・モラルハザードと逆選択について(京大MBA H19問2-2)
(1)モラルハザードの問題の例(岩田・飯田『ゼミナール経済政策』をまとめ)
患者:医療保険者の行動が医療保険があるために変わり、保険がなければ受診しない病気でも受診(自己負担が増えない)するようになり過大な資源の配分や社会の総需要の減少につながる。
対策:一部負担させることで対応(限界がある)
(2)逆選択
http://money.infobank.co.jp/contents/K200210.htmを参考にまとめ
中古車の品質について業者と顧客との間に情報の非対称性が存在する場合を考える。
買い手はクルマの品質について平均的な水準を想定し、それに見合った平均的な価格でしか買おうとしなくなる。それ以上の価格を設定しても売れなくなる。
この結果、平均価格以上の品質のクルマを持っている売り手は、自分のクルマの適正価格よりも低いと感じて市場から引き揚げます。
こうして市場には低品質のクルマしか出回らなくなり、それにより価格はさらに下がります。こうした状況が継続的に発生すると、均衡においては最低質しか取引されなくなり、極端な場合には市場に出てくるクルマがなくなって、市場は崩壊する。
-金融破たん時:預金払い戻しを約束。限度額未設定のため吟味せずに預金をした。→破たん時に多くの公的資金を投入することになった。モラル・ハザードの例(国一2004)
-高度医療の公的保険を導入。健康リスクの高い人のみ加入、保険料の支払いが多くなり赤字(国一2004)