15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/20(土) 23:11:56.13 ID:nNAylZhpO [3/6]
男「ちなみ、ちょっとおいで」
女「……何?」テコテコ
男「はいこれ、お前にやるよ」
女「……薔薇の……花?」
男「うん。花屋で見つけて、ちなみに似合いそうだと思ってさ」
女「……そう」
男「あれ? ちなみ、花とか嫌いか?」
女「……嫌いじゃない……タカシにしてはやるじゃん、って……思っただけ……」
男「お、珍しく好反応。花は女を素直にさせるって本当だな」
女「……そんなキザな台詞……どこで覚えた……?」
男「花屋のおばちゃんが言ってたんだよ。俺のオリジナルじゃねぇって」
女「……じゃあ、たまには……その台詞の通り……素直になってやろうか……」
男「ほう。やってみなさい」
女「コホン……タカシ、薔薇の花ありがとう……すっごく嬉しい……一生、大事にするね……」ニコリ
男「ふおぉッ!?」
女「……変な声出すな……キショい」
男「ちなみが! ちなみの笑顔が! 俺の心を抉っていくうぅぅ!!」
女「……うっさい、バーカ……そんなんだから……普段は素直になりたくないんだよ……」
男「ね、もっかいさっきのニコリってのやってくんない? 頼む!」ハァハァ
女「……タカシが犯罪者の目付きをしている……これは通報せねば……」
男「ちょっと待て落ち着け、通報は止めろ、おいこら、止めてくださいお願いします」
21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/20(土) 23:31:42.03 ID:nNAylZhpO [4/6]
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(尊さんVer.)
男「尊ー。お前さ、○○の限定版のCD、欲しいって言ってなかったっけ?」
尊「おう、言ったな。だがそれがどうした?」
男「ジャジャーン! これを見よ!」
尊「なっ……そ、それは!?」
男「こないだオクに出てたから、つい買っちゃったんだよねー。昨日やっと届いたんだ」
尊「なんだと……!? まさかタカシに先を越されるとは……」
男「やー、やっぱ○○いいわー。音の厚みが全然違うっていうの?」
尊「クッ、クソぉぉぉぉぉ……そうやって私に自慢して楽しいか!? この性悪め!!」
男「あぁ、楽しいね。なんつっても、俺と尊の数少ない共通の趣味だしな」
尊「おのれタカシ、今に見ていろよ……明日CDショップ巡りして、必ず見つけ出してやる」
男「まぁまぁ。そんなことしなくても、このCDは尊にやるよ」
尊「本当か!?……あ、いや、じゃなくて、何故私に譲ろうとする!?」
男「だって尊、こういう時絶対に『それ貸して』とか言わないだろ?」
尊「当たり前だ。この手の収集物は自分の手で集めなければ意味がない」
男「だからお前にやるって言ってるんだよ。少し早いクリスマスプレゼントとでも思ってくれよ」
尊「……義理や施しはいらん。持って帰れ」
男「今ちょっと考えたクセにぃ。じゃあ、今日から貸してやるから返さなくていーよ」ポィッ
尊「うわわわっ!? 放り投げる奴があるか、バカッ!!」
男「義理でも施しでもないけど、好きな物に嘘ついちゃいかんぜよ」ケラケラ
尊「クッ……内心嬉しいと思っている自分が許せないっ……!!」
男「じゃあな。家でゆっくり聞いてこいよ」
尊「れ、礼は言わないからな! このお節介焼きめ!」
ここから664.8スレ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/21(日) 21:25:11.53 ID:YLkwybO9O [3/8]
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(お嬢Ver.)
男「今からお前にプレゼントをしたいと思う」
女「……いきなりなんですの? 不躾にも程がありますわ」
男「まぁ、聞け。右手か左手か、どっちか好きな方を選べ」←両拳をツンデレの前につき出す
女「ははぁ、これ、知ってますわよ。選んだ手の中に入っている物を、相手に送るというのでしょう?」
男「そうだな」
女「いかにも庶民らしい発想ですことね。いじらしくて笑いが止まりませんわ」
男「いいから、どっちがいいか選べよ。どうせ損はしないんだから」
女「手のひらに収まる物で私が満足すると思っているのが滑稽ですわね。じゃあ、右にしようかしら」
男「オッケー、右手な……はいっ!」パッ
女「……何も持っていないじゃありませんの。私をからかっているの?」
男「んん、やっぱこの距離じゃわかんないか。じゃあちょっと失礼して……」ポフッ
女「むぐっ!? な、何を……あら? なぁに、この香り……」
男「いい匂いだろ? これ、リナのために調香した香水なんだ」
女「これは……薔薇の香りですわね。じゃあ左は?」
男「左は柑橘系を基調にした甘酸っぱい香り。どうよ、これ?」
女「クンクン……なるほど。タカシにしては、趣向の利いたプレゼントですわ」
男「だろ? お袋が香水の調香キット持ってたんだけど、すぐに飽きたらしくて俺にくれたんだよ」
女「そうでしたの……私ならプロの調香師を呼んで、専用の香水を作らせますわね」
男「ま、お遊び程度の物だと思ってくれ。リナが喜ぶ顔が見れれば幸いってな」
女「そう……それなら私も、有り難く頂戴しようかしら」ギュッ
男「おぇっ!? おま、なんで俺の手を握る!?」
女「あら、プレゼントではありませんでしたの? この右手は」スリスリ
男「右手じゃなくその匂いをだな……」
女「一度渡した物を取り下げるなんて、男らしくありませんわよ? いいから私に付き合いなさいな」
男「いや……まぁ、お前がそれでいいなら、いくらでも付き合うけど」
結局、匂いが取れるまでほぼ丸一日付き合わされました……。
17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/21(日) 21:40:13.02 ID:YLkwybO9O [4/8]
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(いいんちょVer.)
―――二人で勉強中
女「……ん。あれ?」カチカチ
男「どしたん、いいんちょ」
女「シャーペンの芯、切れたみたいです」カチカチ
男「ありゃま。予備は?」
女「空です……困りました」
男「そりゃ困ったな。コンビニまで買いに走る?」
女「コンビニは高いですし、それを口実に別府くんにサボられても困りますし」
男「ヤベ、バレてた」
女「バレバレです。でも、どうしましょうか」
男「俺は鉛筆派だしなぁ……んなら、俺の鉛筆使うか?」
女「背に腹は代えられませんね。甘んじて借りることにします」
男「いいよ、返さなくて。ほら」
女「えっ? でも……」
男「今日みたいに不測の事態が起こったら困るだろ? いいんちょも一本くらい鉛筆持っとけよ」
女「そうですね……では、有り難く頂戴します」
男「ん、そうしろ」
女「にしても、別府くんが人に物を譲るなんて、意外です」
男「おいおい、俺は鉛筆一本ケチるほどあさましくないぞ」
女「冗談です……いつか、新しい鉛筆買って返しますから」
男「いいよ、気にしなくて」
女「……」
それから、いいんちょの筆箱には、チビることのない使いかけの鉛筆が一本増えたとか……。
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2012/10/21(日) 22:03:02.73 ID:YLkwybO9O [5/8]
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(中華ツンデレVer.)
男「そういや、そろそろクリスマスだな。アル子はなんか欲しい物あるか?」
女「アル子言うなアル! それに、クリスマスなんて毛唐の行事、ワタシ祝わないアルよ!」
男「えっ? お前んとこクリスマス祝いしないの?」
女「我が家は代々、道教の教えに殉じてるアル! 無宗教のリーベンと一緒にしないアルよ!」
男「んー、思わぬところに宗教の壁が。じゃあお前、俺んちで開くクリスマスパーティー、出れないな」
女「えっ……そ、そうアル! ワタシ、そんなチャラチャラしたパーティー出ないアル!」
男「んーむむ。せっかくアル子のためにプレゼントも用意したのになぁ」
女「ふえぇ!? ほ、本当にアルか!?」
男「うん。いやー、残念だなぁ。山田も友ちゃんも、アル子が来るの楽しみにしてたのになぁ」
女「ぐぬぬ……誘惑しても行かないものは行かないアル。袖の下貰っても行かないアルよ!」
男「(頑固だなぁ……)しかしな、アル子。日本の風習には同門の誘いを断らず、というのがあってだな」
女「何アルかそれ。日本に来て初めて聞いたアル」
男「招待された場所には必ず行きましょうって意味(もちろんそんな言葉はないが)」
女「……まだ正式には誘われてないからセーフアル。違うアルか?」
男「そう来るか……そんじゃ(カキカキキュッキュッ)ほれ、招待状だ。これで正式な誘いになったぞ」
女「それ今手書きで書いたアル! 正式な誘いじゃないアル!」
男「ご家庭レベルのパーティーでいちいち形式ばったもん書けるかよ」
女「ズルいアル! タカシは小悪党アル! リーベンスーシーアル!」
男「あぁもう面倒くさいなぁ。とにかくこれやるから、来たくなったら来いよ」
女「な、投げやりアルな!? それでワタシ来なかったらどうするアルか!」
男「べっつにー。そん時ゃ山田と友ちゃんの三人で楽しくやるしぃ?」
女「ぐぬぬ……」
そしてやっぱり当日になったら来ちゃってる中華さん可愛い。
ここから0.2スレ
378 名前:ほんわか名無しさん[sage] 投稿日:2012/10/21(日) 23:24:03.11 O
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(纏さんVer.)
男「うぉーい! 纏ぃー!」ドドドド
纏「また喧しいのが来たの……なんなんじゃ一体? 何の用じゃ」
男「ハァ、ハァ……あのさ、今ちょっと時間あるか?」
纏「主に付き合う時間はないが、用件だけは聞いておこうかの。そのように息を切らして、一体何用じゃ?」
男「おぉ、実は渡したい物があって……(ゴソゴソ) げぇっ!?」
纏「……? なんじゃ、気味の悪い声を出しおって」
男「わ、割れてる……!? 嘘だろぉ……!?」
纏「えぇい、一人でうなだれるでない! ちゃんと説明せい!」
男「あ、あぁ……まずはこれを見てくれ……」
纏「なんじゃこれは?」
男「……硯です。元、だけど」
纏「なぜ主が硯なぞ持っておる? それにこの硯、真っ二つに割れておるではないか」
男「いや、あの……急いでたからどっかにぶつけちゃったみたいで……本当は纏にプレゼントしたくて買ったんだけど……」
纏「なに?」ピク
男「お前この前、新しい硯が欲しいって言ってたじゃん。だから……」
纏「そういえば、今の硯がそろそろ寿命じゃと言った記憶はあるが」
男「せっかく纏にサプライズでプレゼントしようと思ってたのに……あぁ! 俺の馬鹿あぁぁぁぁ!!」
纏「全く、喧しいことじゃ。……主は硯くらい壊れても直せるということを、知らんのか?」
男「えっ……?」
纏「特別な手法を使うが、素人でも直せんことはないんじゃ。このたわけ者め」
男「そ、そうなのか……?」
纏「それを知らずに、人様の玄関先でびぃびぃ泣き叫びおって。見ているこっちが恥ずかしかったわい」
男「……すみません」
纏「まぁ、そういう訳じゃから、この硯は儂が直して使ってやる。もったいないしの」
男「ごめんな……なんかフォローさせちまったみたいで」
纏「大の男が謝るでない!……まぁ、その気持ちに免じて、今回限りは有り難くいただいておくかの」
……その後纏さんは、瞬間接着剤で引っ付けた不思議な硯を、長らく使っていたそうな。
393 名前:ほんわか名無しさん[sage] 投稿日:2012/10/22(月) 22:35:12.21 O
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(かつみさんVer.)
女「ごるあぁぁぁぁぁ!! タカシいぃぃぃぃぃ!!」
男「うぉっ!? どうしたかつみ。何そんなに怒ってるんだ?」
女「てめぇしらばっくれるつもりか!? 俺の足こんなにしたのてめぇだろ!!」
男「あぁ、そのことか。かわいいだろ、ペディキュア」
女「かわいいとかじゃねー! 俺が寝てる間にイタズラしやがって!」
男「それはかつみに化粧っ気が無さすぎるからだ。素材はいいのに勿体ない」
女「そういう問題か!? つーか除光液持ってねぇから落とせねぇし!!」
男「俺が持ってるよ」
女「なんでんなもん持ってるんだ!?」
男「プラモの艶出しにいいんだな、これが。ついでに言うとペディキュアも塗装用に買った使い回しな」
女「チッ……文句は言い足りねぇけど、まぁいいや。落とせるなら早く落としやがれ!」
男「嫌です。せっかく会心の塗りができたのに、勿体ない」
女「てめぇ……こ・ろ・さ・れ・て・ぇ・か?」ギロッ
男「おぉう、待てかつみ。せっかくだから一日くらいそのままでいてくれよ」
女「ダメだ、今すぐ落とせ」
男「そう言うなよ。俺としてもちょっとは鑑賞したいし、俺からのプレゼントだと思って」
女「プレゼントだぁ? こんなもん迷惑以外の何者でもねーよ! 早くしろ!」
男「ちぇっ……分かったよ、そこまで嫌がるなら落とすよ」
女「最初からそうしやがれ! バーカ!」
男「はぁ、勿体ねぇな……」キュッキュッ
―――翌朝、両手足にウサギペイントのマニキュアを装備されて放置されるかつみさん
『かつみへ。 ちょっと山田ん家に泊まりに行くので、今日一日そのままでいてね(はぁと
除光液はもうないから、消したきゃ自分で買ってくること! それじゃ。 タカシより』
女「あいつ……帰ってきたら八つ裂きにして吊るしてやるッッッ……!!」プルプル
402 名前:ほんわか名無しさん[sage] 投稿日:2012/10/24(水) 21:15:38.64 O
- ツンデレに不意にプレゼントを渡してみたら(かなみさんVer.)
男「かなみってさ、なんか欲しいものある?」
女「欲しいものねぇ……教えたら私にくれるわけ?」
男「まぁ、一応な。これからクリスマスとかバレンタインとか控えてるし」
女「そういうのはさりげなく聞いて、忘れた頃に渡すのがセオリーでしょ?」
男「そうか? 俺は毎年、欲しいものがないか相手に聞くぞ。その方が外れないし」
女「だからあんたは駄目なのよ。女の子は直接そういうこと聞かれると萎えるんだから」
男「んー……俺としちゃ、プレゼントしてがっかりされる方がしんどいけどなぁ」
女「気持ちよ、気持ち。それでがっかりするくらいなら、その人の人間性が未熟ってだけよ」
男「なるほどなぁ……で、かなみは何が欲しいんだ?」
女「そうねぇ……特に何も欲しいものはない、かな」
男「それはそれで困るな。無理にでもリクエストしてくれた方がこっちは助かるけど」
女「……じゃあさ、こういうのはどう?」ギュッ
男「うぉっ……ど、どうしたんだかなみ?」
女「他になぁんにもいらないから……クリスマスとバレンタインだけは、二人きりで居させてほしいな」
男「……え、えーっと……それは……」ドキドキ
女「……なんちゃってね! なにどぎまぎしてるのよ、スケベ!」ヒョイッ
男「あ、あれっ?」
女「あんたの今のスケベ顔が、一番のプレゼントよ!」ベーッ
男「は、はぁ……」
男(……ま、一応クリスマスとバレンタインの予定は空けとくかな)」
最終更新:2012年11月13日 00:00