このページでは鉄道雑誌(てつどうざっし)を紹介します。
目次
明治時代
明治時代の1880年代後半に出版社と鉄道業界団体などによって雑誌が発行されました。『
鉄道』は出版社による発行でしたが,ほかは鉄道業界団体などによる発行でした。
『大日本鉄道雑誌』
1889年(明治22年)10月に,
大日本鉄道用達会社(だいにほんてつどうようだつかいしゃ)から雑誌『大日本鉄道雑誌』が発行されました。この雑誌は鉄道事業を先導する役目を果すことを目的に発行されたのですが,第9号(1890年6月)の発行を最後に廃刊となりました。廃刊の要因は,1890年(明治23年)の恐慌の影響を受けて鉄道への投資意欲が減退したためです。
『鉄道』
日清戦争後になると再び鉄道への投資意欲が復活し,この時期に
鉄道雑誌社が設立されて,1896年(明治29年)5月に雑誌『鉄道』が発行されました。この時期は鉄道の国有化や軌間の広軌化などが議論されていた時期で,この雑誌はそのような時世に沿った報道をすることを目的としていました。創刊当初は好調でしたが,第34号(1897年3月)の発行が最後となりました。
『帝国鉄道協会報』
1898年(明治31年)6月に,東京で
帝国鉄道協会が設立され,その会誌として『帝国鉄道協会報』が1899年(明治32年)5月に発行されました。
『鉄道協会誌』
1898年(明治31年)7月に,大阪で
鉄道協会が設立されましたが,その会誌が『鉄道協会誌』で,同年10月に発行されました。しかし,鉄道協会は1899年(明治32年)7月に東京の
帝国鉄道協会と合併したため,『鉄道協会誌』は第1巻第3号(1899年5月)の発行を最後に廃刊となりました。合併後の会誌は『
帝国鉄道協会報』です。
『鉄道時報』
合併後の
鉄道協会は,鉄道時報局という部署を作り,『鉄道時報』の発行を始めました。1899年(明治32年)1月に第1号を発行しました。
参考文献
- 老川慶喜『鉄道』〈日本史小百科 - 鉄道〉東京堂出版,1996年9月17日 初版。
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更新日:2010年11月14日
最終更新:2010年11月14日 10:05