70 名前:1/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:37:00.69 ID:sEgG6iXu0 [2/9]
- ツンデレに隠していたエロDVDを見られてしまったら
コンコン。
「んー? おふぁーふぁん? ひまはいっふぁふぁめ」
『邪魔するぞ、孝美』
ガバッ!!
「カッ……カナタ君!? い、今ダメ入っちゃ――」
ガチャッ。
『失礼しま――』
「わーっ!! わーっ!! わーっ!! 見ちゃダメーッ!!」
『……おい』
「……はい……」
『ここ、一応女の子の部屋、だよな?』
「……ええ、まあ……そうですが、何か?」
『あのよ…… 自覚あるんだったらさ。もう少し、その……綺麗にしたらどうなんだよ。
飲んだジュースは飲みっ放し。菓子の空袋もそのまま。雑誌やマンガも床に散らばしてさ。
一体どうやったらここまで汚すんだよ』
「一週間、毎日一切片づけをしなかったらこうなりました!!」
『偉そうに言うなドアホ。女の子って自覚あんだったらさ。せめてゴミを片付けて、雑誌
は積み重ねとくとかしろよ。はっきり言って、俺の部屋の10倍は汚いぞ』
「私だってやる時はやるよ。まさか予告なく、カナタ君が部屋に来るなんて思わないも
ん!! これ、好きな男の子には一番見られたくない状況だよ。はっきり言って死にたい
よ。大体、何で女の子の部屋に勝手に入って来るの? カナタ君ならいつ来ても大歓迎だ
けど、せめて私がいいって言ってからにしてよ」
『俺だってそうしようと思ったけどよ。おばさんが、好きに入っていいって言うか、出来
ればノックもしないで入って欲しいって言うからさ。さすがにそれは気が引けたから、声
くらいは掛けたけど』
「……お母さん……酷いよ……娘の恥部をどうどうと人様に晒すなんて……」
『あれだろ? おばさんがいくら注意しても片付けしないから、罰のつもりで言ったんじゃ
ねーの? その、カオスな部屋を他人に見られたら、さすがの怠け者も考え直すんじゃないかって』
71 名前:2/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:37:23.55 ID:sEgG6iXu0 [3/9]
「……あうあぅ……」
『思い当たる所ありってトコだな。とにかく、片付けろ。ホントは用事済ませたらすぐに
帰ろうかと思ったんだけど、お前がしっかり片付け終わるまで、監督しててやるから』
「そうだ。用事って一体なんだったの? そもそも、カナタ君が私の部屋を訪ねること自
体、珍しいのに」
『山田から、マンガの新刊持って来たのに渡すの忘れてたから届けてくれって頼まれてさ。
あと、この雑誌も。お前も山田にばっか買わせてないで、たまには自分で買えよ』
「だーって、文ちゃんに面白そうだねって言ったら、次の日にはもう買って来てるんだも
ん。私は一度も命令なんてしてないし」
『お前、知っててワザと利用してるだろ。可愛い子気取りで性格真っ黒とかマジ最低だな』
「そ、そんな事ないってば!! ちゃんと読むのだって文ちゃんが読み終わってからだし、
利用だなんてそんな…… だ、大体文ちゃんだって、私が情報提供してあげてるから面白
いマンガに出会えてる訳で、共存共栄の世界なんだってば!!」
『ハァ…… ま、俺がどう言ってもお前ら同士の事だからどうでもいいけどな。ただ、向
こうが大人しくて素直だからって調子乗ってると、いつか嫌われるぞ』
「大丈夫だよ!! 私と文ちゃんの友情は固い絆で結ばれてるから。ガッチリだよ」
『あー、そうかいそうかい。それよりとっとと早く片付けろ。今のままじゃ腰を下ろす場
所もねーし』
「べッドの上ならいつでもウェルカムですが」
『何か菓子のカスが散らばってそうで嫌だな。つか、布団干せ。絶対かび臭いだろ』
「酷いよ。一応女の子なんだから、そのくらいはキチンとするよ…… ファブリーズ掛けてるよ……」
『お前、それ自分でサボッてますって宣言してるようなもんだろ。ほれ。いい加減無駄口
叩くの止めて掃除始めろ。でないと力づくでも始めさせるぞ』
「ち……力づく? その言葉、ちょっと憧れるんだけど…… くんずほぐれつするうちに、
床に倒れ込んじゃって、もの凄く近くに顔と顔があるんだよね。で、カナタ君がドキッと
して私を見つめてるうちに、私はそっと目を閉じるの。そして、私の唇に柔らかいものが
あああああああああああいふぇふぇふぇふぇふぇふぇふぇふぇ!!」
『うるせえっ!! お前がどう脳内でエロ妄想しようが勝手だが、俺の前で披露するのは
止めろ!! このドスケベ女が!!』
72 名前:3/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:37:43.29 ID:sEgG6iXu0 [4/9]
「いったああああ…… 鼻思いっきりつままないでよ!! さすがにちょっと涙出た
よ!! あと、キスくらいでドスケベ言わないでよ!! それとも……カナタ君ってもし
かして純情?」
『よし、分かった。じゃあ、まずこれとこれと、あとこのマンガも資源ごみに出して……と』
「ままま、待って待って!! それまだ読んでる途中!! そっちのは大切にしてる
の!! だから捨てちゃダメ!! からかったの謝るから!! いやああああ!!」
『力づくってのはこういう事だ。分かったらさっさとやれ。サボってんの見つけたら、ま
た一番大切なものから捨ててやるからな』
「鬼だこの人…… 分かったよ、もう…… ちゃんと掃除するから、カナタ君は外に出てて」
『アホ。俺が外に出たら監視出来ないだろ。何、訳の分かんない事言ってんだよ』
「だ、だってその……私だって一応女の子なんだよ? 見られたら恥ずかしいものとかあ
るじゃない。そういうのって、ほら。プライバシーの侵害とか言わない?」
『この部屋見られる以上に恥ずかしい事って、女子としてはそうそう無いと思うけどな。
それに日頃から恥じらいも外聞もなく男にベタベタしてくる奴の言う事じゃねーし』
「え? いや、だからそれはカナタ君だからだって。それに、別に全く恥ずかしく無い訳じゃ……」
『言い訳はなしだ。とにかく、片付け始めろ。下着とかは出来る限り見ないようにしてやるから』
「さすがにそんなものは散らばしてませんってば。もしかして……カナタ君。何気に期待
してたりとか――痛い痛い!! ウメボシは勘弁して!!」
『誰がお前なんかの下着で興奮するか。ただ、女子として見られたら嫌なもので真っ先に
思いついたのがそれだっただけだ』
「全くもう。カナタ君って自分が不利になるとすぐ暴力に訴えるよね。ホント乱暴だよ」
『お前が余りにバカな事言い出すと、つい制裁加えたくなるんだよ。何ならもう一発行っ
とくか? 頭か耳か鼻か? それとも腕とか足の方がいいか?』
「……出来れば、おっぱいとかの方がいいです――ご、ごめんなさいい!! ウソ!! ウ
ソだからグーは止めて。グーは!!」
『全く…… ホント、お前と付き合ってると話が前に進まねーな。いいからさっさと始めやがれ』
「ふぁーい。もう……めんどくさいなあ……」
『お前、さっきやる時はやるとか、男には一番見られたくないとか言ってなかったか? も
うどうでも良くなったのかよ。安いプライドだなおい』
「だーって、もう見られちゃったんだもん。ショックでやる気も失せるってもんだよ」
73 名前:4/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:38:04.87 ID:sEgG6iXu0 [5/9]
『分かってんだろうな? ちゃんと片付けなかったら、買ったばかりの新刊マンガとこの
ぬいぐるみが焼却処分の憂き目に遭うって事を』
「いつの間にか、ピーちゃんまで人質に!! 分かったよ。ちゃんとやるよ、もう……」
のたくさのたくさ……
ドサッ……
「フゥ……」
のたくさのたくさ……
「あ、これ探してた10巻だ。こんな所にあったんだ。埋もれててわかんなかったよ」
『……………………(ビキッ……)』
「クスッ…… アハハ、おもしろーい」
ドカッ!!
「んきゃんっ!!」
『お前はなぁ…… 掃除すんじゃなかったのかよ!! 何でいきなりマンガ読み始めてん
だよ。全然進んでないっていうか、ほぼ始まってもいないじゃねーか!!』
「だ……だからって後ろから蹴飛ばすことないじゃん!! 掃除の最中にちょっと他の事
に気を取られるなんて、カナタ君だってあるでしょ?」
『そりゃあるけどな。人が見てる前で5分以上も長々とマンガを読み続けられたら、さす
がにこっちもイライラしてくんだよ。あと、こんなの蹴っ飛ばしたうちにはいらねー。た
だ、足の裏で背中押した程度だっての。何なら蹴られるのがどういうのか試してみるか?』
「……すみません、いいです。で、お願いですから足を下ろして貰えませんか? 結構プ
レッシャーなんだけど……」
『大体、片付けにしてものろま過ぎんだよ。何で一つ行動するたびに休むんだよ。そんな
んじゃ、たかが一部屋片付けるだけで何時間も掛かるだろうが』
「えええええ。一応、真面目にやってるつもりなんだけどなあ……」
『あんなんで真面目だって言ったら、本職の掃除屋はおろか、小学生にまで鼻で笑われる
ぞ。いいか。ちっと見てろ。片付けってのはこうやんだよ』
「おおおおお!! あのゴミ部屋があっという間に人類の住処に」
『何感動してんだよ。この雑誌とかは古いからもういらないな? 残しときたいのがあっ
たら抜いとけ』
「あ、これはファッション誌だからもういらない」
74 名前:5/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:38:29.03 ID:sEgG6iXu0 [6/9]
『全く…… 去年のとかいつまでも取っとくなよ。いいか、雑誌の縛り方はこうやってだ
な。これで……こう。ほれ、やってみろ』
「うわ。カナタ君てば、縛りの天才だね。尊敬しちゃうよ」
『その言い方止めろ。人が聞いたら違った事を連想しそうだからな』
「えっと……こうやって、こうしたら……こうなって……あれ? 絡まった。えーっと、
こうじゃなくて、こうすれば……んきゃん!? あれ、あれれ?」
『アホかお前は。どこをどうすれば雑誌じゃなくて自分が絡まるんだよ』
「お、お願いカナタ君。助けて!!」
『しばらく放置して遊ばせといてもいいが、それじゃ掃除が進まんからな。ほれ。ちょっ
とジッとしてろ』
「あ、ありがとうカナタ君。助かったぁ……」
『全く。雑誌とかは俺が縛っとくから、お前は他のもん片付けてろ』
ジーッ……
『って、何だよ。俺の方ジロジロ見て。何か用があるなら早く言え』
「よ、用って程じゃ……ないんだけど……え、えっとね。その……」
『何だよ。もったいぶって。お前にしては歯切れが悪いじゃんか。別に言いたくなければ
それでもいいぞ』
「ち、違うの。その……えっと……私、何となく思っちゃったんだけどね……」
『じれったいな、もう。言いたいなら早く言え。聞いててやるから』
「う、うん。それじゃあ言うね。その……カナタ君だったら、私の事も……上手に縛って
貰えるんじゃないかなあ……なんて思っちゃったりして……エヘッ……」
『ほう』
ボキッ……
「え? なになに? や、やだなあカナタ君。怖い顔で指なんて鳴らして……」
『テメエ……そんなに望みなら、縛ってやろうか? 一番苦しいポーズで、学校の屋上か
ら吊るしてな……』
「ちちち、違う違う!! あ、あくまで私はその……気持ちいい方向で……って、カナタ
君。目が本気だよ。怖いよ!!」
『全く……しおらしい顔つきでこっち見てるから何かと思って聞いてみれば……この……
ド変態女があっ!!』
75 名前:6/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:38:48.43 ID:sEgG6iXu0 [7/9]
「ご……ごみ捨ててきまーすっ!!」
ドタタタタ!!
『全く…… ちっとドキッとしたかと思えば、これかよ……』
「むー…… カナタ君ったら、全く酷いんだから。そりゃ確かに手加減してくれてるのは
分かるけどさ。でもそもそも私だって女の子だから手を上げるってはどうかと思う訳よ。
いーじゃない。片付け出来なくたって、だらしなくたって、スケベだって…… はぅ……
何か、並べてみると自分がとてつもないダメっ娘のような気がしてきた……」
ガチャッ……
「カナタ君。ごみ、捨てて来たよ――って、何してんのおっ!?」
『は? 何してんのって、本棚の整理だよ。ところ構わず適当に突っ込みやがって。しか
も、巻順はおろか、種類すらバラバラじゃねーか。だから今整理してやってんだよ』
「ダ……ダダダ……ダメーッ!!」
『おわっ!? な……何だ何だ?』
「い……いいからカナタ君はもう休んでてっ!! 後は私がやるっていうか、カナタ君が
帰ってから整理するから!! 本棚は女の子の秘密の花園なんだから、触っちゃダメ!!」
『いや。普通、本棚の中整理されたからって焦るか? クローゼットの中とかならまだし
も。お前、本の裏とかに何か隠してるのか?』
「ギク!! いいい、いやいやいや。そんな事ないですよ。私、別に本棚に隠し物なんて
一切してないですよ?」
『その動揺っぷりが、はいって言ってるようなもんじゃねーか。大体、本棚が女の子の秘
密の花園とか、どう考えても発言おかしいだろ?』
「そ、そんな事ないよ!! 誰だって人に知られたくないジャンルの本を一つや二つは持っ
てるもんだし」
『そういうのは、本棚とは別の場所に隠しとくもんなんだよ。全く……どこだ? この参
考書の入ってる棚とか怪しいよな』
「ちょっとーっ!! 何いきなり本棚の捜索始めてるんですかあっ!! やめてやめ
て!! お願いだからやめてってば!!」
76 名前:7/7[] 投稿日:2011/06/26(日) 04:39:30.12 ID:sEgG6iXu0 [8/9]
『お前の事だから、どうせおばさんに見せられないテストの答案用紙とかだろ? それな
ら本の間や後ろに隠せそうだもんな。せっかくだから暴いてやろうと思ってさ』
「ドSな微笑で人の親子関係崩壊させないでよ!! 違うってば。こないだのテストは確
かにカナタ君の協力があったにもかかわらず赤点スレスレだったけど、でもそれは隠して
ないってば。だからやめてお願い」
『ふーん。じゃあ、何隠してんだよ? テストの答案じゃなけりゃ』
「い、いや。それはその……言えないけど……」
『じゃあ、暴く。この間のじゃなくたって、その前のテストや小テストかも知れんしな。
お前、確か前に19点とか取ってたし』
「そんなの明確に思い出さなくていいから。じゃなくて、こればっかりはいくらカナタ君
でもダメ。だからお願い。本棚から離れて」
グイグイ。
『イテテイテテ。ひっぱんなってば。こんな所に変な物隠してたのが運のつきと思え』
「ダメなんだってば。そこだけは――きゃっ!?」
ズルッ!!
『どわっ!!』
ドサッ!! ドサドサーッ!!
「あいたたたた……」
『いってぇ…… お前な。邪魔するにしても、いきなり足払いはないだろ』
「違うよ。カナタ君を引っ張ろうとしたら、踏ん張りすぎて足が滑っちゃって……ゴメンね」
『どう滑ったら、あんな見事な足技が出来るんだよ。全く……本、落としちまったじゃねーか』
「い、いいよいいよ。それは私が拾うから!! カナタ君は休んでて」
『いや。俺も責任あるから拾うけど……何だこりゃ?』
「そ……っ!? それは……ダッ……ダメ……」
『えっと…… 爆乳女教師。紗枝のいけない課外授業……?』
「おわっ…………た…………」
94 名前:1/3[] 投稿日:2011/06/26(日) 10:29:14.88 ID:QZp4SBkJ0 [2/9]
- ツンデレに隠していたエロDVDを見られてしまったら、の残り
『…………おい』
「…………はい…………」
『お前さ。一応……性別、女……だよな?』
「……花も恥らう女子高生ですが、何か?」
『じゃあ、聞くけどよ』
「……はい」
『花も恥らう女子高生が、何でこんなドギツイタイトルのエロDVD持ってるんだよ!!
しかも3本も。巨乳家庭教師とか、巨乳ナースとか、全部巨乳物じゃねーか』
「私の名誉の為に言っとくけど、断じて私は変態ではありませんっ!!」
『……変態じゃなかったら、何でこんなエロDVDなんて買ってんだ? 弁解してみろ、コラ』
ペシペシ、ペシペシ
「やめて。お願いだからDVDのケースでほっぺた叩くのやめて。しかもその優しい叩き方
が余計に被虐心をそそるから」
『全く……日頃からエロイ事ばかり口にしてるエロ娘だとは思ってたが、もはやこんなも
んで欲求不満解消してる変態娘だったとはな。正直、怒りを通り越して呆れたぞ、俺は』
「違うもん!! お……男の子とはその……使用目的が違うんだから…… 断じて欲求不
満の解消の為なんかじゃないもん」
『ほう。言い切ったな。じゃあ、もう一度聞くけどな。何でこんなもん買ったんだよ?』
「えーっと……ね。それは、その……参考資料、というか……」
『参考資料?』
「そこ強調しないで。恥ずかしいから。えっとね。だから、私ってば、ほら。自分で言う
のも何だけど、おっぱい大きいじゃない。だから、どうすればその……好きな男の子に……
喜んで貰えるかなあって思って……」
『で、なんでそこで男用のエロDVDなんだよ。普通、女なら女性誌とかエッセイ本みたい
なので勉強するんじゃないのか?』
「だって、自分じゃなくて、カナタ君を喜ばせたいんだよ? エッチなDVDには男の人の
夢が詰まってるというじゃない。だから、その……こっそりお父さんのパソコンから……」
95 名前:2/3[] 投稿日:2011/06/26(日) 10:29:37.47 ID:QZp4SBkJ0 [3/9]
『人のアカウント使ってネット通販って、不正じゃねーか』
「でもでも、料金はちゃんと私の口座から引き落としたし、購入履歴も消したし、受け取
りはコンビニにしたもん」
『ま、それはともかく、だからって女の子が普通こんなもん買わないだろ』
「私だってすごい勇気が要ったんだよ? だけど、いつか、カナタ君を喜ばせられたらい
いなって思ったから……」
『分かった分かった。とにかく、これは没収な』
「えええーっ!! ダメ!! ダメだよ!!」
『お前な。この期に及んでまだ執着すんのかよ。いい加減にしないと、本当に変態娘に認
定するぞ』
「違う!! 違うの!! だって、カナタ君持って帰ったら、絶対それ見ながらエッチな
事するでしょ? ここに自由に出来るおっぱいがあるのに、スルーしてDVDで済ますなん
て許されないもん。たかが映像になんて負けたくないもん!!」
『アホ。処分するって言ってんだろ。別に、俺も男だからエロイもんへの興味は否定しな
いけどな。さすがに女の子から取り上げたものをオカズには出来ねーよ』
「ウソ。信じないもん。だったら触ってよ。私の体……別におっぱいじゃなくたって、自
由にしていいから」
『ほう。ホントに自由にしていいんだな?』
「いいよ。カナタ君になら……何されたって、嬉しいもん……」
『そっか。なら、遠慮なく揉ませてもらうぞ』
「う……うん……いいよ……」
「(や、やっとカナタ君が……いざとなると恥ずかしいけど……でも……嬉しいな……って、あれ?)」
グニグニグニ
「やっ……!? カナタ君ダメ!! そこ違うから、揉んじゃダメえっ!!」
『何だよ。好きにしていいって言ったろ? にしても、ぷよぷよしてんな。お前のお腹。
ちょっと太ったんじゃないか?』
「ツンツンもダメえっ…… もう止めてよ。お願いだから……」
『何だよ。自分から好きにしていいって言ったのに、根性ないな』
「……今のは、相当心の折れる一撃でした…… 酷過ぎるよカナタ君…… 確かに最近、
スイーツの食べ過ぎでちょっと太ったけど、まだまだ許容範囲内なのに……」
96 名前:3/3[] 投稿日:2011/06/26(日) 10:30:31.52 ID:QZp4SBkJ0 [4/9]
『そんな事言ってると、あっという間に許容範囲超えるぞ。手遅れになる前にダイエットしとけ』
「それは……ええ。ちゃんと…… それより、DVDを……」
『これか? 全く……見なきゃいいんだろ。ほれ』
パキッ!!
「あっ……!? 折った」
『他のも、ほれ。これでただのゴミだ。回収しても問題ないだろ』
「……う……うん……」
『全く…… お前だって女の子だし、こんなもん処分すんの恥ずかしいだろうから、俺が
引き受けてやるって言ってんだ。感謝しろよな。全く』
「そだね。ありがとう……って言うには、複雑な気分だけど……」
『後な。俺は別に、胸の大きさで女を選んだりしねーから。だから家にも巨乳物なんて一
切ないし。だから、何だったら今度俺の部屋を粗探ししたっていいぞ。俺もお前の部屋っ
ていうか、本棚を結果的には漁っちまった訳だし。だから、まあその…… ただ、お前が
期待するようなのは出てこないと思うけどな』
「ええーっ…… じゃあさ、こういうのとか……こういう仕草っていうのには、その……
惹かれないの?」
『惹かれねーよ。だから、お前もDVDで勉強したような、その扇情的なポーズは止めろ。いいな』
「そんなぁ…… 私が恥ずかしさも我慢して、しかも大金まで叩いた努力の結晶はどこへ……」
『全く無駄な努力だったな。んじゃ、後はきっちり掃除しとけよ。俺はもう、帰るから。じゃな』
「あ、カナタ君!! もう…… でも、失敗かあ…… カナタ君だって男の子なんだし、
エッチな仕草で迫れば絶対落ちると思ったんだけどなあ…… 次、どういう作戦で行こうかなあ」
『全くあのバカ……人の気も知らないでこんなもんで研究とか…… 俺が、巨乳物を見な
いのは……どれ見ても、孝美の姿と重なっちまうからなのに……』
終わり
最終更新:2011年06月29日 00:06