633.6スレ
165 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/03(木) 12:28:05.66 ID:iOMLkljz0 [15/30]
お題
- 隠れて男の写真を待ち受けにしているのが男にばれたツンデレ
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/11/03(木) 23:22:01.37 ID:D1ysxZ3w0 [2/3]
165
- 隠れて男の写真を待ち受けにしているのが男にばれたツンデレ
――むみさんの携帯の待受って一体なんの画像なんだろう?
携帯電話をいじっていると、不意にそんな疑問が浮かんできた。
むみさんは、リアリストに見えて意外とロマンチストな側面もあったりするから、もしかするとオーロラとか星空の写真だったりするかもしれない。
いや、あるいは、クールな性格な反面、可愛い物好きでもあるので、猫やウサギみたいな小動物の写真ということもありえる。
色々考えているうちに、どうしても知りたくなってきた僕は、気づくとむみさんの様子をうかがっていた。
好都合なことに、むみさんは今、読書に熱中していて、携帯の画面を盗み見てもおそらく気づかないだろう。
(――って、駄目だ駄目だ! いくら恋人とはいえ、携帯を見るのはルール違反だ)
僕は、慌ててよこしまな思いを振り払おうとした。
もし、そんなことをして、むみさんに知られたら、きっと軽蔑されてしまうだろう。
……けれど。
(ああっ、でも一度気になりだすと、気になってしょうがない! 待ち受けをちょっと見るだけだし……良いよね?)
結局、好奇心に勝てなかった僕は、テーブルの上に無造作に置いてある、むみさんの携帯へと手を伸ばしてしまう。ちなみに、むみさんは依然として本に夢中で、これっぽっちも気づくそぶりを見せない。
果たして、その中身は――
「……え、僕の、写真?」
もちろん、その可能性を考えなかったわけではない。
しかし、あの凄まじいまでに恥ずかしがり屋なむみさんが、僕の写真を待受に設定していることは、万に一つもないと思っていたのだ。
だから、僕は、驚きのあまり、声をあげてしまっていた。
――むみさんが気づくには十分なほどの。
「あっ! ちょ、ちょっと、なに人の携帯を勝手に見てるのよ、馬鹿!」
「ご、ごめんなさい! むみさんの待受が何なのか、どうしても気になって!」
「待受……? あっ!? い、いやっ、か、返して!」
むみさんは顔色を変えて、僕の手から携帯電話を引ったくった。
「う、その、み、見た……?」
「……ばっちり見ました。すみません」
13 名前:あ、正確には、前スレ>>165でした[] 投稿日:2011/11/03(木) 23:25:03.33 ID:D1ysxZ3w0 [3/3]
しかし、むみさんは、僕の謝罪など聞こえないかのようにまくしたてる。
「ち、違うのよ、これは。そ、その、朝の占いで待受を恋人の写真にすると、運勢が良くなるって言っていて……い、一応、私の恋人は貴方だし、だから、その……」
「そ、そうだったんだ……」
おそらく、むみさんの言うことは本当だろう。前からずっと同じ写真なら、僕自身それとなく気づいていてもおかしくないし、第一、僕もその朝の番組は見ていたのだ。
しかし、よく考えてみると……
「あれ? むみさんって、占いとか信じてなかったんじゃ……」
「う、うるさいわね! たまには、そういうのも面白いと思っただけよ! だ、だいたい、貴方のやったことが悪いのは、変わらないわっ」
「う、その通りです。……じゃあ、お詫びに――」
言いつつ、怒りと照れで、赤面しまくっているむみさんを抱き寄せる。
「――こんなのは、どうでしょう?」
「ひゃっ!? う、あ、な、何してるのよ、ばかぁ! こ、これの、どこがお詫びなのよっ」
「いやー、実は、僕もあの占い見てたんだよね」
「……ふぇ!? う、うそでしょう?」
「本当だよ」
確か、その内容は……
「好きな人から、優しくされるにはどうしたらいいか、だったよね?」
「う、うぅ……ち、違うの、私は、その……」
顔を真っ赤にして、むみさんは俯いてしまい、声もどんどん小さくなっていってしまう。
「それにさ、待受にする写真も“恋人の写真”じゃなくて“世界一好きな人の写真”、だったよね? あはは、さすがに僕も照れるなあ」
「…………ち、違うもん。わ、私、そんなつもりじゃなくて……とにかく、違うんだから……」
「ふふ、今更遅いよ、むみさん。――それで?」
「? ……な、何よ?」
「優しくって、具体的には何したら良いのかな?」
「っ! そ、そんなのっ、貴方が好きなようにすれば良いじゃない! ……その、なでなで、とか、き、キス、とか……」
「つまり、むみさんが、そうされたいってことだよね?」
元々は、僕が悪かったはずなのに、そう、意地悪く尋ねてしまう。
「……ふ、ふん。勝手に言ってなさい……さ、さっきのことが、悪いと思っているのなら、そ、その分だけしないと、許さないんだから……!」
そう噛みつくように言いながらも……むみさんは、、強くこちらを抱き返し、潤んだ瞳でこちらを見上げていて……。
今日ばかりは、理性が保ちそうにないな、と、僕は思ったのだった。
最終更新:2011年11月09日 23:59