43 名前:1/2[] 投稿日:2011/09/13(火) 23:46:16.46 ID:Y+EORJFF0 [12/13]
- 電車の中で隣りに座るツンデレが眠そうにしていたので
カタン……タタタン……
『ん……』
コクッ……コクッ……
「かなみ」
トントン。
『ふぇっ!? な……何すんのよ? いきなり膝叩くとか。ビックリするじゃない……』
「声、掛けたけどさ。返事なかったから」
『あれ……? あたし、寝てた……?』
「うん。何かコックリコックリやってたから」
『んで、何の用? まだ……降りる駅じゃないわよね?』
「違うよ。その……さ。眠いんだったら、俺の肩にもたれなよって」
『え……?』
「どう? その方が楽だと思うんだけど」
『……うん。ありがたく、そうさせて貰う』
「ありゃ? 今日は偉く素直だな」
『何よそれ? どういう意味?』
「いや。いつもだったら、人の目がどうとか、こんな事してたら恋人みたく見られるか
ら嫌だとか、グダグダ文句言って、宥めてからでないとうんって言わないじゃん」
『む…… 正直今日は、そんな事言ってられないくらい眠いんだもん。それとも、文句
言わないと物足りない?』
「いやいや。いつもこうやって素直に甘えてくれた方が、俺としては嬉しいんだけどな」
『……誰が甘えるか。今だって、単なる枕よ、枕』
「はいはい。さ、どうぞ。お姫様」
『フン』
トン……
「どう? 感じは」
『うん……高さ、ちょうどいい……』
「良かった。後から首が痛くなったとか文句言われたらたまんないからな
44 名前:2/2[] 投稿日:2011/09/13(火) 23:46:50.21 ID:Y+EORJFF0 [13/13]
『……着いたら……起こしてよね……アンタも寝たりしたら……ダメだからね……?』
「何か、俺としてはしばらくずっとこうしてたいけどな。かなみが甘えて来るなんてそ
うそうないし」
『だから……甘えてる訳じゃないっての…… つか、起こさなかったら……承知しない
からね……』
「冗談だよ、冗談。いや、こうしてられて嬉しいのはホントだけど、着いたらちゃんと
起こすからさ。安心しろ」
『ホント……でしょうね?』
「ホントにホントだって。約束するから」
『……頼んだ……わよ……スー……』
「寝ちゃったか。可愛い寝顔してからに。さて、俺は寝ないようにしっかり目を開いと
かないとな」
『(タカシの肩……気持ち良いな…… ずっとこうしてたい……)』
終わり
最終更新:2011年09月19日 14:22