34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 02:53:30.98 ID:FIk9fpJf0 [1/3]
1年半ぶりに書いてみた。
素直クールな男とツンデレな女
- 私はあいつが嫌いだ-
- 何時も私に話しかけてくるし、何所でも気にせずにべたべたしてくる-
- 私はあいつが嫌いだ-
「君が好きだ。」
あいつはいきなりそんなことを言い出した。
これが普通に放課後の体育館裏や誰もいない教室なら私も少しは落ち着いて反応出来たかも知れない-いやたぶんこいつの前なら変わらなかっただろう-
が、今は授業が終わったばかりの昼休みの教室だ。
私は頬が熱く紅潮するのを分かりながらしどろもどろ答えるのが精一杯だった。
「ちょ、ちょっといきなり何よ!?//////」
「ん?分からなかったのか?君が好きだと言ったんだ。」
「君がよかったら僕と結婚を前提に付き合ってほしい。」
「け、けっこっ!?//////」
「そうだ。僕と結婚を前提に付き合って欲しいのだが……駄目か?」
「そ、そんなこといきなり言われても……//////」
「いや僕が君にふさわしくないのは分かっている。」
「しかしこの気持ちは日に日に強くなって行くばかりなんだ。」
「始めはよく分からなかったんだが、友人に相談してみると『恋』というものらしい。」
「それを自覚した瞬間から僕の中で君の存在が大きくなるばかりでな。」
「君が他に想い人がいて、迷惑ならば仕方ない。僕は身を引くつもりだ。」
「べ、別に好きな人がいるわけじゃないけど……//////」
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 02:54:32.99 ID:FIk9fpJf0 [2/3]
嘘だ。私はこいつのことが好きだ。いや大好きだ。
でもなぜかこいつの前だと素直になれない。
こいつの前だと恥ずかしいし顔が火照って素直な対応ができなくなぜか思いとは逆の行動・反応をしてしまう。
そんなことはお構いなしでこいつは静かに聞いてくる。こいつは羞恥心がないのだろうか?
「……駄目だろうか?」
「だ、駄目じゃないけど……//////な、何で私なの?//////」
「私なんて可愛くないし、素直じゃないし、魅力なんて無いじゃない……。」
「そんなことはない。君は十分に魅力的だ。」
「君は恥ずかしがって強い口調で否定したり、憎まれ口を叩く事もあるが、大切なことでは絶対に嘘を吐かない。」
「それに顔もかなり整っていて可愛いと思う。僕の大好きな顔だ。」
「なっ!?//////か、かわっ!?//////」
「うむ。可愛いぞ。」
「////////////」
「駄目か?」
「だ、駄目じゃないけど、ひとつ約束しなさい!!//////」
「なんだ?僕にできることなら何でも言ってくれ。」
「わ、私のこと幸せにするって約束しなさい!!!!//////」
「うむ。約束しよう。」
「そ、それならあんたが可哀想だから付き合ってやってもいいわよ//////」
「ありがとう。絶対に大切に幸せにする。」
「あ、当り前よっ!!//////」
「僕からも一つ頼みがあるのだがいいだろうか?」
「な、何よ//////」
「抱きしめてもいいだろうか?」
「……そんなこと聞かなくてもいいでしょ//////……そ、その……もう……こ、恋人なんだから//////」
「そうか。人に見られていると君が恥ずかしいかも知れないと思って聞いたのだが……。」
「えっ?」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2011/07/02(土) 02:56:37.05 ID:FIk9fpJf0 [3/3]
周りを見渡すとクラス中の目がこっちを見ている。
いや見ているというか囃し立てている。
昼休みの教室だということを完全に忘れていた。
私はあいつの胸の中で抱きしめながら真っ赤になった。
後で友人に聞くと一瞬でトマトになったらしい。
「ちょ、ちょっ//////は、はなっ//////」
「それは無理だ。僕は絶対に君を離さない。」
最終更新:2011年07月19日 01:58