103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2012/08/25(土) 02:40:02.11 ID:GlWCvcxSO
男「うぉ……雨だ」
纏「本当じゃの。空は晴れ渡っておるのに」
男「どっか雨宿りしないとな……走るぞ、纏」
纏「まぁ待て。この程度の雨ならば濡れても差し支えあるまい」
男「ん……まぁ確かに我慢できないような振り方じゃないけど」
纏「ならば少々、この小雨の中を歩くのも悪くはあるまいて」
男「水も滴る、ってか? 粋だねぇ」
纏「儂は昔から、天気雨というのが好きでのぅ。ほれ、雨垂れの雫が日に照らされて金色に光っておる」
男「ふーん……じゃあ天気雨と俺、どっちが好き?」
纏「そりゃあもちろん、天気雨じゃ」
男「即答かよ……ショックだ」
纏「じゃが、その天気雨の中を共に連れ立って歩けるのは、主しかおらぬがの」
男「それって、少しは俺のこと特別視してくれてるってことか?」
纏「儂が濡れても気兼ねなく連れ回せるのが主だけという意味じゃ」
男「えぇぇぇ……それ喜んでいいのか微妙なんだけど」
纏「儂と一緒に歩けるだけでも、光栄に思わぬか」ペシペシ
男「へいへい……」
纏「ふふ……」クスッ
最終更新:2012年09月10日 00:56