658 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/17(火) 23:14:46
ID:0NwmpB9l
>>654の続きを勝手に。
早瀬「地図によると…、ここだね。」
そこには黄色と黒の看板を掲げた小さな小屋が建っていた。
看板には「PROMITHUKI(プロミツキ)」の文字が。
早瀬「あとは預けてしまえば…」
機械「いらっしゃいませ」
早瀬「うわっ喋った!って今どき機械が喋ってもおかしくないよね。
今日は驚いてばっかりだからなぁ。さ、カードカード」
早瀬はごそごそと自分の体をまさぐりはじめ、下着のどこかに隠していた
郵便貯金のカードを取り出し機械に挿入を試みた。
機械「何してるんですか。ウチはそういうATMじゃありませんよ」
早瀬「最近の機械は柔軟な対応をするんだねえ。じゃあ銀行の…」
機械「ウチのカードは一種類だけです。無いなら作ってください。」
早瀬「えー、それじゃあ使えない……って、ええっ!」
良く見たら機械のモニターには眼鏡のクラスメイトが座っていた。杉浦だ。
杉浦「遅かれ早かれいつかここに来ると思っていたわ。予測に基づいてあなたの学生証のコピーと実印と同じシャチハタをすでにこっちで用意しているからすぐ発行できるわよ。」
早瀬「えっ、杉浦さん何してるの?つうかそれってプライバシー侵しまくりな気が。」
杉浦「部活よ。消費者金融同好会。」
早瀬「そんな会があったんだ…、って凄いスピードでタイピングしてるんですけど」
良く見ると機械の中の杉浦は本物の杉浦だった。モニターだと思っていたものはただのアクリル板だった。
杉浦「ハイ、出来た。もちろん限度額まで借りていくんでしょ?ハイ、50万。」
ガラガラ。アクリル板を横に引いて開けると杉浦の手が伸びてきた。
金を目の前にして早瀬が取れる行動は一つしかない。
思わずカードと杉浦の手で全てが記入された契約書、そして現金を掴む。
659 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/10/17(火) 23:15:24
ID:0NwmpB9l
早瀬「えっと、その、ここに来たのはお金を預ける為で…」
杉浦「珍しく現金を持っているのね。じゃあそれを今月分の利息として入れていきなさい。」
札束が自分のがま口に入らないか試している早瀬の手元から、財布が全て奪われる。
早瀬「あっ」
札束だけを胸に抱える早瀬に空の財布が投げられる。
杉浦「ご利用有難うございました。尚、当同好会はEWA学園と提携しておるので返済が滞るような事態になればナスターシャ同志とスパーリングの予定が組まれますのでそのつもりでいてください。」
早瀬「あの、質問が…」
杉浦「何です?」
早瀬「金利とかは、部活動だから当然…」
杉浦「年200%です。我が学園は治外法権ですから。」
早瀬「そ、そんなの払えない!そんなのか、か、返す!」
「返す」の一言を聞いた時、杉浦の手が再び閃光のように走った。
早瀬の胸元に強く抱きしめた札束がいつの間にか消えていた。
杉浦「ご返済ありがとうございました。またのご利用おねがいいたします。」
早瀬「ちょっ、それ詐欺だよ!さっきの利子だけでも返してよ。」
杉浦「あら、ちょうど就業時間ね。」
バチン。小屋の中が暗闇に包まれる。
早瀬「キャッ。す、杉浦さん。逃げないで、ねえ!」
早瀬は小屋の前で空の財布を握り締め、呆然と立ち尽くす。
「いたぞー!こっちだー!」
龍子が、八島が、村上が、オーガが、南が、藤原が、立花が、市ヶ谷が、山本が、
皆が早瀬を取り囲む。
$貧絶体絶命!失うものはあとは命だけ!といったところで投げっぱなす。