302 名前:1/5[] 投稿日:2011/09/17(土) 12:49:10.66 ID:RA5tYQOp0 [10/15]
  • ツンデレが涎を垂らして寝ていたので

『ふぁ……ぁ……』
[かなみ、どうしたの? 何か、エラク眠たそうじゃん]
『うん、ちょっとね。夕べ、夜更かししちゃって』
[あら? 別府君と長電話でもしてたの? ダメよ。彼氏と電話が楽しいからって夜遅
くまで起きてちゃ。肌が荒れるわよ?]
『誰が、誰と電話するってのよ。バカじゃないの全く。あんな奴となんて、長々と話し
する事、ないっての』
[まあまあ、冗談だって。で、何でまた、そんな遅くまで起きてたわけ?]
『別に。ちょっとマンガ読んでたら、夢中になってて気付いたら何か、寝る時間過ぎて
たってだけだもん』
[へー、珍しいね。かなみがそんなに夢中になってマンガ読むなんて珍しくない?]
『あ、あたしだってたまにはそういう時くらいあるわよ。おかげで、昨日は4時間しか
寝られなかったから、今日一日眠くて眠くて。お昼もちょっと寝たけど、もー限界』
[帰り、気をつけなよ? フラフラして車にぶつからないようにね。何なら、別府君に
でも送ってって貰ったら?]
『だから冗談じゃないってば。アイツ、大体今日委員会の会議だって言ってたじゃない』
[おー。そういえば、愚痴垂れてましたなあ。美化委員会なんて面倒なもんになるんじゃ
なかったとか]
『そうよ。だから、アイツが帰るまでなんて待ってられないわよ』
[美化委員って、会議は少ないけど、終わるの長いもんねー。でもさ。待ってなくても、
少しは寝てった方がいいんじゃない? ホント、目がトロンとしてるわよ、アンタ]
『んー…… 確かに……でも、寝過ごして遅くなるのもイヤだしなぁ……』
[後でちょっと教室に顔出して、まだ寝てるようだったら起こしてあげるわ。あたし、
これから部活だからさ]
『……それじゃあ、お願いしようかな……?』
[そうしなそうしな。じゃあ、あたしは部活行って来るから。おやすみー]
『……うん……』


303 名前:2/5[] 投稿日:2011/09/17(土) 12:49:33.60 ID:RA5tYQOp0 [11/15]
『(タカシが貸してくれたマンガ……早く話が合うようにって、頑張って読んでたら……
つい、遅くなっちゃったのよね……)』
『ふわぁ……ホントに、寝よ……ちょっとだけ……』
 スー……スー……


「……なみ。おい……かなみ」
『……うるさいな……まだ……もうちょっと……』
「おーい。もうちょっとって、もう五時半だぞ。そろそろ起きないと、真っ暗になるぞ」
『五時……半……?』
「そうだって。ぐっすり寝てやがって」
『……って……ふぇっ!?』
 ガバッ!!
「おはよう。やっと目ぇ覚ましたな」
『……何でこんなに時間経ってんのよ…… ほんのちょっと……三十分くらいのつもり
だったのに』
「携帯のアラームとかセットしなかったのかよ?」
『……そんな気力は無かった。眠過ぎて…… だから、友子に頼んだのに、アイツって
ば、ホント頼りにならないんだからぁ~!!』
「ああ。その速見に頼まれたんだよ。かなみがもしかしたら教室で寝こけてるかも知れ
ないから、帰りにちょっと顔出して、寝てたら起こしといてって。まあ、どのみち俺は
バッグも置きっ放しだったからな」
『うーっ!! 全く、タカシに起こされるなんて最悪じゃない。友子ってばよりによっ
て、変な奴に頼むんだから……』
「何だよ。せっかく起こして貰ってそれはないだろ? 少しは感謝してくれたっていいじゃん」
『そんな気分になれないわよ。おかげ様で、寝起きまで最悪なんだから』
『(……タカシに寝惚け顔見られるなんて……恥ずかしくて死にたいわよ。もう……)』
「悪かったな、全く。なら、今度から頼まれても起こさないからな。知らんぞ、もう」
『それで結構よ。大体、帰る前に教室で寝るなんて、そうそうある事じゃないし』
「まあな。それより、かなみ」

304 名前:3/5[] 投稿日:2011/09/17(土) 12:49:52.58 ID:RA5tYQOp0 [12/15]
『何よ。思わせぶりに名前だけで区切んないで、ちゃんと用件も言いなさいよ』
「いや、その……言いにくいんだが、口からよだれ垂れてるぞ」
『ええっ!? う……ウソッ!? か、からかってんでしょ、このバカ!!』
「マジだって。机の上にも垂れてるじゃん。ちょっと待ってろ。ティッシュ出すから」
『ホントだ…… あああああ……こんなみっともないのをタカシに見られるなんて、最悪……』
「熟睡してりゃ、誰でもあるって。ほれ、拭いてやるからジッとしてろよ」
『い、いいわよ。そこまでしなくても、自分でやるから!!』
「恥ずかしがる事ないって。誰も見てないんだから、安心して甘えてろ」
『は、恥ずかしいとかそんなんじゃなくって――んっ……んんっ……』
「よし、綺麗になった。あとは机の上のも拭いて、と……」
『自分でやるって言ったのに。もう……強引なんだから……』
「たまには俺がかなみの世話してあげたかったんだよ。綺麗になったんだからいいだろ?」
『良くないわよ…… 何か、すっごく不満』
「やれやれ。さてと、このティッシュ、どうすっかな……?」
『どうすっかな、じゃないでしょ? 捨てればいいじゃない。そんなもん』
「……………………」
『何、ティッシュをジーッと見つめてんのよ? 何考えてんの? アンタ』
 チュッ……
『へ……っ!?』
「よし。それじゃあ、ほいっ、と」
 ポイッ!!
「よっしゃ。ナイッシュート」
『な…… 何やったのよ、アンタ!!』
「何って、ティッシュをゴミ箱に放り込んだだけだけど?」
『そ……その前よ!! その前!! えっと、その……す、捨てる前のティッシュに……』
「ああ。かなみと間接キス」
『サラッと言うな!! このド変態が!!』


305 名前:4/5[] 投稿日:2011/09/17(土) 12:50:13.53 ID:RA5tYQOp0 [13/15]
「うーん…… 確かにフェチっぽい行為かも知れんが、変態とまで言われるのは心外だなぁ」
『変態よ、変態。人のよだれ拭いたティッシュにキスするなんて、間違いなく変態じゃない』
「だって、せっかくのかなみの唾液なのに、そのまま捨てるのなんかもったいないなっ
て思ってさ」
『唾液言うな!! 何かちょっと卑猥だから。大体、人のよだれなんて、汚いと思わないの?』
「他人のなら、口付けたいとは思わないけど、かなみのは別だな。大体、汚いってのも、
精神的な問題で、実際は口の中に入ってたものなんだから、汚くも無いだろ」
『そ、それはそうだけど……って、違う!! 大体、口に付いてたのはともかく、机の
上に垂れてたものなんて、論外じゃない』
「そんな舐め回した訳じゃなくて、ちょっと唇付けただけだし。それに、唾液って殺菌
能力高いらしいから、少しくらいの雑菌なら、消毒されてるさ」
『だ、だからって言ったって…… 大体、何であたしのだけ別なのよ……?』
「そりゃ、好きな子のだったら別だろ。かなみはそう思うことないのか?」
『だっ……だから、好きとかそういう事をサラリと言うなっての!! ああ、もう……
このバカッ!!』
「みんなには内緒とはいえ、もう付き合って一年くらいだろ? 今更恥ずかしがるでも
ないと思うんだけどな」
『一年だろうが百年だろうが、ダメなものはダメなの!! アンタに言われると、こう……
何ていうか、背筋がくすぐったくなるんだから……』
「じゃあ、こうすれば治まるかな?」
 ギュッ!!
『ふぁっ!? や……止めてよ。い、いきなり抱き締めるなんて、なっ……何考えてん
のよ……?』
「どう? くすぐったいの、治まった?」
『……むしろ、酷くなったわよ。背筋どころか、全身に広がっちゃったじゃない……』
「ところでさ。かなみ」


306 名前:5/5[] 投稿日:2011/09/17(土) 12:50:47.58 ID:RA5tYQOp0 [14/15]
『な……何よ?』
「かなみの唾液。出来れば、ティッシュについた奴だけじゃなくて、ちゃんと味わいた
いんだけど」
『――――!! なっ……何考えてんのよ……ここ、教室……』
「何か、夕暮れ時の教室ってロマンチックじゃん。つい、そういう気分にならない?」
『そ、そんな事……って、顔、近過ぎ……』
「どう? このまま、嫌だって言わなきゃ、頂いちゃうよ?」
『~~~~~~~っっっっっ!!!!!!(/////////////////)』


ワッフルワッフル(´・ω・`)



うん。昼間から変態で申し訳ない
最終更新:2011年09月19日 15:40