179 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/02(月) 13:56:12.27 ID:Cs7EINgTO
友「お待たせー」
山田「おう、きたか」
まとい「遅いのじゃ!」
まつり「これ、そう言うもんでない」
友「ごめんね、遅くなって」
タカシ「たいして待ってないからいいよ」
 今日、僕たちは休みを利用して道場で足りない道具を買いにきている。本来なら僕と纏(まつり)だけでいいのだが、それを聞いたみんなが自分もいくと言い出したのだ

友「あ、ここ寄ろうよ!」

 歩いている最中に、突然友ちゃんが立ち止まり、指をさした。そこは洋服店だった

まつり「なにを言っておるのじゃ、今日は…」
タカシ「まあいいじゃないか」
まつり「でも…」
友「そうだよまつりん」

友「…かわいい服着たらタカシくんもドキッとするよ」

 友ちゃんが纏(まつり)に耳打ちをしている。そう遠くないが、ここからだとよく聞こえない

まつり「な…なぜその名前が出るのじゃ!」
友「いいからいいから、私は分かってるんだから」
まつり「じゃから儂は…」

友「ね、ちょっとくらいこのお店に寄ってもいいよね?」

 友ちゃんが纏(まつり)から離れて少し大きめの声で言った

180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/02(月) 13:57:12.30 ID:Cs7EINgTO
まつり「まあ…別に構わんがの」
タカシ「まつりになにいったんだ!?」ガシ

 思わず僕は友ちゃんに掴みかかってしまった。しかし友ちゃんは気にした様子もなく、

友「えへへ」
友「ひ・み・つっ」キラ

 なぜだろう。友ちゃんが怖い。ともかく、僕たちは予定とは違う洋服店に入った。
 中に入って友ちゃんははしゃいでいたが、そこは女性ものの服しか取り扱ってなかったため僕と山田は気後れした。纏(まつり)もこういう店にはあまりこないようで、どこか気後れしていた。ただ纏(まとい)はあまり服に興味がないから特に変わった様子はなかった

友「まつりん、これいいんじゃない?」
まつり「うむ…」
友「あ、これも!」
まつり「そ、そうかの?」
友「ちょっと着てくるから待っててね」

 それからまつりんのファッションショーが始まった
 ワンピース、キャリアウーマン風、巫女、ナース、幼稚園児、そして最後にスクール水着まで着た

まつり「って、これじゃとただのコスプレじゃろうが!」

 と、さすがに怒り出した纏(まつり)が手近にあった興奮した山田を殴りとばした

181 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/01/02(月) 13:57:37.71 ID:Cs7EINgTO
 結局、めぼしい服を見ただけで何を買うということはなかった
 そして、その日の僕と纏(まつり)の稽古のこと
まつり「兄上」
タカシ「なんだ?」
まつり「儂、今日いろんな服を着たじゃろう?」
タカシ「そうだな」
まつり「その…どうじゃったかの?」

 普通にきく纏(まつり)だが、どこか緊張しているように見える

タカシ「かわいかったけど、僕はいつもの方が好きだな」
まつり「そ、それはつまり、普段から儂をかわいいと思ってたということかえ?////」

 心なしか纏(まつり)は顔を赤らめている。どうしたのだろうか

タカシ「? おまえ普通にかわいいだろ?」
まつり「なな…わ、儂がかわいいじゃと…?」
まつり「そんな…////」カアァ
まとい「にぃさまにぃさま、儂もかわいいえ!?」
タカシ「ああ、おまえもかわいいぞ」
まとい「やったー!」ワーイ
まつり「!」
まつり「兄上は誰にでもかわいいというのか!」ドゴ
タカシ「みぞおちだと…」ガク
まつり(せっかくかわいいといわれたのに…)
まつり(兄上のアホ!)

終わり
最終更新:2012年01月05日 21:03