ちょっと俺の話聞いてくれよ
今日は折角の休みだってのに、親に留守番頼まれて外に遊びに行けなかったの
だから贅沢してやれとプリンを食べる事にしたの
冷蔵庫からプリンを取り出し、部屋に持って行ったところで、俺は万全の状態で食す為トイレ済ませに行ったの
でさ、トイレから帰って来たらさ、ツンデレが窓から不法侵入してたの
ツンデレはベッドに座ってて、出しっぱなしだった漫画読んでてさ
まぁツンデレが勝手に居るのは何時ものことなんで、俺もベッドに腰掛けてプリンを食べ始めたの
そしたらツンデレが物欲しそうに見てきてさ、見兼ねた俺は、食べる?って聞いたの、プリン掬ってみせて
そしたらツンデレ、目瞑って口をアーンって開けてさ
あんまり間抜けな顔だったから観察してたらさ、ツンデレが目を開けちゃってさ
したらツンデレ拗ねちゃって、顔合わせてくれなくなってさ
俺は、ほら食べろよ、ってスプーンを顔の前まで持ってやったんだけど、ツンデレはイヤイヤして食べてくれなくてさ
しょうがないから俺は一回部屋から出たの、雰囲気変えるのと、もう一個プリンを持ってくる為に
で、部屋に戻ってきて早々、ゴメン、ってツンデレに謝られてさ
何で謝られたのか分からなかったけど、まぁ気にせずに新品のプリンを差し出したの
ならツンデレは驚いた顔して、いいの?って聞いてきてさ
俺も、どうぞ、って答えてあげたの
その後二人寄り添ってのんびりプリンをつついた、そんな話
ちょっと私の話聞いてほしいんだけど
今日は休みってことでウチの玄関周りを掃除してたら、アイツのお母さんに会ったの
何かアイツに留守番させてるらしく、あの子が馬鹿しないように面倒見て欲しい、って頼まれちゃったの
私はお母さんを見送り、携帯電話を取るついでに、そのまま窓伝いにアイツの部屋に入ったの
入ったは良いけど部屋にアイツは居なくてさ、トイレにでも行ってるんだろうな、とベッドに腰掛けたの
で、出しっぱなしだった漫画読んでたらアイツが颯爽登場してさ
アイツは、おっす、なんて挨拶して、私の隣に座って机に置いてあったプリンを食べだしたの
アイツね、凄く美味しそうにプリン食べるの、それを見てたら、食べる?って聞かれてさ
アイツは私の口元にプリン寄こしてきたからさ、てっきりアーンしてくれるのかと思って口開けたの
だけど中々食べさせてくれなくて、目を開けてみたらアイツ、ニヤニヤ笑っててさ
もう恥ずかしいのなんのって、私はアイツから目を背けたの
そしたらアイツ、ほら食べろよ、ってスプーンを私の口元まで持ってくれたけど、私はイヤイヤしちゃってさ
そのせいでアイツ怒っちゃったのか部屋から出て行ってさ、謝らないと、という気になってさ
だからアイツが部屋に戻ってきたら直ぐ、ゴメン、って謝ったの
ならアイツはあっさり許してくれてさ、新しいプリンを差し出してくれたの
呆気にとられながら私は、いいの?って聞いたの
したらアイツは、どうぞ、って答えてくれてさ
その日食べたプリンは妙に美味しくて、なんか甘酸っぺぇ、そんな話
最終更新:2011年06月18日 02:15