1101 :1:2006/06/28(水) 23:54:24 ID:YViXJRto
でもって投下。ちなみとお泊り1日目-3
「ちなみー、皿用意してー。」
『タカシの分際で…私を使うなんていい度胸…』
「じゃ、ちなみの夜ご飯はなしな。」
『むぅ……やりますよーだ』
「えらいえらい」ナデナデ
『や、やめろ…バカ…汚される…』
「そういうのは嬉しそうに言うことじゃないぜ?」ナデナデ
タカシの言う通り、ちなみの顔は緩みっぱなしだ。
『…う、うるさい。早くご飯にする…』
「はいよー。」
タカシはナデナデを止めて準備に戻ろうとしたが、カマかけてみた。
「ちなみ、いまもう少しやってほしいとか思ったろw」
『お、思ってないもん…』
「ちなみは嘘つくと語尾がかわいくなるからな。」
『…そんなことないも…ない。』
「今明らかに言い直したなw」
『そ…そんなことないもん!…あ、ぁぅ…』
「ちなみのことはなんでもお見通しってやつよ。」
ちなみの本当の気持ちはまったく見えてないが。
『……見通せてない…バカ?』
「強がりにしか聞こえんわw」
『……ホントにわかってない奴…むー…』
小声でそうつぶやくちなみ。

1102 :2:2006/06/28(水) 23:55:17 ID:YViXJRto
「ん?なんか言った?」
『…なんでもない……。それよりご飯早く…』
「ああごめんごめん。(ゴト)ほい、俺式ビーフシチューヘブン。うまいぞ。」
『ネーミングセンスゼロ…』
「う、うるへー。まぁ、食べてみろ、俺の自信作だ。」
実はこんなときの為に特訓していたタカシなのだが。
『あやしい…まぁ、いただきます……』
もぐもぐ
「どうよ?」
『…タカシにしてはまあまあ……じゃなくてすごく美味しい…』
ちなみが素直においしいと言うほど美味いようだ。努力しただけはある。
「ホント?嬉しいねぇ。」
『悔しいけど…今まで食べたビーフシチューで1番かも…』
「イャッホォォォゥゥ!」
『…うるさい。』
「かわいいちなみに褒めてもらえたからな。テンションがあがる。」
『ふ…ふん…。』
狙っていっているとしか思えないセリフを吐くタカシなのだった。無意識なのだけれど。

食事も終わり、ソファに座り、TVを適当に見ながらくつろぐ二人。
タカシの部屋には二つのソファがあるが、二人で同じソファに座っている。
無意識に定位置が出来上がったようだ。
『…ねぇ?』
「んー?」
『あ、明日…休みだよね…?』
ちなみは緊張していた。デートのお誘いをするからだ。
「そー、だな。」
『あの…さ、ひ、暇だからどっか連れてけ…。』
でも肝心のところはやはり素直になれないちなみなのであった。

1105 :3:2006/06/28(水) 23:56:03 ID:YViXJRto
「それってデートのお誘い?」
『ち、ちがっ、違う…』
激しく取り乱すちなみ。『デート』という言葉を意識してしまったのだ。
「あ、ちょうど見たい映画あったな、映画見に行くか。」
『特別行ってやる…。』
「暇だから連れてけって言ったのは誰だか」
『し、しらないもん…』
「だからよ、『もん』でばれとるぞ…。まぁよいや。じゃあ明日は映画デートな。」
『う、うん…』

「そういや、ちなみ、風呂はいる?」
『あ…入る…。』
「じゃあタオルとかあっちにあるから。」
『わかった…』
ちなみは立ち上がり、風呂へと向かったが、振り返って一言、
『覗いたら殺すから…』
「あいあい。覗かないって。」
『……(ボソ)意気地無し…。』
「ん?」
『なんでもない…じゃあ、入ってくるから…』
その後、覗いてもらうことを期待したちなみは、1時間半くらいの長風呂をしてのぼせ、
心配していたタカシのせいにするのであった。当然タカシは気付かないのだが。

1108 :4 ラスト 結局長編になったな…:2006/06/28(水) 23:57:35 ID:i499sRyE
pm11:00
「じゃあちなみはそのベットを使って。俺は床に布団しくから。」
『…了解。…襲ったら殺す…。』
「さっき男としてみてないとか言ってなかったか?」
『む…まぁタカシにそんな度胸ないしいい……。』
「orz」
「じゃあ電気消すぞー」
『おーけい』
カチャ

2日目(デート編)に続く

番外編
「(さすがにそこにちなみがいると眠れんな…)」
ドン!
「なんだ!?…ちなみが落ちたのか…戻してやるk…」
ごろごろごろごろ
「(こ、こっちに来るッ!)」
すっ
「あれ?」
ちゃっかり寝たふりでタカシの布団にはいるちなみでした。
「(余計眠れん…)」
『(ドキドキ)』
最終更新:2011年10月27日 19:30