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野村総一郎さん 講演会
「うつ病ってなあに?」
2009年12月19日 |
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講演会「うつ病ってなあに?」
2009年12月19日 |
野村総一郎(のむら そういちろう)さんは精神科医で,
日本うつ病学会の理事長です(2009年12月時点)。治療のほかに,各地で開かれるうつ病に関する講演会で講師をしておられ,講演会では来場者からの質問にも回答されています。
目次
略歴
- 1949年(昭和24年):広島県生まれ。
- 1974年(昭和49年):慶應義塾大学医学部卒業。
- その後
- 2009年(平成21年)12月時点:防衛医科大学校精神科教授。日本うつ病学会理事長。
主な著書
(発行年の逆順)
- 『うつ病の真実』日本評論社,2008年,ISBN 978-4535562653。
- 『うつ病を治す』〈講談社現代新書〉講談社,2004年,ISBN 978-4061497528。
- 『心の悩み外来』〈生活人新書〉日本放送出版協会(NHK出版),2003年,ISBN 978-4140880562。
- 『精神科にできること』〈講談社現代新書〉講談社,2002年,ISBN 978-4061496255。
ほか多数。
講演会「うつ病ってなあに?」2009年12月19日
2009年12月19日(土)に野村総一郎さんが講師となり,「うつ病ってなあに?」という講演会が開かれました。前年も同じ会場でうつ病に関する講演会の講師をなさったそうです。野村さんお話が終了後に来場者からの質問に答える時間があったのですが,その質問には認知行動療法と森田療法のことがありました。それらの質問への回答を聞いた印象は次のようなものです。
日本人と認知行動療法
認知行動療法はうつ病の治療にも用いられる療法ですが,野村総一郎さんによると,この療法は米国発祥の療法なので西洋の思想の影響を受けており,「病気に立ち向かう」という姿勢が患者に求められるのだそうです。日本には甘えの構造のようなものがあるので,そのため日本人にはあまり向いておらず,日本人向きの認知行動療法を作る必要があるのではないか,ということでした。
うつ病と森田療法
今回の講演会では来場者から
森田療法について質問がありました。森田療法も認知行動療法と同様に患者が積極的に病気と向い合う,ということが前提になっているので,うつ病患者には向いていないのではないだろうか,という印象を受ける内容の回答をされておられました。
著名人のうつ病体験本
最近著名人が自身のうつ病体験を語った本が出版されるようになったのっで,そのことについても触れていました。「読んでて面白いんですけど,有名人の場合は普通の人とは違うからなあ」という主旨のことをおっしゃていました。
著名人の場合は一般の人と比較して遥かに裕福なので,その分貯蓄なども多いでしょうから仕事を休んでも経済的な心配があまりないことなどが,一般の人と比較してうつ病治療に非常に有利な点ではないでしょうか。著名人は忙しいですから,既にスケジュールに組み込まれている仕事を抗うつ薬を服用しながらこなしていたりしますが,それでもいざとなったら仕事を休んで長期間休養を取っても経済的には一般の人と比べて心配がないでしょう。中には多額の借金を抱えた著名人もいるでしょうが,一般の人が多額の住宅ローンを抱えている状況よりは何とかなりそうな気がします。
関連ウェブサイト
(著者・編者の五十音順)
- UTU-NET:うつ病,パニック障害,強迫性障害(OCD)情報サイト -- 2010年3月31日(水) 閲覧。
- 日本うつ病学会(英名:Japanese Society of Mood Disorders)-- 2010年3月31日(水) 閲覧。
参考文献
書籍
(書名の五十音順)
関連ブログ
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更新日:2010年04月14日
最終更新:2010年04月14日 21:45