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71 名前:1/4[] 投稿日:2011/07/09(土) 14:29:13.18 ID:82FSD45L0 [3/29]
  • 男ツンデレに短冊に何のお願いを書いたか聞いたら

「あ、カナタ君。商店街で七夕祭りやってるよ」
『ん……? ああ。そういや、今日は七夕か。すっかり忘れてたな』
「ね? 私たちも寄って行って短冊にお願い事書こうよ」
『俺はいいよ。寄るんだったらお前一人で寄ってけ。俺は帰るから』
「もーっ!! 何でカナタ君てばそんなに連れない返事ばっかするのよ。せっかく一緒
に帰ってるんだから、寄り道も一緒にしようよ」
『知らねーよ。大体、一緒に帰ってんじゃなくて、お前が勝手にくっ付いて来てるだけ
だろが。こんな事まで俺を巻き込むな』
「カナタ君と一緒だからいいの。ほらあ。早く行こうってば」
 ギュッ!!
『お前、腕放せ。何勝手に抱きついてんだよ。あと、わざとらしく胸を押し付けんな。
このエロ娘』
「むー。エロ娘って言わないでよ。こんな人がいっぱいいる場所で。大体、エッチなの
はカナタ君じゃん。私じゃないよ」
『は? 誰がエッチなんだよ。ふざけた事言ってんじゃねーぞ。俺は嫌がってんだろが』
「まーた、そんな強がり言って。カナタ君てさ。こうやっておっぱいで腕をギューッて
抱くと、抵抗力が半分以下になるの、知ってるんだから」
『何言ってんだよ。そんな訳あるか。離せこのバカ』
「ダメダメ。カナタ君が一緒に短冊に願い事を書くまで離さないんだから。ほら、行くよ」
『おわっ!? ひ、引っ張るなってば!! この怪力女め……』


「はい。カナタ君。ペンだよ」
『俺はやらねえっつってんだろ。まあ、せめて待っててやるからさ。とっとと書いて吊って来い』
「えーっ!! カナタ君も一緒にやらないとつまんないよ。短冊にお願い事書いて、笹
に吊るすだけなんだからいいじゃん。ね?」


72 名前:2/4[] 投稿日:2011/07/09(土) 14:29:36.13 ID:82FSD45L0 [4/29]
『くだらねーよ。俺はそもそも七夕なんて信じてないしな。こんな事で願いが叶ったり
したら苦労しねーよ。願い事なんざ、せいぜい正月だけで十分だろ』
「もうっ!! カナタ君てばロマンがなさ過ぎだよ。織姫様と彦星様が、一年に一度だ
け大好きな人に会える日なんだよ。もうちょっと夢を持とうよ」
『アホくさ。だったらお前さ。短冊に書いた願いが叶った事あんのかよ?』
『う…… そ、それはその……』
『ほれ見ろ。叶った事なんてないんだろ? ただの気休めにもなんねーよ、こんなの』
「でもでもでも、着実に進展はしてるもん!! あともうちょっとだと思うし、大体、
私がこんなにあちこちで一生懸命お願いしてるのに叶わないのには、カナタ君のせいで
もあるんだからねっ!!」
『何で俺のせいになってんだよ。意味が分かんねーぞ』
「とっ……とにかく、カナタ君もお願い書くの。はい、ペン」
『だから俺はいいからお前はさっさと書け。でないと、ホントに置いて帰るぞ』
「どうしてそんなにごねるかなあ? 別に、短冊に願い書いたってカナタ君が損する訳
じゃないのに」
『何となく、こういうイベント事に飛びつくのが嫌なだけだよ。もはや風習とか関係な
いじゃん。単なる祭だよ』
「そんな細かい事考えたりしないで、楽しめばいいと思うけどなあ。大体、そんな事言っ
てたら、クリスマスもバレンタインも楽しめないよ」
『そのどっちも好きなイベントじゃねーしな。ほら。もう俺の事は気にしなくていいか
ら、書いて来いよ』
「分かった。じゃあ、カナタ君のお願いも私が書く」
『なっ!? 何バカな事言ってんだよ。人の願いを勝手に捏造すんな!!』
「だーって、二人の短冊を並べて飾ろうと思ったのに、カナタ君が書いてくれないんじゃ、
しょうがないじゃん。大丈夫。ちゃんとカナタ君のお願い事は分かってるから」
『絶対分かってねーよ。どう考えてもお前の願いを俺の名前使って書くだけだろ? ふ
ざけた事してんじゃねーぞ』
「じゃあ、自分でちゃんと短冊に願い事を書いて、私と一緒に吊るしてくれる? そう
したら止めるけど」


73 名前:3/4[] 投稿日:2011/07/09(土) 14:29:56.06 ID:82FSD45L0 [5/29]
『冗談言うな。お前と一緒とか、絶対嫌だ』
「じゃあ、やっぱり私が書く。そんで、カナタ君がこんなお願いしてたよーって、明日
友哉君に話すから」
『んなっ!? 何てことしやがんだお前は。そんな事したら、一瞬にしてクラスの男子
全員に広まっちまうじゃねーか』
「だよねー。でも、いいもん。それで私とカナタ君の仲が深まれば」
『そんな事したら、マジで絶好すんぞ。二度と話すらしねーからな』
「でも、既成事実になっちゃったら、きっとみんな信じないよね。学校では照れて近付
かないだけで、家では仲良しだとか思われちゃうんじゃないかな。きっと」
『うぐぐぐぐぐ……』
「どうする? 短冊に願い事を書くも書かないも、カナタ君次第だけど」
『ちくしょう……貸せっ!!』
「あはっ♪ やっと書く気になってくれたんだ」
『お前とバカみたいな問答してるくらいだったら、とっとと書いた方が早いからな。別
にお前の脅しに屈した訳じゃねーぞ』
「またまた。カナタ君たら強がり言っちゃってー」
『あとで殺すかんな。覚えてろよ』
「できたら、ハメ殺しでお願いします」
『女がそういう事口にすんな!! ほら、書いたぞ。後はこれを吊るせばいいんだな』
「ね? どんなお願い書いたの? 見せて見せて」
『あん? 別にいいけど、お前の先に見せたらな』
「え? それは、その……ダメだよ…… 乙女の願い事は神聖なんらふぁふぁふぁあ!!」
『誰が乙女だって? ふざけた事言ってんのはこの口か? あ?』
「ヒドイよカナタ君!! いきなりホッペ掴むとか、乱暴だよ!!」
『つい二言前に下品な事言ったその口で乙女とか言ってっからだ。まあ、別に見せたく
なきゃいいけど、俺も見せないからな』
「うーっ…… そ、それじゃあ、その……私のを見せたら、カナタ君も見せてくれるっ
て、約束する?」
『ああ。別にいいけどな。見られて困る願いじゃないし』


74 名前:4/4[] 投稿日:2011/07/09(土) 14:30:52.35 ID:82FSD45L0 [6/29]
「……じゃあ、はい」
『なになに……? 【早くカナタ君に恋人として認めてもらえますように】って、お前、
何こっ恥ずかしい事書いてんだよ!! 公衆の面前で吊るすんだろ? ウチの学校の知っ
てる奴とかに見られたらどうすんだよ?』
「私がカナタ君の事を好きなのは、みんな知ってることだもん。別に今更恥ずかしいこ
とじゃないし。正直、カナタ君に見られるのが一番恥ずかしいんだけど…… でも、見
せなきゃ見してくれないって言うから……」
『却下してやりたいけど、まあ、他人の願いに口出すのは野暮だからな。見なかったこ
とにしてやんよ』
「で、カナタ君のは? 私がこんな恥ずかしい思いして見せたんだから、約束守ってく
れるよね?」
『ああ。ほら。思う存分見ていいぞ』
「どれどれ…… 【成績が上がって、いい大学に行けますように】って、何これ? 何
かフツー。つまんなーい」
『何だよ。人に散々書け書け言って、いざ書いたら文句かよ』
「別に文句じゃないけどさ。その、もっとこうロマンチックなお願いって言うかさ。幼
馴染の女の子とエッチな関係になりたいですとか、そういうお願いはないの?」
『それのどこがロマンチックだ!! 全く……とにかく、書いたんだからもういいだ
ろ? 俺は帰るぞ』
「あ、ちょっと待ってよ。カナタ君。短冊、吊るさないの?」
『お前が勝手に吊るしとけ。俺はもう知らねー』
「じゃあ、私の傍に一緒に吊るしとくから、ちょっとだけ待ってて」
『勝手にしろ、バカ』

『(大人になった時、ちゃんと収入もなかったら……俺が養ってやるなんて、カッコイイ
事も言えないからな……)』


終わり
最終更新:2011年07月11日 01:54