91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/05(月) 19:59:36.56 ID:Y4phW6qMO [8/18]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(かなみさんVer.)


男「……ただいまー」コソコソ
女「遅いっ!」
男「あ。かなみ……まだ起きてたのか」
女「当然でしょ!……また残業だったの?」
男「あ、あぁ」
女「だったらなんで、連絡の一つも入れないのよ!」
男「最近残業ばっかりだったから、連絡しなくても分かるかなって……」
女「そりゃあ予想は出来るけど……それでも電話くらい入れるのが筋ってもんでしょ!!」グッ
男「ひぃっ!」
女「……」
男「……あれ? てっきり怒りの鉄拳が飛んで来ると思ったけど」
女「もういいわ……あんたが何事もなく帰って来てくれただけで、良しとしなきゃね」
男「う……そんな顔しないでくれよ。罪悪感で身体が千切れそうだ」
女「ふん。自業自得よバーカ」
男「……ごめんな、かなみ」
女「謝らなくていいわよ。その代わり、次同じことしたら許さないんだから」
男「はい、留意しますです」
女「よろしい」クスッ


96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/05(月) 20:11:57.33 ID:Y4phW6qMO [9/18]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(尊さんVer.)


尊「おい、起きろ駄目亭主。朝だぞ」
男「ぬぅ~ん……あと五分」
尊「何があと五分だ。今日は一緒に出かける約束だったのを忘れたのか?」
男「あ……そっか。今日は日曜か……」
尊「自分から誘っておいて寝坊とは、ずいぶんと不遜だな」
男「待てよ……今起きるから……」モゾモゾ
尊「ハァ……貴様はいつまで経っても変わらないな。昔からデ
  ートとなると遅刻して来て、待たされるのはいつも私だ」
男「……」
尊「おい、聞いてるのか? タカシ」
男「……ぐー」コテン
尊「この状況で寝れるのか……無神経もここまで極まると感心だな」
尊「……」キョロキョロ
尊(かつては待たされるだけだったが……今はこうすることも出来るから少しはマシか)

        • バフッ

尊(タカシと同じ布団……今少し楽しませてもらうぞ)
男「グー…グー…」ニヤリ



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12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/05(月) 23:14:58.84 ID:Y4phW6qMO [2/2]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(ちなみさんVer.)


女「……タカシ、ちょっと話がある」
男「ん? なんだ?」
女「……タカシが今一番欲しいものって……何?」
男「んー、そうだな。すぐには思いつかないや」
女「……あるでしょ……ここ何年か……ずっと欲しいって言ってたものが……」
男「俺、なんか言ってたっけ?」
女「……ヒントは……『こ』で始まる三文字のもの……」
男「こ……?」
女「……私も……ずぅっと欲しかったもの……」
男「こ…こ…コアラ?」
女「……死ね、タカシ……」ペチッ
男「いてっ!……なんだよ、濁してないで教えてくれよ」
女「……3ヶ月」
男「……え?」
女「……出来てたよ……赤ちゃん……」
男「え……嘘?」
女「……本当……今日、産婦人科……行ってきた……」
男「ま、マジか」
女「うん……///」
男「そっか……やったな、ちなみ!」ギュッ
女「……結婚したのに……三年も待たせて、ごめんね……私、体弱いから……」ギュッ
男「いや、いいんだ……子供出来なくて一番辛かったのは、お前だもんな」
女「……これからはパパとして……しっかりしてよね……タカシ」
男「おう! 当ったり前よ!」
女「……」ニコニコ


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/06(火) 05:12:36.71 ID:hq+J4K5QO [1/14]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(かつみさんVer.)


女「しゃあっ! 王手!」ピシィッ
男「うわっ……ちょっと待てよ、これって詰みじゃないか?」
女「そうだよ。今さら何言ってんだ」
男「その王手待った! もう一回考えるチャンスをくれ!」
女「本当、タカシは将棋へたくそだなぁ。何回目の待っただよ」
男「頼むよー…」
女「しゃーねぇな。けどどうせ逆転の目はねーぞ?」
男「いやいや、金をここにやって王将を守ればあるいは……」パチッ
女「したら角で金を取って終わりだろ?」ピシッ
男「あ……ぐぁーっ! また負けた!」
女「やーい、へぼすけ。これで俺の三連勝~っと」
男「お前強すぎんだろ……」
女「お前がヘボいだけだっつの。御託はいいから、早く罰ゲームの準備しな」
男「はいはい……一回負けるごとに一分膝枕だっけ?」
女「そ。今さら嫌だたぁ言わせねーからな?」
男「嫌じゃないが、野郎の膝枕なんか固いだけだろうに」
女「負け犬に選択権なんかねーんだよ。いいからさっさとやれ」
男「はいはい」ポスッ
女「……ん」
男「次は負けないから覚悟しとけよ?」
女「それならせめて、待ったの回数くらいは減らしてくれないとな」
男「う……それを言われると弱い」
女「ふふん」ゴロゴロ


159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/06(火) 21:03:29.10 ID:hq+J4K5QO [11/14]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(纏さんVer.)


纏「……」
男「ん? どうした纏。空なんか見上げて」
纏「……もう夏が終わってしもうたのぅ」
男「あぁ、そうだな。それがどうかしたか?」
纏「季節の変わり目というのは、物憂いものよ。主には分からぬ機微じゃろうがな」
男「そんなもんか?」
纏「そうじゃよ。過ぎ行く季節に思いを馳せ、待ち人を待つように次の季節を迎える」
纏「それを幾年も繰り返して、人は歳を取っていくものよ」
男「お前そんなこと思ってたのか。詩人だなぁ」
纏「他人事のように言うておるが、普段から儂を婆臭いと言うていたのはどこのどいつじゃ」
男「それはまぁ、俺だけど」
纏「なら、婆の戯言に少しは付き合わぬか」
男「はぁ……じゃあ婆の纏さん、焼き芋焼けたけど食うか?」
纏「焼き芋!?」ピクッ
男「それとも焼き芋なんか食える心境じゃないってか?」
纏「……日本には、『それはそれ、これはこれ』という便利な言葉がある」
男「つまり、食うんだな」
纏「儂とて人の子、腹も減るわい」イソイソ
男「……なんだろう、俺最近あいつがよくわかんねぇ」


164 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/06(火) 21:28:02.65 ID:hq+J4K5QO [12/14]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(ボクッ娘Ver.)


女「タカシー、準備できた? 出かけるよ?」
男「……」
女「どうしたの? なんか神妙な顔してるよ?」
男「……すまん、梓ぁー!」
女「な、何!? 急に謝ったりして……」
男「あのな……たった今上司から連絡があって、休日出勤になっちまった」
女「えっ……じゃあ、一緒に出かける約束は?」
男「多分、夕方までかかるから無理かも……すまん」
女「……そっか。じゃあ仕方ないね」
男「前から楽しみにしてたのに、ごめんな……」
女「もー、そんな顔するなよ! どうせボクはお出かけなんか、そんなに楽しみにしてなかったし!」
男「でも……」
女「でもじゃないの。ボクとの約束はいつだっていいんだから、早く仕事行く準備しなよ?」
男「……お前、無理してる時に涙目になるクセ、まだ治ってなかったんだな」ギュゥッ
女「ふぇっ……?」
男「……ごめん、この埋め合わせは近いうちに必ずするから。だから泣くなよ」
女「……タカシは仕事しか能が無いんだから、仕事を優先するのは当たり前でしょ。バカヤロー」
男「……なるべく早く帰ってくるから」
女「……ふん。一人の方が気楽でいいもんっ!」ギュゥッ
男「そう言いながら腕に力がこもってるのはなぜ」
女「うるせー早く仕事行けー!!」ギュゥゥゥッ


170 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/09/06(火) 21:50:28.58 ID:hq+J4K5QO [14/14]
  • 待つのに慣れてしまった嫁ツンデレ(お嬢Ver.)


女「タカシ、私はついにやりましたわよ! これを見なさい!」ドンッ
男「何これ……段ボール?」
女「中身はポケットティッシュですわ。私、今日ようやく
  街角のティッシュ配りからティッシュをもらえましたの」
男「え? お前、もらったことなかったのか?」
女「結婚するまでは車で移動するのが普通でしたもの」
男「あぁ、そうか……にしても、段ボールいっぱいにもらって来んでも」
女「毎日々々、商店街をうろうろすること三時間、時には向こう
  から声をかけるまで、立ち尽くしていたこともありましたわ」
男「あー、お前って声かけづらい変な大御所オーラあるもんな……」
女「そして待つのにも飽き飽きしてきた今日、ついにティッシュ配り人と目があって、手渡されましたの!」
男「そうまでして欲しいもんかね、たかがティッシュを……」
女「自分の知らないことを体験してみたいと思うのが、そんなに悪いことでして?」
男「……まぁ、リナから見たら庶民の生活はなんでも珍しいんだろうけど」
女「それも全て、タカシと一緒に暮らしていて身についた所帯臭さのおかげですわ!」
男「あれ、なんでだろう。全然感謝されてる気がしない」
女「なんでですの!? たまには素直にありがとうを言おうと思いましたのに……」
男「……俺、お前のそういう天然なとこ好きだわ」
最終更新:2011年09月08日 16:40