569 名前:宝物を無くした新妻みこちん 1/3[] 投稿日:2011/06/03(金) 11:30:45.57 ID:GDqUJ76JO [1/3]
『な、なぜだ、なぜ無いんだ!?お風呂に入る前、確かにここに置いておいたハズなのに…!』ガサガサ
『机の下は!!?たんすの裏は!?引き出しの中は!?も、もしかして押し入れに紛れ込んで…!』あせあせ
「そんなに焦ってどうしたんだよ尊。何か探し物か~?」
『うるさいっ!!今は一秒たりともお前と話している暇は無いんだ、黙っていろっ!!』ギロリッ
「さ、さいですか。な、なんか手伝えることとかは…?」
『無いっ!!無いからさっさとこの部屋から消えろっ!!』
「わ、分かったからそんなに怒るなって……じゃあミーくんと遊んでるから、探し物見付かったら声かけてくれ」
『…………』←無視
「……やれやれ、何があったんだいったい…」


「なぁミーくん、なんで尊が機嫌悪いのか知ってるか?」
【にゃ?】
「なんか大切な物無くしたみたいでさ。心当たり、なにかないかなぁ」
【……?】
「……はははっ、ミーくんに聞いても仕方ないか。ほら、撫でてあげるからこっちおいで!」
【ふにゃー♪】
(ちりーん)
「んっ、何か落としたぞミーくん……ってこれは!?」

570 名前:宝物を無くした新妻みこちん 2/3[] 投稿日:2011/06/03(金) 11:33:02.63 ID:GDqUJ76JO [2/3]

『嘘だ……ありえない……あんな大切な物をなくすだなんて……』がっくし
『……こ、これだけ探して見付からないなんて……うっ……ううぅ……私は……私はどうすれば……』うるうる

「……泣きそうなとこ失礼するぞ尊」ガチャッ
『うわっ!?……ば、バカ者、入ってくるなといっただろうがっ!!
そ、それに……(ゴシゴシ)私は泣いてなど……泣いてなどいないっ!』
「はいはい、そういうことにしておくよ。ところでさ、お前が探してたのってこれのことか?」
『……あああああああっ!!!!??ど、どこでそれを……!』
「え、ええと、リビングの机の上に置いてあったぞ?風呂入る時に置きっぱなしにしてたんじゃないのか?」
『リビング……?おかしいな、なんでそんなところに……』
「ま、まぁ、見付かったんだからいいじゃないか!ほら、今度はなくすなよ?……せっかくの結婚指輪なんだから」スッ…
『そ、それもそうだな……それにしても……見付かって本当に良かった……本当に……良かった……ぐすっ……』

571 名前:宝物を無くした新妻みこちん 3/3[] 投稿日:2011/06/03(金) 11:38:25.12 ID:GDqUJ76JO [3/3]
「ふふっ、まさか尊が取り乱すなんてなぁ。そんなに指輪大切にしてくれてたんだ」
『バカ、この指輪は私の一生の【宝物】だぞ!?必死になって探すのは当ぜ……あっ!?』
「(ニヤニヤ)」
『…………』
『…………宝物と言ったが今のは嘘だ。こんな安っぽい指輪に思い入れなどこれっぽっちも無い。
というか、こんな物付けて生活するなんて本当は嫌で嫌で嫌で嫌でたまらないのだ』
「(ニヤニヤニヤ)」
『こんな指輪、すぐにでも売り払ってしまいたいものだ。まぁ、一円の価値にもならないだろうがな』
「(ニヤニヤニヤニヤ)」
『……うん、そうだなすぐに売りに行こう。高く買い取ってくれるお店を探さねば。
というわけで、私は忙しい。お前との与太話をしている暇は…』

「……なぁ尊?」
『……喋るな、殺すぞ』
「その指輪、すごい似合ってるぞ?」
『~~~っ!!///////(かああああ)』


ちなみに、
  • みこちんの趣味その1 結婚指輪のお手入れをする
  • みこちんの趣味その2 結婚指輪を眺めながらニヨニヨする
  • みこちんの趣味その3 結婚指輪をそれとなく周りに自慢する

だったりする
最終更新:2011年06月09日 22:03