68 名前:雷を怖がる弟を優しく包み込むツンデレ1/4[sage] 投稿日:2011/04/17(日) 02:58:58.75 ID:+iN3q7nPO [4/10]
「ふぁ~、もう2時か…。そろそろ寝るかな。」

ゴロゴロ…

「しかし、雷がすごいな…。うわ、今光ったぞ。ねーちゃんのやつ、怖がってなきゃいいけど…」

コンコン……

『たかし!ちょっといいか?』
「ん、ねーちゃんか?どうぞ」

ガチャ…

『失礼するぞ』
「おう、どうしたの?」

『いや、さっきから雷がなっているだろ。おまえが怖がっているのではないかと思ってな。』
「あはは。ありがとう。でも大丈夫だよ。子供じゃないんだからさ」

『ふう、全くおまえは。そうやって強がる所は昔からちっとも変わらないな。』
「いや、強がってはいないけど…」

『どれ、お姉ちゃんが一緒に寝てやろう。全く、甘えん坊の弟には困ったものだ。』
「ねーちゃん、そう言いながら、本当は自分が怖いんじゃないの?」

71 名前:雷を怖がる弟を優しく包み込むツンデレ2/4[sage] 投稿日:2011/04/17(日) 03:00:23.13 ID:+iN3q7nPO [5/10]
『たかし、そういう言いがかりはやめることだ。ここは素直に"お姉ちゃんありがとう"と言うべきだぞ。』

「(こ、こいつ…)わかったよ。ありがとう、ねーちゃん。」

『うむ、よろしい。よし、じゃあ寝るとしよう。』
「おう。」ぱちっ

『おや?部屋を真っ暗にするのか?いや、私は全然構わないがな』がしっ

「(ねーちゃん、いきなり抱きついてきたな…。)もしかして、豆電球付けないと眠れない派かい?ねーちゃん。」

『ははは。そんなことはないぞ。むしろ豆電球なんざこの世から消えてしまえばいいと思っている。』
「…そっか、じゃあおやすみ」
『えっ』

「スースー…」

『…おい、寝たのか。弟よ』つんつん

「スースー…」
『うぅ…』

72 名前:雷を怖がる弟を優しく包み込むツンデレ3/4[sage] 投稿日:2011/04/17(日) 03:04:29.35 ID:+iN3q7nPO [6/10]
ゴロゴロ…ピカッ!!

『!!た、た、たかし!たかし!』ゆさゆさ

「スースー…」
『たかし、ほんとは起きてるのだろう!ははは、愚かな弟だ。お姉ちゃんはお見通しだぞ。』
「スースー…」

『うぅ…』

『頼む…、起きてくれたかし…』
「…どうしたの?」

『……こわい……。』

「……まったく、最初からそう言えっての」ぎゅー
『あ……///』

『たかし、さっきまで狸寝入りをしてたのだな…。お姉ちゃんを騙して…。まったく、おまえはひどいやつだ。』
「素直にならないのがいけないんだよ。ほら、そろそろ寝ようぜ」なでなで
『うん…///』

73 名前:雷を怖がる弟を優しく包み込むツンデレ4/4[sage] 投稿日:2011/04/17(日) 03:07:56.33 ID:+iN3q7nPO [7/10]
翌朝

『いやー、気持ちのいい朝だ!ラジオ体操でもしたくなるなー』

『こら、たかし!いつまで寝ている!』ばしっ

「…いたっ…、ん?朝か…ふぁ~」
『びしっとしろ、びしっと』
「ねーちゃん…、昨日の夜とはえらい違いだな。」
『昨日の夜?何の話だ?』
「雷が怖くて寝られずに俺の部屋に来たの、どこの誰だったかな?」

『はははは。何を言っているかさっぱりだ。お姉ちゃんの頭の上にはハテナマークが浮かんでいるぞ?』

「はー、もういいよ。」

『ほらほら、時間はどんどん過ぎていくぞ。顔を洗って朝ご飯を食べるのだ!』

「へいへい」

『まったく、やはりたかしは、お姉ちゃんがいないとダメだな。あはははは。』ぽんぽん

【完】
最終更新:2011年04月24日 20:34