128 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 12:44:20.29 ID:4fo5e3CG0
お題
つ・男が調教しなくちゃなーと話していたのを自分の事だと勘違いしたツンデレ

153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 15:59:06.18 ID:e+H1FXi2i
128
「でね友ちゃん、別府くんったら……」
「あー、もう惚気はいいよ。お腹いっぱい」
「べ、別に惚気じゃないです! 愚痴ですよ愚痴!」
「わかったわかった……。でもさぁ、委員長がこんだけ人に愚痴言ってたら、別府くんも一言二言ぐらい、愚痴があるかもねー」
「えっ……」
「だってそうでしょ? あんたが別府くんに対して感じてることが、別府くんからあんたに対して感じてないって言い切れる?」
「いっ、言い切れますよ! 私は別府くんみたいにイヤらしくてヘタレで無節操な人とは違うんです!」
「ほらまたそんなこと言って。今頃別府くんも、山田あたりに愚痴こぼしてんじゃないのー?」
「そっ、そんなこと……」
「相手の良いところどころか自分の悪いところも認められないようじゃ、いつか誰かに奪われちゃうかも、ね?」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 16:00:06.93 ID:e+H1FXi2i
〜〜
(…………自分の悪いところも、別府くんの良いところも……私が一番わかってますよ……もぅ……。……ただ……恥ずかしくて口に出せないだけで……)
デサ、イインチョガ…
「! (別府くんの声……! ……と、山田くん……? な、何話してるんだろ……)」 コソコソ

「……ははは、そりゃ大変だねー。ずっと一緒で疲れない?」
「まあなー。いい加減堪忍袋の緒が切れそうだよ」

「!(まさか……わ……私の話……? それにこれは……私への…………愚痴……。……と、友ちゃんの言った通りだ……どどどどどどうしよう……!)」 コソコソ

「そんなに? 大変だねぇ」
「ああ。だからさ、そろそろ調教しないとなって」

「ちょ……!?(調教って!? わ、私を!?)」 ガタン‼
「!? 誰だ?」
「っ……!(しまった……!)……わ、私です……」
「何だ委員長か。忘れ物か?」
「珍しいねぇ」
「あっ、そ、そうです忘れ物です!」 ワタワタ
「? そっか、何忘れたんだ?」
「え? あ……え、えっと……えっと……(くっ……机の中身は今持ってるカバンの中だし……ロッカーの中にも持って帰るようなものは無いし…………どっ、どうしよう……!)」
「こらこらタカシ、女の子にそんなこと聞くんじゃないよ。言いにくいことだってあるだろうし」
「そっ、そうですよ! 本当に別府くんはデリカシーがないんですから!!」

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 16:00:39.19 ID:e+H1FXi2i
「あー……」
(はっ!? し、しまった! こんなこと言ったらますます別府くんの怒りが強くなって……ちょ、ちょ……ちょっ……)
「……委員長」
「はっ、はいっ!?(調教されるっ!?)」
「悪かったな、変なこと聞いて。俺らもう帰るからさ、気にせず探してくれ。見つかるといいな」
「…………は……はい……?」
「じゃ、また明日」
「じゃあね委員長」
「…………あれ……? 調教するんじゃ……」
「は? なに?」
「っ! い、いえ何でもありません! また明日!」
「え?」
「なっ、なんですか!? まだあるんですか!?」
「いや……はは。委員長がまた明日って言ってくれたの、初めてだなって」
「ぇ……」
「いやさ、いつもならこっちがまた明日って言っても、さよならとか、機嫌悪い時は別に会いたくないですとかだったからさ、委員長も俺に心を開き始めてくれたのかなって」
156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 16:01:15.84 ID:e+H1FXi2i
「わ……私…………そんなコト……言ってましたか……?」
「え? ああ、まあ」
「…………(私……普段からそんな暴言を……)」
「…………?」
「…………(好きな人の前で緊張しちゃうからって……無自覚でもそんなこと……)」
「あ、あれ? 委員長?」
「…………(そんなコト言われたら誰だって……別府くんだって腹を立てるだろうし…………嫌われても……ちょっ調教されても……し、仕方ないのかな……)」
「おーい?」
「べ、別府くんっ!!」
「な、なに?」
「し……シても……いいですよ」
「な……何を?」
「だっ……だから……!」
「う、うん」
「ちょっ…………調教ですよ!!」
「…………」
「…………」
「は……はぁ!?」
「えっ?」
「な、なに……い、いきなりなに言い出すんだよ! ちょ、調教とか……! わ、わけわかんねーこというな!」
「だ、だってだって! さっき山田くんと話して……!」
157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 16:02:43.84 ID:e+H1FXi2i
「あ、アレはうちで飼ってる犬の話だ! なに勘違いしてんだよ! べ、別に委員長を調教したいとかっ……」
「な…………」
「…………」
「…………?」
「お……思ってねーよ…………」
「うっ、嘘です!」
「な!?」
「な、なんですか今の間は! 絶対私のこと調教したいって思ってます! この変態!」
「ばっ! ち、ちげー! 委員長って小動物っぽいとこあるからその…………く、首輪……とか…………に、似合いそうだなってだけで……」
「じゅ、十分変態です! ばか!」
「い、いきなり付き合ってもいねー上に好きでもねーやつに調教してくれって頼む方が変態だわ!」
「なっ……す、好きですよ!!」
「えっ」
「えっ? ……ぁ……ぇと……ち、違います! ちょ、調教が好きなだけです! ばか!」
「ちょ、落ち着け! おかしいぞ!」
「おかしくないです! わ、私は調教されるのが好きな変態です!! これでどうですか!?」
「ど、どうですかって……じゃ、じゃあ、誰にでもいいのかよ?」
「そんなわけないです! 別府くんだから……って違います! 別府くん以外にはされたく……あぁもぉーー!!」
「落ち着けって! な?」
「これが落ち着いていられますか! 早く私を調教すればいいじゃないですか!? 首輪つけてリードつけて夜中に全裸で徘徊させればいいじゃないですか!?」
「よ、よくねーよ!」
「な、なんでですか!? 私じゃダメなんですか!?」
「そんなこと言ってねーだろ! だから……!」
ギャーギャー

「平和ねぇ……」
「ん? その猫耳どうしたの?」
「!? や、山田!? ち、違うのよこれは……!」

158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/05/14(月) 16:03:34.30 ID:e+H1FXi2i
おわり
この時間帯だからこそできる書き溜め
最終更新:2012年05月15日 00:50