664 名前:ほんわか名無しさん[sage] 投稿日:2012/08/25(土) 11:40:36.75 0
お題
つ・田舎に暮らすツンデレと男
685 名前:ほんわか名無しさん[sage] 投稿日:2012/08/26(日) 19:40:57.24 0
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「お前って高校卒業した後どうすんの?」
『はぁ? 私の進路なんか聞いてどうするわけ?』
「いや、ちょっと……参考にな」
『ふーん、進路ねぇ……進学はする気はないし……きっと今まで通りね、お父さんの手伝いを続けていくと思う』
「アルバイト巫女さんから普通の巫女さんになるって事か」
『そうよ、何か文句でもある?』
「無いって、変な勘ぐりはやめてくれよ」
『あんただって人の事をとやかく言えないわよ。お父さんの仕事――漁師を継ぐんでしょ?』
「んー、まだ継がないかも」
『……それって、どういう意味?』
「親父にさ、まだお前の手なんか借りなくても出来る、大学でも行ってろ! って言われたんだよね」
『……大学……で、でも仮に受かったとして!
ここから一番近い大学に通うのも、片道だけでもすっごく時間掛かっちゃうんじゃない?』
「何で自宅から通うんだよ。普通に一人暮らしだろ」
『あっ……そっか……そうだよね……』
「でもまぁそんな事より、まずは大学に合格しないとな。あー……勉強したくねぇ!」
『……』
「……どうした? 急に黙り込んじゃって――」
『わっ、私も大学に行く!!』
「うわっと、急にでかい声を――って……今なんと?」
『私も大学に行くって言ったのよ、それが何?』
「……お前、俺が大学に行くって聞いた途端それかよ」
『べっ、別にあんたと一緒に居たいからとかじゃないわよ? 気持ち悪い勘違いとかはやめてよね』
「してない、してないって。ただ、お前ってさ……昔から俺の真似よくするよな?」
『……真似なんかしてない』
「してるって。幼稚園のお遊戯会から始まって、高校でも部活とか清掃活動とか映画の奴とか――」
「うーるーさーいー、黙れ黙れ黙れー」
最終更新:2012年09月10日 22:40