197 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 11:25:48.21 ID:98vwKgJq0 [6/29]
191
『今からそっち行くから。首洗って待っててね』
『そっちってどっちだよ』
『タカシの家』
「はぁ!?」
(な…なぜ急に……)
(しかも部屋散らかってるし……)
(とりあえずエロゲーは隠しておこう。)
199 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 11:27:23.09 ID:98vwKgJq0 [7/29]
ピンポーン
(もう来やがったか)
「お…おじゃまします。」
「親いないけど、まぁとりあえず俺の部屋来るか」
「ふえぇ!?」
「うおっ!いきなりデカイ声出すなよ!?」
「だって、タカシが変な事ばっか言うから……」
(・・・。)
「なんか、緊張してる?」
「え!?し、してないよっ!!」
「そうだね」
「う…、信用してないでしょ」
「まぁまぁ。ここが俺の部屋だよ。まぁ入っ」
ガチャ
バタン!!
200 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 11:28:38.45 ID:98vwKgJq0 [8/29]
「早紀奈、ちょっと待ってて」
(やべぇ!エロゲしまってなかった!!)
ガチャ
(どこにしまう!?ベッドの下!?本棚の後ろ!?)
「へぇ・・・。タカシこんなのやってたんだ・・・」
「うわっ!!さ・・・早紀奈さん・・・?」
「『ボクっ娘とイチャイチャ』ねぇ……。」
(くっ・・・よりによって?)
「これでボクの妄想でもしてるのかな…?」
「・・・否定しません」
「正直に言われるとちょっとハズかしいんだけど・・・」
297 名前:ボク[] 投稿日:2011/08/13(土) 22:00:02.86 ID:98vwKgJq0 [10/29]
「てか、何で早紀奈はいきなり俺ん家に来たんだ?」
「それは・・・。ボ、ボクがタカシの生活チャックしてあげようと思って」
「生活チェックね。」
(本当にコイツは嘘付くのヘタだよな…。)
(そこが…まぁ、可愛い所なんだが)
「ほ、ホントなんだからねっ!」
「解った解った。」
「に…ニヤつくなぁ!!」
ガチャ
「だだいま~。アレ?タカシ?誰か来てるのー?」
「あ、親帰ってきた」
「本当?挨拶した方がいいよね?」
「どっちでもいいけど。」
ドタドダトタ
ガチャ
298 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 22:01:02.73 ID:98vwKgJq0 [11/29]
「タカシ?あら、この女の子は?病院にも来てたわよね?」
「ほら、いつも話してる早紀奈だよ」
「おじゃましてます」
「あら、愚息に彼女なんて。しかもこんな別嬪さん…」
「出てけ糞ババァ」
「あら!母親に向かってババァとは何よ!せめて糞ばぁ様と言いなさい!!」
「糞の方はいいのかよ!てかばぁ様もおかしいだろ!!」
「ごめんなさいね、こんな性格折れ曲がった愚息の彼女なんて、大変でしょうに」
「いえ、なんとか頑張ってますよ」
(頑張ってるのは俺の方じゃ…?)
「全く、こんな愚息の事を好きになってくれるなんて……」
「なんで愚息押すの?最近覚えたの?」
299 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 22:01:49.52 ID:98vwKgJq0 [12/29]
「・・・。」
(早紀奈は早紀奈で顔真っ赤だし)
「あのさ、とりあえずもう出て行ってくれない?」
「そうね、これ以上邪魔しちゃ悪いし。でもそろそろ昼だから、早めに返してあげなさいよ。」
「あ、もうそんな時間が」
「それとも家で食べてく?」
「あ……いえ、大丈夫です。」
「そう?じゃぁ出ていくわね。あまりハッスルしないようにね?」
「何言い出すんですか糞ばぁ様」
ガチャ バタン
300 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 22:02:50.93 ID:98vwKgJq0 [13/29]
「早紀奈ー。おーい、大丈夫かー?」
「…ぅぅ。」
(オーバヒートしたか……。)
「返事しないと額にキスするぞ~。」
「!!」バッ
「そんな期待した目で見られても……」
「バっ…バカじゃ無いの!?そんな目してないもん!!」
「ならいいけど」
「うっ……。そ、そんな残念そうな目しなくても……」
「それは早紀奈も一緒。」
「ボ!ボクはそんな……、も、もう帰る!じゃあね!」
「まぁまぁ。落ち着きなって。」
「落ち着いてるもん!」
303 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 22:07:38.85 ID:98vwKgJq0 [14/29]
「エロゲーのパッケージが鞄からハミ出てるぞ」
「え?ふあぁ!!」
「ま、途中まで送ってくよ」
「う…。ありがと……」
「母さん、早紀奈送ってくる」
「わかったわ」
ガチャ
「がんばりなさいよー」
「何をだよ!」
「タカシのお母さんって、なんスゴイね…。」
「バカなだけだろ」
「タカシは嫌いなの?お母さん」
「嫌いって程でも無いが、あの女子高生みたいな発言はやめて欲しい。」
「ハハハ……。ねぇタカシ…。」
「何?」
「ボク達、まだ、キ…キスしたこと、無いよね…?」
304 名前:ボクっ娘 中編[] 投稿日:2011/08/13(土) 22:09:11.38 ID:98vwKgJq0 [15/29]
「そ…そうだな。」
「うん…、でね…その…」
「あぁ…。」
「…家近いからこの辺でいいや!ありがと、また明日!」
「あぁ…ってええ!?ちょっと待て!」
「うっ……。な、何?」
「あ…、いや、なんでもないよ。また明日」
「……うん。」
(結局、何がしたかったんだよ……)
~完~
※後日談
321 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/13(土) 23:15:22.80 ID:98vwKgJq0 [23/29]
~昼 学校屋上にて~
「早紀奈、そういえばさ」
「なに?いきなり小声で」
「貸したエロゲーどこまで行った?」
「ゴホッ!エホッ!」
「おい!早紀奈!!大丈夫か!?」
「ゴホッ…。大丈夫じゃないよ!もう……」
「で、どうなの?」
「タカシのデータ見てやめた」
「!! マジですか・・・」
「やっぱ……タカシも胸の大きい娘がいいんだよね……」
322 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/13(土) 23:16:08.49 ID:98vwKgJq0 [24/29]
(確かに、俺が完全攻略したヒロインは巨乳ボクっ娘だったが……)
「いや、そういう訳じゃ……。」
「じゃ、じゃぁどういう訳よ。」
「それは、その…」
「・・・。」
「・・・あの娘が一番、早紀奈に似てたからかな。」
「!! ・・・。」
「おい?早紀奈…?」
(行っちまった…)
(やっぱエロゲヒロインに似てるって言ったのはマズかったか……)
323 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/13(土) 23:17:02.83 ID:98vwKgJq0 [25/29]
~放課後~
「早紀奈。その、一緒に帰らない?」
「……うん。いいよ」
(よかった…。)
「早紀奈」
「な…何?」
「その…。昼、ゴメンな?」
「……。えぃっ!」ギュッ
「!! さ、早紀奈さん?」
「タカシ、こういうの好きなんでしょ?」
「……もしかして、【だいしゅきホールド】の事でしょうか?」
「・・・。」
「それは、その、Hしてる体制の事なんだけど。」
「!!」フルフル
324 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/13(土) 23:17:49.43 ID:98vwKgJq0 [26/29]
「いや、これでもいいよ?むしろ嬉しい」
「……バカ」
「…一つ聞いていい?」
「何?」
「なんで今日こんな素直なの?」
「…だって、タカシの女の子、素直だったもん。
あれって、ボクが素直じゃないからでしょ…?」
「ぷっ…。早紀奈…」
「わ、笑うなぁ!」
「悪い悪いw ちょっと早紀奈が可愛すぎて」
「うっ……。よくそういう事をしれっと…」
「まぁ、早紀奈はこっちの方が可愛いかな」
「こっちって?」
「素の方」
326 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/08/13(土) 23:18:49.08 ID:98vwKgJq0 [27/29]
「そ、そう?」
「あぁ。可愛いと思う」
「タカシ……」
「早紀奈の家はあっちだっけ?じゃ、また明日」
「待って!」
「ん?」
「一回だけ、こっち向いて」
「何?何か「んっ…。」
「!! ふぁ…きな?」
「ボク、今のが生まれて初めてなんだからねっ。また明日っ」
~完~
最終更新:2011年08月19日 09:56