(1)「外部効果」の具体例
(1)
ある活動の影響が市場を通さず各経済主体に及ぶ場合を外部性/外部効果が存在することを意味する。特にマイナスの影響の場合には負の外部効果という。
例えばある企業による排水で海が汚染し近海の漁獲高が減少する例が考えられる。
当時例では企業は漁師の活動を考慮せずに経済活動を行うと、その結果市場を介さずにほかの各経済主体である漁師に被害を及ぼすことで負の外部効果があると言える。
また養蜂家の近くに果樹園があり樹木を増やした場合も考えられる。
果樹園は養蜂家の活動を考慮せずに経済活動を行っているが、その結果蜂が多くの蜜を集めてくるようになり、市場を介さずに正の効果をもたらしている。
養蜂家と果樹園を逆にして、養蜂家が蜂の数を増やした場合、果樹園主は蜜蜂に無償で果樹の交配をしてもらえるようになり、市場を介さずに正の効果をもたらす結果になる。
(参考)
負の効果:岩田・飯田『ゼミナール経済政策』
正の効果:
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/9419/noukei01-1.htm
http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/pdf/seisakuron_B-14.pdf
(2)外部効果が存在するとき競争市場は効率的な資源配分を達成しない点を説明
グラフ省略
企業は私的限界費用に基づいて生産を行うが負の外部性を生じている場合は生産量に比例する形で生じ損失を考慮し社会的限界費用を考える必要がある。
社会的に望ましい均衡点は当該曲線と需要曲線とが交わる点であるが企業は私的限界費用に基づき生産活動をするため過大な生産をし、その結果効率的な資源配分を達成しなくなる。
参考:http://www.nanzan-u.ac.jp/~mizutani/pdf/seisakuron_B-14.pdf
(3)おまけ 解決方法
・コースの定理
・ピグー税
・排出権取引