体Fの標数が有限群Gの位数を割らないとき,群環FGは半単純である。
VをF上有限次元FG加群,UをVの部分加群とする。F上線形空間としてのVのUへの射影をρと書き,σをρのGにおける平均とする。
σはUへの射影であり,かつGの作用と可換である。σの核がUのG不変な補空間になる。即ち,Vは部分加群の直和であり,再帰的に単純部分加群の直和である。
また,Fが複素数体の部分体である場合はVが内積(·,·)を持ち,平均を取ってG不変な内積(·,·)Gが得られる。
(·,·)Gに関してUに直交する空間がUのG不変な補空間になる。実際,x⊥Uであればgx⊥gU=Uである。
体の標数が群の位数を割るときはマシュケの定理が成立しない。 最も簡単な例として位数2の巡回群C2,標数2の素体F2を考える。C2の生成元をgと書く。Fの標数が2でなければFC2はF(1+g)とF(1−g)の直和に分解するが,F2においては1+g=1−gになってしまう。FC2は他の部分加群を持たないことが容易に確かめられるほどに小さい。
Vが無限次元であるときは選択公理に依存する。各v∈Vにつき,FGvは有限次元FG加群であるから単純部分加群の直和に分解し,故にvを含む単純部分加群がUvが存在する。 {Uv|v∈V}の部分族のうち,Uと共に直和を成すものの集合をAと書く。Aは包含関係に関して帰納的であるから極大元Mを持つ。V′=U∪(∪M)とする。 V′≠Vであればx∈V−V′が存在してUx∩V′≠Uxであるが,Uxの単純性によりUx∩V′=0であり,M∪{Ux}∈AとなってMの極大性に反する。