27 名前:1/5[] 投稿日:2012/05/23(水) 22:14:10.48 ID:yTT8cVCTO [9/16]
尊「タカシいぃぃぃぃぃ!!」ドカンッ
男「ひっ!?……な、なんだ尊かよ。何の用だ?」
尊「貴様にっ、今からっ、話がっ、あるッッッ!!」ビシィッ
男「落ち着け。そんなに血相変えて話すようなことって何だよ?」
尊「貴様、大学卒業したら他県に就職するらしいな!?」
男「え? あ、あぁ。ギリギリ内定もらえたから、卒業したら引っ越すつもりだけど」
28 名前:2/5[] 投稿日:2012/05/23(水) 22:15:50.46 ID:yTT8cVCTO [10/16]
尊「なぜ私に一言の相談もしないんだぁぁぁぁぁ!!」
男「ちょ! 落ち着けって。キャラクター崩壊してんぞ!」
尊「うるさい! 小中高大と一緒だった私に、なぜ何も言わず去ろうとした!?」
男「言いそびれただけだって! 近いうち言おうとは思ってたよ!」
尊「やはりお前は、私のことを鬱陶しがっていたんだな。そうなんだろ!!」
男「んなことねーって! マジ落ち着け、深呼吸しろ!」
尊「いいだろう!! 貴様がその気なら、私にも考えがあるぞ!!」
男「どんな考えだよ!?」
尊「私も、お前と一緒に連れていけ!!」
男「はぁ!? 何言ってんのお前!!」
尊「分からん奴だな。籍を入れて名字を同じくして、私を側にいさせろと言っているんだっ!!」
男「……え?」
尊「ハァッ、ハァ……」
29 名前:3/5[] 投稿日:2012/05/23(水) 22:16:59.92 ID:yTT8cVCTO [11/16]
男「あの、それってつまりプロポー……」
尊「皆まで言うな、恥ずかしいだろ!! で、答えは!?」
男「……あー、じゃあNOで」
尊「な、何ぃ!?」
男「うわ、今お前すっげぇ不細工な顔してんぞ」
尊「……はぁ。そうか、やはり駄目だったか」
男「うん、だってさ……」
尊「いや、いい。それ以上言うな。私だって、お前が私のような女を、本気で好いているなんて思っていない」
男「おい、待てよ。人の話は最後まで聞けって」
30 名前:4/5[] 投稿日:2012/05/23(水) 22:18:07.74 ID:yTT8cVCTO [12/16]
尊「長い付き合いだったが、それなりに楽しかった。向こうでも達者で暮らせ。以上だ」
男「だあぁぁぁぁぁ!! だから人の話は最後まで聞けって言ってんだろが!!」
尊「聞いてどうなる。求婚を断られた事実は変わらなかいのに、私を余計みじめにする気か?」
男「はぁー……あのな尊、俺がお前のプロポーズを断ったのは、
俺の方からちゃんと言おうって思ってたからだよ」
尊「……へ?」キョトン
男「だから、お前に言わすんじゃなく、こっちから一緒に着いてきて
下さいって、お願いするつもりだったんだよ」
尊「じゃあ……」
男「えーっと、新天地でもよろしくお願いします」ペコリ
31 名前:5/5[] 投稿日:2012/05/23(水) 22:19:20.97 ID:yTT8cVCTO [13/16]
尊「……ッッッこのっ、バカちんがあぁぁぁぁぁ!!!」ムギュウッ
男「ふげっ!?」
尊「こ、断られたと思って、ビックリしたじゃないかぁぁぁぁぁ……ふあぁぁぁん」
男「泣くなって……罪悪感がパネェから」
尊「ふんっ……なら、言葉に出して誓え……もう二度と離しません、と」グス、グスッ
男「うん……これからはずっと一緒だ。頼まれても離してやんねぇから」
尊「……私もだ。必ず貴様の死に顔を、看取ってやるからな」
男「お前らしい憎まれ口だな……」ナデナデ
尊「……」ギュウッ
最終更新:2012年05月27日 11:59