メロディック妹メタル

メロディック妹メタル(めろでぃっくいもうとめたる)

作詞･作曲･編曲　karimono
歌　MEIKO

翠の木々　両手に眺めて
あの場所目指し　のぼっていく
ほほを切る風が　環境(おと)を遮断する
崩れそうに持つ　延長コード(花束)の細工

40FF42(エメラルドグリーン)の眼差しで
｢またタコ足配線しようね｣と言(行)って
いつの日にか見た？　髪を束ねる画
やりなおせるんだ　この高台から

聴覚を澄ます　にわかの夕凪
足を速めて　きこえる揺らぎ
記憶の中にない歌
僕は視界に映(移)す　少女の姿―――

ツインテールが大気をすくう
揺(き)らめいて舞う　空中の対位法
両手披露(ひろ)げ　大地に離つ
絵に欠いたような　場景を敷衍して

空中をえがく　瞳の交際
脳中をえぐる　翠の虹彩
tape hiss(ノイズ)に曇って　言葉がよぎる
「まってて、お◎◎ちゃーｗﾍ√ﾚｖ～ｗﾍ√ﾚｖ～―」

あの日の遠い眼は、
今、この時に向けられていたんだろうか

今なら気づいてる？　今なら気づいてる。
今さら傷ついてる？　今さら傷ついてる。
今なら気づけてる？
今さら傷つけて―――――――――

ツインテールが地表をさらう
古く錆び尽いたレールを　解り裂って
“最初の歌”(新しい音)が　時法を統べる
世界を分かつ　絆を象って

束　　　　の間の装　　　　束
束　　　　の間の拘　　　　束
束　　　　の間の収　　　　束
束　　　　の間の約　　　　束
これっきりの贈与
とびっきりの憎悪
結束の結末は
覚束ない手つきで
僕は延長コード(ネックレス)を　束ねた

混濁した意識　高邁な蒙昧
困惑した式辞　酷薄な告白
でもはっきりと　

　　わ　や　か　さ　に
　　や　か　さ　わ　に
　　か　さ　わ　や　に
　　さ　わ　や　か　に

もう震えない声帯で　音節(シラブル)を“リンケージ(つな)”ぐ✓

やおら浮沈する　瞳の交際
鮮烈に芽(眼)吹く　緋色の虹彩

脆(ほそ)い腕を接地して　君はわらって
痛ーーーい。