14 名前:1/3[] 投稿日:2011/06/19(日) 22:00:46.80 ID:+Wy60loUO [2/11]
女「……タカシは……赤いのと青いの……どっちがいい……?」
男「なんだ? いきなり妙な質問しやがって」
女「……早く選べ……じゃないと殺すぞ……」
男「物騒だな。じゃあ、青で」
女「……青ね……ふふふ……」
男「なんだそのリアクション……?」
女「……変身……」パクッ
男「!?」
女「……どう……これ……?」ばいーん
男「ど、どうって……明らかにおっぱいその他が成長してるよね?」
女「実験は大成功……やったね……」
男「どういうからくりか説明してくれ。頭が混乱して理解が追いつかん」
女「……友子からもらったこの薬……赤いのを飲むと十歳若返り……青いのを飲むと十歳歳を取る……」
男「なんだそりゃ。どっかで聞いたような設定だな」
女「タカシは青がいいと言った……だから今の私は26歳……」
男「友子パネェ。なんてもん作ってやがる」
女「……これでタカシは……私のないすばでーにムラムラメロメロ……」
男「ムラムラはともかく、そのおっぱいには惹かれなくもない」
女「……どうした……そこまで言いながら……手ぇ出さないのか……?」
男「ん、うん……いきなりそんなこと言われても」
15 名前:2/3[] 投稿日:2011/06/19(日) 22:10:15.33 ID:+Wy60loUO [3/11]
女「……何故だ……このえっちな体なら……タカシは必ず食いつくと思ったのに……」
男「そりゃおっぱいとか腰とかお尻とか大好物だけど、それだけでちなみを好きになる訳じゃないし」
男「それでなくとも俺は、ちなみの貧相で折れそうな体つき好きだったし」
女「……タカシは……ロリコン……?」
男「ちっげーよ。ちなみは変身なんかしなくてもいいっつってんの!」
女「……女の子の変身願望が分からないとは……無粋なり……タカシ……」
男「そうだよ。俺はそのままのちなみが一番好きなんだ」
女「……タカシのあまりのKYっぷりに……全私が引いた……」
男「いいから、はよ戻れ馬鹿たれ」
女「……変身……」パクッ
男「うん、うん。やっぱりちなみはこのサイズじゃないとなぁ」ナデナデ
女「……やっぱりタカシは……ただの変態だ……」
女(まぁ……それも嫌じゃないけど……)
16 名前:2/3[] 投稿日:2011/06/19(日) 22:10:53.95 ID:+Wy60loUO [4/11]
女「……せっかくこれでタカシを落とせると思ったのに……」
男「ちなみに、赤い方選んでたらどうするつもりだったんだ?」
女「……その時は……タカシはロリコンとある事ない事触れ回り……評判を落とした上で私の下僕にしようかと……」
男「なんだその黒々した計画。赤選ばなくて良かった」
17 名前:1/2[sage] 投稿日:2011/06/19(日) 22:12:35.78 ID:+Wy60loUO [5/11]
男「クソッ、爆発まであと一分……どっちのコードを切ればいいんだ!?」
女「落ち着け、別府! てめぇ男だろ? 腹ァくくれ!」
男「し、しかしこの選択を謝れば、自分たちは愚か都民にまで被害が……!!」
女「わぁーってらぁ! だからこそ落ち着けっつってんだよ!」
女「いいか別府、これは博打だ。処理班がこねぇ今、サイを降るのは俺かお前しかいねーんだよ!」
女「それがどんな目でも、俺は後悔したりしねぇ。例えこの命が無くなってもな!」
男「……相変わらず豪気な人ですね」
女「てめぇが小便ちびりそうな顔してっから、渇を入れてやっただけだよ」
男「すみません……覚悟は決まりました。先輩も俺と一緒に、死んでくれますか?」
女「……あぁ。それがてめぇの選択ならな」
男「……スゥー、ハァー」フルフル
女「手ぇ震えてんじゃねぇかよ。押さえといてやっから、切るコードだけは間違えんなよ?」ギュッ
男「……ありがとうございます」クスッ
女「んだよ。何笑ってやがる」
男「いえ、何でも……それじゃ、行きます!」
女「……!!」
18 名前:2/2[sage] 投稿日:2011/06/19(日) 22:13:22.63 ID:+Wy60loUO [6/11]
男「……」
女「……」
男「……っはぁー!!」
女「……どうやら、正解だったみてぇだな」
男「はい……命拾いしましたよ」
女「へ、てめぇのせいで被害がでかくならなくて良かったじゃねぇか」
男「先輩のおかげです……あそこで渇を入れてくれなかったら、ブルッてろくな判断が出来なかった」
女「こんなもん、ただの二択だろうが。判断もクソもあるかよ」
男「でも、青いコードを切れたのは先輩のおかげなんですよ」
女「あ? それがなんで俺のおかげになるんだよ」
男「だって、先輩が手を押さえといてくれたから、赤い糸を切りたくないって思ったんですから」
女「んなっ……!? ば、馬鹿かてめぇ! 大事なコードをそんな理由で切ったのか!?」
男「どうせ運任せになるなら、そんな理由でもいいじゃないですか」
女「……チッ。とんだジゴロと組んじまったぜ」
男「はは……」
31 名前:1/3[] 投稿日:2011/06/19(日) 22:57:51.94 ID:+Wy60loUO [9/11]
男「うー、トイレトイレ……」ガチャ
男「……はぁ。学校でうんこするのも一苦労だなぁ。わざわざ旧校舎まで来なきゃいけないとは」
『……ふふ……』
男「……ん?」
『ふふ…ふふふふふ……』
男「な、なんだこの声……気味悪っ」
『……赤いちゃんちゃんこと青いちゃんちゃんこ……どっちがいい……?』
男「あ? 何言ってんだてめぇ」
『……赤いちゃんちゃんこと青いちゃんちゃんこ……どっちがいい……?』
男「これは……学校の七不思議でよくある奴だ。確か受け答えを間違うと死ぬという」
男「……ははーん? さては俺がトイレに駆け込むの見て、誰かイタズラしやがってるな?」
男「転校生だからってナメられてたまるか! うらぁ、こそこそ隠れてねーで出てこいや!」ガンッ、ガンッ
『ひゃあああああああああああ!?』
男「……ん?」
男「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ!?」
女「……」
32 名前:2/3[] 投稿日:2011/06/19(日) 22:58:54.72 ID:+Wy60loUO [10/11]
男「な、なんっ、なんで天井から生首が……!?」
女「……うー。この狼藉ものめが、祟り殺すぞ」
男「喋ったあああああああああああああ!?」
女「うるさい。ちと黙れ」
男「……!!」ゴクリッ
女「ふぅ……選択を迫った末に首一つの姿で脅かすのが良いのに、これでは台無しではないか」ボゥンッ
男「あ……普通の女の子になった」
女「こりゃ、貴様! 急に厠の戸を殴るでない! ビックリするではないか!」
男「あ、あの……頭から血ぃ出てますけど、大丈夫ですか?」
女「心配には及ばぬ。これは生前つけられた傷じゃからな」
男「生、前……? てことはあんた、まさか?」
女「貴様の察した通り、儂は幽霊よ」
男「ひぃっ!」
女「今さら驚くでない、たわけが」
33 名前:3/3[] 投稿日:2011/06/19(日) 23:00:09.53 ID:+Wy60loUO [11/11]
男「へぇー、この学校を建て増しする時に塚を壊されて、祟り神にねぇ」
女「そうじゃ。怒り心頭に発するも、儂の霊験では大した祟りも起こせぬ」
女「仕方ないから、主のようにたまに来る生徒を驚かして憂さを晴らしておったのよ」
男「なんて迷惑な幽霊だ……危うく殺されるかと思ったよ」
女「ぬかせ。こちらへ向けて攻撃するような輩は主が初めてじゃったわ」
男「だってイタズラだと思ったんだもん」
女「まぁ、塚を壊した張本人に復讐出来ぬでは、悪戯と思われても仕方ないがの」
男「怨霊も大変なんだねー」
女「そうじゃぞ、おまけに毎日退屈で退屈で敵わんわい」
男「ふーん……」
女「こうして出会ったのも何かの縁じゃ。主よ、これから先、儂の暇潰し相手になるつもりはないかえ?」
男「えー? 旧校舎まで距離あるから、けっこう面倒なんだけど」
女「それが出来ぬなら、主の使う机に毎日真っ赤な血の手形がつくぞ?」
男「脅迫? 脅迫なの? さすが怨霊……」
女「決まりじゃな。明日もちゃんと来るんじゃぞ!」
男「……学校で初めて出来た友達が幽霊かよ」
最終更新:2011年06月24日 00:52