29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/20(土) 20:08:44.75 ID:Fycn6rzS0 [4/4]
「これって間接キスだよな?」
『……何言ってんの?』
「いや、だから、これって間接キスだよな?」
『ごめん意味分かんない。間接キスになるような事なんて何もしてないんだけど』
「あぁー……おいおい、駄目だろ? ちゃんと空気読めよー」
『分かった、空気を読んで殴る事にするわ』
「ちょっ、待った待った! じょ、冗談ですよ、暴力は止めて!」
『……はぁ……あんたと話してると疲れるわ』
「ほうほう、肩とかそれ以外の場所とか、お揉み致しましょうか――痛い痛い! 指はそっち側には曲がらないから!!」
『あと、あんたと間接キスなんて絶対にごめんだから。それだけは覚えておきなさいよ!』
「……ククク……甘いな……お前は日常的に……俺と間接キスをしている事に……気付いていないのさ!」
『よし、警察行こっか?』
「いやいやいや、犯罪行為はしてませんよ! だから放して! 前科持ちにはなりたくない!」
『じゃあさっさと、どういう事か説明しなさい?』
「……ククク……良いだろう……人は日常的に呼吸をしている……
 吐息はおおよそ唇に触れた後、空気中に混ざり込んでいく……
 つまり! 空気中に含まれたお前の吐息を、俺が吸い込んだ時点で……間接キスは成立しているのさァァァ!!!」
『きもーい、お願いします、死んで下さい』
「ぐはぁぁぁっ!! ……お、俺が吐いた息だって! お、お前は吸い込んでるんだぞ!」
『ふーん、だから、何?』
「くっ……し、深呼吸するぞ! 良いのかしても!?」
『好きにすれば? 見ててあげる、無様な姿を』
「…………すーはーすーはー」
『……』
「すーはーすーはー――んぐっ! げほっごほっ…………すーはーすーはー」
『……』
「すーはーすーはーすーはーすーはーすーはーすーはー…………お前、顔赤くなってね?」
『――っ! う、うるさい!!』
最終更新:2012年11月12日 23:47