194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/07/12(火) 05:42:45.02 ID:IQkTKeAx0 [6/10]
私はアイツが嫌いだ
ただタカシとかなみの昔の友達だから捕まえてパシリにしてただけなのに
いつの間にか私の心にちゃっかり隙間を作ってちょこんと居座ってる
タカシとかなみをどうくっつけようか考えていたのに、今では気になるのは隣にいるアイツの表情ばっかり
アイツは優しい。優しいけど…何を考えているのか、よくわからない
私がどんなに酷いことをやらせても、うんと言ってやってくれる。酷いこと言ってもニコニコ笑っているだけ
…バカ。あんたはどうして私と一緒に居るの?ただ私に頼まれたから一緒に居るだけなの?
私のこのもやもやした思いは…無駄なの…?
…やっぱり私は…アイツが嫌いだ
「友ちゃーん」
『あ…山田』
「帰ろ?って…どうしたの…泣いてたの…?」
『…な、泣いてないわよ。眠くてあくびが出ただけ』
「そっか…じゃあ今日は早く帰ろうか…残念」
『どうかしたの?』
「いや、駅前においしいクレープ屋が出来たらしいから、良かったらどうかなって」
『え…』
「でも眠いなら早く帰った方がいいね」
『べ、別にすぐ寝たいほど眠いわけじゃないし…そんなに行きたいなら行ってあげてもいいわよ…?』
「ほんと?」
『も、もちろん山田の奢りよね?』
「…ふふ。じゃ、行こうか?」
『うん…えへへ…』
…もう少し、頑張ってみようかな
最終更新:2011年07月15日 01:29