658スレ
123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/06/05(火) 11:21:25.12 ID:vfD1P0d20
お題
つ・ツンデレがうっかりして大事な物を捨ててしまったら





18 名前:2/1[] 投稿日:2012/06/05(火) 22:07:24.07 ID:MMSwzx8Q0 [1/3]
前スレ>>123
  • ツンデレがうっかりして大事な物を捨ててしまったら

『タカシ、おはよ……』
「んー、その声はかなみか。どしたー、いつもの元気は――およ?」
『……何、間抜けな顔してんのよ』
「お、おい、今日はツインテじゃないのか! ……それで真っ直ぐ歩けるのか?」
『あんたねー、人の髪型を何だと思ってんのよ!』
「はっはっはっ、冗談だよ冗談。しかし、かなみが寝坊するなんて珍しいな」
『寝坊じゃないわよ……いつも使ってる髪留めを無くしちゃったのよ』
「あー、そういう事か」
『たぶん、昨日部屋の片付けしてた時に間違って捨てちゃったんだと思う……はぁ……』
「でも、そんなに落ち込む事はないと思うぜ? たかが髪留めなんだし買えば済むだろ?」
『――っ! す、済むわけないでしょ!! だってあれはっ! 小学生の時に……誕生日に…………』
「……に? 何だよ?」
『…………やっぱ、良い。タカシに話しても無駄だから』
「お、おいぃぃ! 話半分で止めるなよ、気になっちゃうだろ!」
『ふんっ、すぐに物を忘れる脳みそを持った人に話すほど、私は暇じゃないのよ』
「えー……まだテスト勉強を見てもらったのに、点数が悪かった事を根に持ってんのかよ……」
『そういえばそうだったわね、余計にむかっ腹が立ったわ』
「ふぅーいっ、やぶ蛇だぜぃ!」
『…………はぁ……』

19 名前:2/2[] 投稿日:2012/06/05(火) 22:08:10.71 ID:MMSwzx8Q0 [2/3]
「うーん、それならさ……新しいの買ってやろうか?」
『……そうね…………はい!? い、今何て言ったの!?』
「いや、聞いてなかったのかよ。だから新しい髪留め、買おうかって言ったんだけど……やっぱ、別のじゃ――」
『別ので良い! 欲しい! つべこべ言わずに買いなさい!』
「お、おう、じゃあ放課後にでも買いに行くか」
『……ん』
「小指がどうかしたか?」
『……念の為に指きり』
「いやいや、恥ずいって。約束はちゃんと守るって――」
『ん』
「…………はいはい……指切ったっと……これで満足か?」
『よーし、バッチリね! タカシ、逃げるんじゃないわよー?』
「逃げねぇよ。どうせ逃げても地の果てまで追いかけて来るだろ、お前」
『当たり前よ! ――ふーんふん、ふふーん♪』
「買って貰えるって分かった途端、元気になるとは……現金な奴め」
『――ふふーん♪ まず毎日変えられるように曜日の分……7種類は必要よねー。
 あとは気分を変えたい時のために4、5種類――』
「ええええぇぇぇ!! 1組じゃないのかよ!! ちょっと話し合おう、かなみさん! せめて3種類くらいに――」
最終更新:2012年06月08日 01:01