UD+ORC

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UD+ORC - (2010/05/11 (火) 20:59:58) のソース

**特徴
・ユニットパワー重視の戦いが基本で合戦までの動き方は比較的シンプルと言える
・厳しい局面はヒーローキルで打開しよう
・NE+UD、NE+ORCなどの王道コンボから見るとスピード面では明らかに不利
・早期にエキスパンドするのが難しい


**UDのビルドオーダー
・概要
UDに特有の問題点として「最終的にはT3に入らないと他種族に対応出来ない」というものがある。味方がNEならばリソースを譲渡してもらうことでアップグレードが高速化できるからT3中心で戦うというスタイルにはさほどデメリットを感じない。しかし味方がそれ以外の場合、UDのスローさは顕著であり由々しき問題となる。UDはT2に相対的に弱い種族である。UD以外の種族は優秀なユニットの多くがT2で出揃う為、ここで戦力的なピークをいったん形成する事が出来る。例えばDryad、Raider、Sorceressは野戦の駆け引きで強力な効果を発揮する足止め役であるが、これに類するユニットがUDには無い。次にDruid of the Claw、Spirit Walker、Spell Breakerなど火力に対して一定の耐性を持つユニットに対してFiend、Statueのみで撃ち合うことにはチームメイトのユニットとのバランスを考慮した上であっても必然的に限界がある(実際にプレイしてみればすぐ分かりますが)。よってT2は「UDにとって最も不得意な時間帯」と言える。そこでUDが取るべきビルドオーダーは二通りが考えられる。一つは前半型のビルドで、T2到達から相手が先述したユニットを揃い切るまでの短い時間にCrypt Fiendのパワーと物量にものを言わせて陣地へ押し込むという実質的にT1メインの戦い方。もう一つは後半型のビルドで、UDにとって最も戦いやすいタイミングであるT3へのアップグレードをなるべく急ぎOrb、Destroyerなどが出てから戦う方法。両者はいずれも意味合いがあるので選択は難しいが、まずはチームメイトの兼ね合いや、使いやすさと好みで選ぶと良い。

・T1ベースとT3ベース
ではT1ベースとT3ベースのビルドはどちらを取るべきだろうか。普通によく見知った味方とプレイする場合はまずは相談して決めると良い。ここで考え方が食い違っていると動きが取りにくくなるからだ。一方であまり知らない人とやる場合は話し合ってもいいが好みでも良い。「結論が出ないよ」という場合には下のように自分なりの選択基準を何となく考えておくと良い。
1. 相手の種族で決める
筆者がプレイした感じではNE+ORC、ORC+HUなどT1〜T2がUDに対して極端に強すぎる種族に対してはT3ベースの戦い方の方がどちらかと言えば優れていると思う。T1でdrysが数体しかいない時期に押し込めた事もあったが、大抵はマップ中央付近で延々と引き撃ちされ、Fiendsを大量に作っていても有利なタイミングでは攻めさせてくれない為。逆にNE+NEなどは序盤からプッシュが厳しいので普通はアップグレードを遅らせないと即死する可能性が高いと思う。
2. 相手のスキルで決める
相手が引きこもっていたり、一見して技術的に勝っている事が分かっている場合はT2ビルドの方が早く、確実に決着がつけやすいので安定できる。相手のビルドオーダーが正当派であるほどT3ベースの戦い方しか選択肢しかなくなり、逆に相手がルーズならばわざわざT3まで待つ必要がないという印象。

・結論
結局のところT3を急ぎながらT1〜T2にも穴を作らないビルドを作るのがベストという事になる。「それが出来たら苦労しないよ」って感じですが、実は味方Orcに協力してもらう事によってそれに近い事が実現出来たり。簡単に言ってしまえばNE+UDで上位のUDが揃いも揃って決め打ちしているあのレギュラービルドを、ORC+UDでも全く同じようにやっちゃおうという発想。プロではTeDがそれをしておりラダーでもよく目にするようになった。難点としては味方から材木を200以上もらう必要があることくらいだが、その条件をクリアできれば使い勝手の極めて良いビルドとなる。ビルドオーダーの詳細は後述する「TeD's Fiends」を参照。


**終了までの流れ(ベーシックの場合)
UDがクリーピングを円滑に進めて早い段階でDKをLv3に出来るか否かが最初の分かれ目。相手がヒーローハラスに来ていないなら会戦前にLv3以上でないと話にならない。何故ならFiendを使う以上、そのHPを全快させる為のDeath Coil Lv2が必須となるからだ。DKがLv3になってしまえば、足止めスキルの乏しいT1ではHuntressと並んで無類のゾーンコントロール力、プッシュ力を発揮してくれる。
一方のORCはこの時間帯、どちらかといえばUDのサポートに徹する。具体的にはBMを選択して偵察、ハラス、クリープジャックなどを主に担当する(TM、GWなどのマップにおいてアイテム拾得のためクリーピングをパターンに組み込むなどの工夫も当然可能)。ここでハラスと同じくらい大切なのが、相手ハラスチームへの対応。「相手クリーピングヒーローをハラスする事」と「味方クリーピングヒーローをハラスから守る事」は表裏一体の行動であって、意味するところはほとんど同じという事にさえ気付けば序盤の動き方が一気にクリアに見えてくるはず。相手ヒーローの動き方に応じたBMの行動の具体例を次段落に示す。
まず相手が二色ハラスで味方DKをいじめている場合は、速やかに駆けつけて相手を追い返そう。幸いBMは1:1でどのヒーローにも負けないからこの仕事にはうってつけである。相手が何度も回復して戻ってくる場合は、こちらも効率は落ちるが二色でクリーピング。次に相手が一色クリープ、一色ハラスの場合は、種族同士の力関係を考えてハラスするか守りにつくかを考えよう。ただ、基本的にはBM単騎でハラスを行い、GruntをすべてUDの元に送ってクリーピングを助けさせる形をお薦めする。これでクリープの強いマップでNEにジャックされてもUDが簡単にFiendを失うことがなくなるし、相手がKotGをピックしている場合などはむしろこの方がGruntが死ににくくなる可能性すらある。
なお相手ハラスヒーローを味方クリーピングヒーローに近づけない他の方法として、相手陣地をORCが強引に荒しにいくというのもある。相手が自陣に戻らざるを得ないほどの荒しが出来るのなら最も効果的と言えるだろう。ただし相手が戻らなかった場合は味方クリーピングがハラスされ放題となるので経験から状況の見極めをしっかりと行おう。
以上でUDの準備作りはほぼ完成するが、DKをLv4以上にするメリットが実はあまりない。かといってORCのT2ユニットはまだ出ていないから攻めるのに適した時間帯という訳でもない。そこで一つの推奨パターンとしてはUD+ORCで合流して引き続いてクリーピングを行う。ここでポイントなのはDKをクリープから離してBMだけに経験値を集中させる事。BMは、相手がすぐにヒットしてきたとしても最低でもLv2以上が望ましいし、Lv3になっていれば結構に脅威的存在となる。続いてSH→Lichの順番で前線に到着するから、しばらくはORCだけに経験値が丸ごと入る事になる。DK→BM→SH→Lichの順にLv3に出来ればしめたものだ(追記:SH→BMの順番でLv3にすべきとのORC使いの証言有り)。ただしDKが遠いのでクリープジャック、アイテムスティールなどには気をつけること。いずれにせよ、この辺は好みも関係してくるので味方とプレイしていく中で徐々にルールを決めていけば問題ない。

適度にクリーピングが出来たら(出来ていなくても)ここでUD+ORCともにフード40前後になっているので合流して攻城する。相手がエキスパンドしていたら、手薄そうな方をヒットする。相手を真正面から突き合わせて戦うことにより、Dryad、Sorceressなど足止めユニットの存在意義を無くさせよう。陣地戦では相手だけが防御施設を使う事になるが、それでも時間帯によっては五分くらいの戦力になるだろうと思う。このタイミングで相手に甚大な被害を与えるのが基本だが、上手く行かない事もあるし、個人的にUDはもう攻める前ぐらいにT3を押してしまって良いと思う(確実に決めに行くなら、更にアイテムなどに投資しても良いが・・・)。このとき材木が足りなくなる事が多いので、ORCがT2でSH、Beastiary、Spirit Lodge、Berserker Strengthなどを消化した後に余った端数(50~100)の材木をUDに回しておくとビルドがある程度スムーズに行く。
相手陣地で削りあい、押し切れなかった場合はTP離脱せざるを得ない。ここでUDの本陣はT3になっているので、Orb、Destroyer、3rdヒーローなどを加えながらクリーピング、ヒットランなどを行いUDの得意とする時間帯を待つ。準備ができたら相手にバロウ割りを喰らったり、金差をつけられる前に早めに合流して攻めよう。


**終了までの流れ(TeD's Fiendsの場合)
前述したベーシックの場合ではT2直後のLichやStatueが出るまでの時間帯、即ちDryadを出し切られるより前のタイミングでFiendの物量に物を言わせてプッシュすることを一つの狙いとしていた。マスの場合はそのタイミングに賭けているのでホールのアップグレードも遅らせアイテムの購入、リサーチなどにも積極的にゴールドをつぎ込める。ただそれだと陣地戦で押し切れなかった時の事を考えるとリスクがやや大きいと個人的には考えていて、だから普段はT3アップグレードをそれなりに早めるようにしている。先述したのはそのビルドの話である。しかし一方で、最初からT3を急ぎOrb、Destroyerを得て戦うべきという発想もある。TeD's Fiendsに代表されるこのビルドオーダーはT2でのプッシュを最初から捨て、他の種族には遅れを取ることになるが、あくまでUDにとってベストの時間帯をストレートに目指すことになる。
このビルドを使った場合も序盤の動き方には大きな変化はない。クリープを進めてDKをLv3にするのが一つの目安である。Fiendが少ないならば味方ORCと行動を共にすることも考えられる。基本的にT2からT3にかけて大事なのは時間稼ぎであり、安全に相手陣地へ行けそうなマップならScroll of Speedを持ってヒットランへ行くのも有効。またこのビルドを使う以上、T3になってから戦うという事はなるべく徹底すること。上位のNE+ORCはこのビルドでT3になれる1分くらい前に仕掛けてくる事が多いが、すぐTPするのでなく、Orb持ちのLichだけは必ず待とう。そうしないとT3を早めた意味が全く無いというより逆効果に働きかねない。
さてT2プッシュとT3アップグレードはいずれも全く別のアプローチから、T2において最初の戦力的ピークに到達可能な他種族(のスタンダードなビルド)に対抗することを目指している。いずれの方法論も理由があり、それぞれのUDプレイヤーは味方ORCとも相談しながら使いやすい方を取りあえず選択すれば良いだろう。場数を踏めば自分なりの正解が完成されていくかもしれない。


**会戦での操作
・ORCがしっかりと前線を敷いて、UDがほとんど動くことなくユニットを1体ずつ丁寧に間引きしていくのが完成形。
・広い場所で、FiendにHuntress、Spell Breakerなど優秀な前衛ユニットが群がってくる場合は引き撃ちを繰り返すしかない。が、ORCの壁という役割が消えてしまう為に本来的には良い戦い方では無いかも知れない。
・前衛ヒーロー、もしくは詰まっている後衛ヒーローをDeath Coil、Frost Nova、Critical Strike、Hexを合わせて間引きする。味方のスキルに重ねるようにフォーカスしたり、チャットで狙うべきヒーローを味方に伝えていこう。瀕死状態で逃げられた場合は、幸いにもBMが単騎で処理してくれるチャンスがあるのでUDは深追いする必要はない。
・Spirit Linkを全ユニットに通した上で、Healing Wave、Scroll of Healing、Obsidian Statueで味方の戦線を維持しつづける。HUのPriest、NEのRejuvenationをチーム全体では上回って、強靱なタフネスをT2では発揮してくれるはず。Burrow、Ensnare、Disenchant、Scroll of Protectionなども適宜。
・Peonも最低限の木こりだけを残して前線に動員すると良い。アタックムーヴだけしていも、Spirit Linkによるタフネス増強、Fiendへの接近防止などに働いてくれるが、War Millが有るならWatch Towerを建てるオプションもある。なおPeonのフードあたりのダメージ値(クールダウンは考慮しない)とHPは実はGruntと同じような水準である。


**UDのビルドオーダー
UD+ORCの組み合わせで使用できるUDのビルドオーダーをいくつか例示する(他のコンボでも使用可)。基本としてはFiendを出し続けてスムーズにクリーピングを行い、ORCのT2ユニットが出揃うタイミングに戦力的ピークを持ってくることに有る。ただしUDは最終的にはT3に入らないと他の種族に対応できない。T2止めが不可能な唯一の種族という言い方も出来る。そのためホールのアップグレードも資源がたまった段階で適宜していく必要がある。T2を長引かせることには全く何のメリットもない。

#region(ベーシック)
&bold(){ベーシック}

前述した「終了までの流れ(ベーシックの場合)」はこの形に似たビルドオーダーの場合を指す。ベーシックとは言うが具体的にはマスとテックの中間形(ややマス寄り)になる。後述する古典的なマスビルドはかなり思い切った使い方をしないといけないが、最近はアップグレードを現実的なレベルまで早めたビルドを決め打ちするプレイヤーが多い。このビルドオーダーはその中の一例と思ってもらえば良い。一般的なFiendと同じフード26/30のタイミングでT2アップグレードを押し、Lichを生産開始した時点でフード39/40。続いてSlaughterhouse、Zigguratを順番に建てると1個目のStatueを作り始める前後くらいに丁度T3を押せるくらいの資源がたまるはず。このように状況をあまり気にせず決め打ち出来るビルドオーダーを自分なりに決めておくと役立つが、最終的には戦況に応じて毎回ビルドを可変出来るのがベストだろうと思う。というのは例のビルドを決め打ちしてFiendの数を出していくと、どう工夫してもT2止め種族の戦力ピークにOrbを間に合わせることが出来ないし、逆にT2で押し切れてしまいT3アップグレードが無駄になる場合も有るからである。以下の例ではおおよそT2到達は6分20秒(ゲーム内の3:00)、T3到達は9分20秒(ゲーム内の12:00)。
実例はページ最下部のリンクからリプレイをダウンロード出来ます。

・ビルドオーダー例
|&bold(){時期}|&bold(){生産・建設}|
|5/10|Acolyte生産、Acolyte生産、Crypt建設、Graveyard建設、Altar建設、Ziggurat建設|
|7/10|Ghoul生産、Tomb建設、Fiend生産、Death Knight生産、Ziggurat建設、(Nerubian Tower開発)、Fiend生産、(Nerubian Tower開発)|
|20/30|Rod購入、Dust購入、Fiend生産、Fiend生産|
|26/30|T2アップグレード、Ziggurat建設、Fiend生産、Ghoul生産|
|31/40|Fiend生産、Attack Lv1研究、Rod購入、Fiend生産|
|34/40|T2到達、Lich生産、Slaughterhouse建設、Ziggurat建設、Burrow開発Statue生産、T3アップグレード|
#endregion

#region(マス)
&bold(){マス}

本気マス。古くから有りそうなビルドだが、T3到達が遅すぎるため現在はほとんど見かけない。ただしT2で確実に息の根を止めにいこうとする時、あるいは相手がTC+Headhunter、Pal+RiflemanなどT1マス最右翼の編成をしている場合の対策としては今でも十分に有効なチョイスである。ビルドの概要はT1からFiendをかなり多めに生産し、T1〜T2に堅牢な時間帯を築く。ORCがT2でRaider、Spirit Walkerを出してフード40くらいになるタイミングで、このビルドのUDはフード45辺りまで伸びるはず。その頃にタイミングを計ってゲームを決めに行く。相手がエキスパンドしていても、金差が付きはじめる前に十分ヒット可能。ただし思い切ったマスをしている分、ホールのアップグレードが半端なく遅いので、最初の攻城で相手に損害を与えられないと後が辛い。相手アンデッドにFiendの数で最初は勝っているのだから、その優位を絶対に崩さないという強い姿勢が必要だと思う。
ビルドの覚え方はFiendを最低5体以上出してからT2へのアップグレードを開始。Fiendを予約している時に何度か資源が余ってくるからその時にアタックとアーマーもLv1に上げておく。要はT1で出来ることは、生き残りをかけて全部やってしまおうという精神である。またT2ではゴールドが相当に余ってくるので、Potion、Scroll系のアイテムを1~2個ほど購入しておくと丁度良い。ゲームを強気で決めに行くのならT3までのフード50超えというのも目指せるかも知れない。以下の例ではおおよそT2到達は6分50秒(ゲーム内の4:30)、T3到達は10分30秒(ゲーム内の15:25)。
実例はページ最下部のリンクからリプレイをダウンロード出来ます。

・ビルドオーダー例
|&bold(){時期}|&bold(){生産・建設}|
|5/10|Acolyte生産、Acolyte生産、Crypt建設、Graveyard建設、Altar建設、Ziggurat建設|
|7/10|Ghoul生産、Tomb建設、Fiend生産、Death Knight生産、Ziggurat建設、(Nerubian Tower開発)、Fiend生産、(Nerubian Tower開発)|
|20/30|Rod購入、Dust購入、Fiend生産、Fiend生産|
|26/30|Ziggurat建設、Fiend生産、T2アップグレード、Ghoul生産|
|31/40|Fiend生産、Attack Lv1研究、Rod購入、Fiend生産、Ziggurat建設、Fiend生産、Armor Lv1研究|
|40/50|T2到達、Lich生産、Slaughterhouse建設、Burrow開発、アイテム購入、Statue生産、T3アップグレード、Ziggurat建設、Attack Lv2研究、Web開発|
#endregion

#region(TeD's Fiends)
&bold(){TeD's Fiends}

言わずと知れたプロUDプレイヤー、TeDが2v2で使用しているビルドオーダー。参考にしたリプレイは1.24e現在で鑑賞可能のもので、OrcプレイヤーLiKeと組んだ試合から8本。ビルドの特徴を述べるとFiend 2体〜4体の間に適宜T2アップグレードを行い、T2をスキップしてストレートにT3へ移行することを骨幹とする。木こりGhoulは2体に抑え、そのぶん材木はOrcから100〜200程度を譲渡してもらうことで補っている。T2アップグレード中はSlaughterhouseをまず建て、T3まで残り半分くらいの所でLichを生産開始しOrbを持った状態で前線に出す。Burrowの研究はしていない。Statueは1個の状態でDestroyer開発に入る。
Fiendの数が少ないので、T1〜T2の時間帯をどのように乗り切るのかが課題となりそうだ。しかしT3到達が最速で8分を切るというアップグレードの早さは魅力的でもある。ORCの得意な時間帯にプッシュする発想ではなく、最初からUDの時間帯を目指すビルドとも言える。ラダーではそれほどメジャーではないがアマチュア間でどの程度の実用性があるのか、今後機会が有れば実践&検証予定。以下の例はGrubby+Ciara戦(NE+NE)で使われたものでFiend 2体でT2アップグレードを始めるもの。おおよそT2到達は5分40秒(ゲーム内の1:00)、T3到達は8分00秒(ゲーム内の7:50)。

・ビルドオーダー例
|&bold(){時期}|&bold(){生産・建設}|
|5/10|Acolyte生産、Acolyte生産、Crypt建設、Graveyard建設、Altar建設、Ziggurat建設|
|7/10|Ghoul生産、Tomb建設、Fiend生産、Death Knight生産、Ziggurat建設、Fiend生産|
|20/30|Rod購入、T2アップグレード、Fiend生産、Fiend生産|
|26/30|Ziggurat建設、Fiend生産、Rod購入、Dust購入|
|29/40|T2到達、材木100入手、T3アップグレード、Nerubian Tower開発、Slaughterhouse建設、Fiend生産|
|32/40|T2到達、Lich生産、Statue生産|
|40/40|T3到達、Orb購入、Ziggurat建設、Destroyer開発|
#endregion

#region(Ghoulsスタート)
&bold(){Ghoulsスタート}

開幕ではFiendでなくGhoulを生産していくビルドオーダー。最終的にはFiendに移行するがタイミングは相手によって変化する。大まかに分ければGhoulを木こりとして必要な数のみに留めるか、それ以上を生産するかの二パターン考えられるが前者が普通だろう。強みとしてはDeath Knightを他種族のヒーローと同じタイミングで出せるので、単騎またはBlademasterとの組み合わせでハラスが展開できる。Acolyte狩りも可能なのだが、無警戒なAoWクリーピング、Militiaクリーピングを大失敗させられる可能性も有る。相手のペースを上手く乱す事が出来ればテクノロジー面で差をつけられるし、T3の到達も結構に早い。一方でユニット数の不足とクリーピング速度の低下からT1〜T2の時間帯に穴が出来やすいのは留意する必要がある。良くも悪くもハラスの成否によってその後の展開が大きく左右される戦法でもある。なおHuntressに対しては相性が悪いのでFiendスタートをお薦めする。以下の例は [[Kurofune>http://clansore.blog16.fc2.com/]]のリプレイを丸写ししたものでありご意見・感想は彼の方に直接お願いします。おおよそT2到達は5分20秒(ゲーム内の24:00)、T3到達は8分30秒(ゲーム内の9:30)。

・ビルドオーダー例
|&bold(){時期}|&bold(){生産・建設}|
|5/10|Acolyte生産、Crypt建設、Altar建設、Ziggurat建設、Acolyte生産|
|7/10|Tomb建設、Ghoul生産、Death Knight生産、Ziggurat建設、Ghoul生産、Ghoul生産、Graveyard建設|
|18/20|TP売却、Rod購入、Dust購入、T2アップグレード、Fiend生産、Fiend生産|
|24/30|Ziggurat建設、Fiend生産、Fiend生産|
|30/40|T2到達、Lich生産、Fiend生産、T3アップグレード、Slaughterhouse建設、Ziggurat建設|
|38/40|Fiend生産、Statue生産|
|44/50|T3到達、Orb購入、Scroll購入、Destroyer開発|
#endregion


**相手種族別対応
・NE+UDは、どの時間帯においても有利と呼べるタイミングが全くなく、圧倒的に分が悪い。ユニットのパワーで序盤から負けているのに、エキスパンドまでされてしまい、その上にテクノロジー面でも差をつけられるという八方塞がりの状況となる。そもそも最序盤のプッシュからして押し返すのが容易でなく、会戦での当たり方をまず上手く導入しなければならない。陣地戦ならPeonパンチも含めて防御施設をフル活用。野戦ならHuntressが嫌う狭い地形で正面から戦ったり、相手チームの片割れが近くにいない所を二人がかりで不意打ちするなど。しかしこれらはいずれも上手く行くという保証はない。そのため種族間の不利をひっくり返すほぼ唯一の策は、相手DKにHex中心に激しくプレッシャーを与え、これを殺すか瀕死にする事。実際、こちらのDeath Coilこそ当たらないがヒーローキルはORC+UDの大きな武器なので利用しない手はない。そして何とかしてマップコントロールを奪取できたらNEのエキスパンドを壊しに行こう。相手にエキスパンドさえなければ、ユニットパワー的には不利であっても、ヒーローの質の差で何とか殴り勝てる芽が出てくる。
・NE+ORCは大抵の場合にUDを二色ハラスするのでクリーピング中、ORCは一緒に行動して相手を追い返そう。一方でハラスに来ないならAoWで大物を狩っている可能性があるので邪魔しに行くと良い。
・HU+HUはゲームがこじれると金にものを言わせてFlying MachineでDestroyerを封殺しにかかるパターンが結構に多い。カウンターとしてはORCがエキスパンドしTroll Batriderを生産すると良い。


**この種族への対応
・基本的に最も恐いのがDeath Coil、Frost Nova、Critical Strike、Hexを重ねるヒーローキリングなので、常識的な範囲で硬いタイプのヒーローをチョイスするのは微妙に有効。Potion類も購入しておくと心強い。しかし最も大事なのはヒーローが安全な立ち位置と退路を確保することだろうと思う。
・ユニットが少ない時に正面から戦うと負けるのでUDハラスはしっかりする。NEやORCは最序盤からヒーローハラスしてDKに経験値を与えないようにする。HUはAcolyte狩り、Burrow割り共に得意なのでLv2〜3の時点でまず近い陣地にヒットすると良いと思う。
・Dryad、Spell BreakerなどのImmunityユニットはUDの空軍が効かない上、ORCの殴りに対しても不利ではないので取りあえず出しておけば問題ないかと。
・エキスパンド性能が低い組み合わせなので、早期から金差をつけて中盤までの相手プッシュはPeonやMilitiaを動員して凌ぐのも有効。これらのワーカーはマップ中央より手前で戦う時には、前線で壁の役割を果たすのが当たり前である。