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小さな群

クラインの四元群

何ということもない2個の巡回群の直積である。当然,可換群である。

K=C2×C2

四元数群

位数8の非可換冪零群てあり,k=ijとするとi2=j2=k2=ijkとなり,四元数環の単元の乗法群と同型である。クラインの四元群とは異なる。

Q=(i, j | i4, i2j2, i3jij)

正二十面体群

位数60の単純群であり,交替群A5に同型である。

I={s2,t3,(st)5}

位数24の群

対称群S4を除き,位数24の群は正規なシロー2部分群か正規なシロー3部分群を持つ。

Gを位数24の群とし,Gのシロー2部分群とシロー3部分群が共に正規でないと仮定する。シローの定理により,Gは4個のシロー3部分群を持つ。Nを任意のシロー3部分群の正規化群とし,Nによる剰余類の集合G/N={xN | xG}へのGの自然な作用を調べる。その作用の核KGの正規部分群であるから,|K|=3であればGが正規なシロー3部分群を持つことになる。また,|K|=2であればG/Kが正規なシロー2部分群がシロー3部分群を持ち,Gも正規なシロー部分群を持つことになる。KNの部分群であるから,他に可能なのは|K|=1しかない。4個の元からなる集合にGが忠実に作用するからGからS4への単射があり,位数を比べれば全単射であり,GS4に同型である。

位数60の単純群

最小位数の非可換単純群であり,交替群A5に同型,若しくはリー型の有限群PSL2(5)に同型である。 位数60の単純群は一意である。

位数168の単純群

位数60の次に小さい非可換単純群である。 位数168の単純群は一意である。


バーンサイドの定理の特殊形

pqを素数と,p<qとする。位数pqの群のシローq群は正規である。

Gを位数pqの群とする。Gのシローq部分群の個数はpの約数であるから,qを法にして1に合同となるには1になるしかない。シローq部分群が唯一であるから,それは正規部分群である。

pqrを素数とし,p<q<rとする。位数pqrの群のシローr部分群は正規である。

Gを反例とする。Gpq個のシローr部分群を持つ。位数rの元がpq(r−1)個になるからシローq部分群がr個にはなりえず,Gのシローq部分群Qは正規である。 G/Qのシローr部分群は上に示したように正規であるから,Gは位数prの正規部分群Hを持つ。 Hのシローr部分群は正規である。正規なシロー部分群は特性部分群であり,正規部分群の特性部分群は正規部分群であるから,Gは正規なシローr部分群を持つ。即ち,Gは反例になりえない。

pqを素数とする。位数p2qの群は単純群でない。

Gを位数p2qの群とし,npGのシローp部分群の数とする。 npは素数qの約数であるから,Gが単純群であればnq>q=np>pである。 かつ,nqp2の約数であるから,nq=p2である。 従い,Gp2(q−1)個の元が位数qであり,残る元がp2個のみであるからnp=1になる。

pqを素数とする。位数pkqの群は自明でない正規部分群を持つ。

Gを反例とする。Gq個のシローp部分群を持つ。 D=STが最大になるように2個のシローp部分群STを選ぶ。 |D|=1であれば位数pの元がq(pa−1)個になり,シローq部分群が唯一に定まる。従い,|D|≠1である。 NDの正規化群とする。Np群であれば,Nを含むシローp部分群Pがあり,PSNS>Dである。この不等号はSp群であるから真に不等号である。従い,P=SでなければDの選択に反する。しかし,Tについても同様であるからS=P=Tとなり,これもSTの選択に反する。従い,Np群ではない。

QNのシローq部分群とする。G=SQであるから任意のgGxSyQの積の形に書け,Sxy=Sy>Dy=DであるからSの共役は必ずDを含む。Sの全ての共役の共通部分がGの正規部分群になるから,Gは反例になりえない。

pqを素数とする。位数p3qの群は正規なシローp部分群か正規なシローq部分群を持つ。但し,対称群S4を例外とする。

Gを反例とし,Gのシローp部分群の個数をnpと書く。npは素数qの約数であるからnq>q=np>pである。かつ,nqp3の約数であるから,nq=p3nq=p2かである。 nq=p3であれば,位数qの元がp3(q−1)個になり,シローp部分群が唯一に定まるからGが反例にならない。nq=p2であれば,p2=mq+1となるmがある。p2−1=(p+1)(p−1)=mqであるが,初めに示したようにq>pであり,かつ,pqが共に素数であるからp+1=q=3しかない。

pqを素数とし,p<qとする。位数p2q2の群のシローp部分群は正規である。但し,p2q2=36は例外である。

Gを反例とし,Gのシローp部分群の個数をnpと書く。シローの定理によりp<np=q<nq=p2である。 シローp部分群Pが正規であれば任意のシローq部分群Qが補群になる。然し,p=2,q=3の場合を除き,Pの自己同型群の位数がqの倍数にならず,PQは直積をなす。即ち,Qも正規である。

D=STが最大になるようにシローq部分群STを選ぶ。 |D|=1であれば

p2(q2−1)+q(p−1)+1≤|G|
p2+qpq+1=(qp−1)(p−1)≤0

これを満たすのはp=2,q=3に限られる。

|D|≠1であればDの正規化群をNとする。 Nの位数はpq2以上である。


射影特殊線型群

有限体Fq上,n次元の特殊線型群の中心による商をPSLn(q)と書く。 リー代数の記号を用いてAn−1(q)と書くこともあるが,交替群の記号とは無関係である。 低次元のものについては偶然の同型関係がある。

PSL2(2)≃S3
PSL2(3)≃A4
PSL2(4)≃PSL2(5)≃A5
PSL2(7)≃PSL3(2), order 168
PSL2(9)≃A6
最終更新:2010年02月15日 01:05
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