32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/12/05(月) 12:01:23.60 ID:hJol9jrH0
「やー!」
「ええい暴れるな、ペロペロするぞ」
妹をホッカイロ替わりにしようと抱きついたら思いの外抵抗されたので、首筋に吸いつこうとしたらこめかみに肘鉄が到来した。
痛い。
「なにをする」
「ばーかばーか! いきなり女の子に抱きつくなんてなに考えてんのバカお兄!」
妹は体温がやたらと高く、暖房器具のない俺の部屋においては唯一のぬくもりなのだ。
「よいではないかよいではないか」
「ぎゃあーーーーー!!」
どたんばたん。
手をわきわきさせながら妹に近づくとボコボコにされた。
手加減というものを知らないのか。
「はぁー……はぁ……この変態!ロリコン!」
「ロリだと認めるのか? 普段あれだけロリじゃないと言い張っておきながら」
目覚ましが飛来した。
鼻から血が垂れ流しになったのでティッシュを鼻に詰めて応急処置をする。
「変態! 揚げ足とるなばか!」
「大体な、俺はシスコンであってお前以外のロリになんぞ微塵も興味はない」
「ぅ……」
「だがしかし、お前の代わりになる様な超絶キュートで完璧美幼女がいるとは思えんが、お前が抱かせてくれないというのなら仕方がない……
父さん、母さん、親不孝なこの俺を許してください。息子は今日、犯罪者になります……」
「ぇっ……」
マフラーを首に巻きつけてドアを開ける。
「さらばだ妹よ、もう二度と会うことはないだろう……」
妹を振り返ると顔を青くしたり赤くしたり白くしたりして一人百面相をしている。
……もう一押しか……。
「じゃあな……愛していたぞ妹よ」
33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/12/05(月) 12:02:24.06 ID:hJol9jrH0
「まっ…………待って!」
今まさに外へ足を踏み出そうとした瞬間、後ろからの軽い衝撃で足が止まる。
また振り返ると、今度は俺の腰に腕を回して俺の背中に顔をうずめた妹がそこにいた。
「どうした? 兄はお前を傷つけたくないんだ……それには外へと旅立つしかないんだよ」
「……や!」
かわゆい。
「はなしてくれないと、またお前に抱きついてしまうかもしれんぞ? 良いのか?」
「…………ぅん」
かわゆい!
「可愛いなあ! 可愛いなあ! 俺の妹は可愛いなあ!」
「ひゃっ!?」
すぐさま靴を脱いで妹を抱えて自室に駆け込み、ベッドに飛び込む。
「可愛いよ可愛いよ世界一可愛いよ!」
「ぅ〜……」
首をペロペロしたり頭をなでなでしたりおデコにちゅっちゅしても、妹は大人しくしている。
そうかそんなに兄ちゃんと離れるのが嫌か。
「ん〜、温かいし可愛いし、俺の妹は世界一だな!」
はぐはぐしていると、妹が俺の服の裾を掴んでくいくいしてきた。
これはおねだりのサインで、耳を妹の口元まで寄せてやると、その内容を聞かせてくれる。
「どうした?」
「ん……く…………口にはしないの?」
……ん?
「……なんだって?」
「だ、だって…………好きな人には……口にチューするって聞いたもん」
誰だそんな余計なことをウチの子に教えたのは。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2011/12/05(月) 12:03:26.91 ID:hJol9jrH0
「……しないの?」
「え……だって妹は……」
やめろみるなそんなうるんだ可愛い瞳でおねだりするんじゃない!
「……ぅ〜…………」
裾をくいくい。
「今度はなんむっ!?」
ちゅーされた。
妹にちゅーされた。
ちゅーされた!!
「なななななななにをを!?」
「えへ……あげちゃった……初めて……」
その言い方は誤解を招くぞ妹よ。
「あっ、かっ、勘違いしないでね! お、お兄が犯罪者になってパパとママに迷惑かけない様にするためなんだからね!」
顔を真っ赤にしてキョドりながら必死に言い訳する妹かわゆい!
「い、いやーまだ満足出来ないから外に出たら襲っちゃうかもなー(棒)」
「ん……じゃ、じゃあ…………する?」
そのまま晩飯どきまでずっとちゅっちゅしてました。
もう、妹無しじゃ生きていけそうにありません。
「えへへ……お兄はわたしのだからねっ!」
最終更新:2011年12月06日 17:37