名探偵香澄Refrain3

48 名前:名探偵香澄Refrain[sage] 投稿日:2006/11/13(月) 23:21:28 ID:BMo7A9Km
市ヶ谷「どうですジャリガール?我が市ヶ谷財閥が総力を結して開発した新造機『ドゴス・ギア』の乗り心地は?」
辻「・・・・オバチャン、だんだん自家用機が増えてきて収拾が付かなくなってきてるんじゃ・・・」
市ヶ谷「この『ドゴス・ギア』は私がいるおかげで特別な力を抱いているわけですが、そんな私にかしずく
貴方は実に素晴らしいですわよ!」
辻「市ヶ谷麗華・・・お前は面白いな・・・って言わせたいの?」
市ヶ谷「オーホホホホ!私はどこぞの木星帰りのような失敗はしませんことよ!この手に人気投票総合1位の
栄冠を掴むまでは・・・」
辻「ところでさ、前から聞きたかったんだけど・・・オバチャンはどうして探偵になったの?」
市ヶ谷「あら、そんな今時の保育園児でも知っている一般常識も知らないとは・・・これだから愚かな庶民は・・・
まぁいいでしょう。私が正義の美人名探偵になったいきさつを、どぉぉぉぉぉぉ~してもそんなにまでも
知りたいと熱望するなら教えてさしあげてもよろしくってよ。」
辻「ボク『よいこの健康カルシウム牛乳』買いにいかなきゃ・・・」
逃げようとする辻の襟元をさっと掴んで離さない市ヶ谷。バタつく辻。
市ヶ谷「そう・・・あれは何年前の話になるでしょうか?ちょいと長い話になりますわよ・・・・あの忌まわしい事件の話は・・・」

 そうあれは私がまだ『ゴージャス美人セレブ市ヶ谷麗華』と呼ばれていた時のことですわ。
有り余る財力、世界中の女が這い蹲る美貌、スーパーリアル麻雀のカスミちゃんも泣いて逃げ出す思考ルーチンを
持つといわれる私だったのですが、ある日、自分を見つめなおす旅にでたのですわ・・・己を磨く為に・・・
愛機ブリュンヒルデも使わず、己の美脚のみで己を見つめなおす旅・・・それはなかなかにして有意義なものでしたわ。
そんな旅も終わりに近づいたある日のことでしたの・・・私は埼玉のとある山道にさしかかりましたわ。
暗く、街灯すらな山道です・・・私のような可憐な乙女が一人歩きするには危険な場所でしたわ。
私は美脚を早めましたわ・・・しかし行けども行けども街の灯は見えず、さすがの私も途方にくれていたのですわ。
しかしですわ、ふと気がつけば前方から一人の人影が近寄ってきたのです。
警戒した私でしたが、すぐに安堵いたしましたわ・・・それは旅の尼様だったからです。

49 名前:名探偵香澄Refrain[sage] 投稿日:2006/11/13(月) 23:22:03 ID:BMo7A9Km
旅の尼「このような夜道にいったいどうされたのです?」
市ヶ谷「愚かな庶民にお話してもせんなきことですが・・・かくかくしかじか・・・なわけですわよ。」
旅の尼「なるほど・・・そうでしたか、ですがこの先に行ってはなりません。
この先には道が二つに分かれております。一方は街に行く道、もう一方は一度入り込めば二度と出て来れないと
いう闇の森への道。分かれ道に立て札があったのですが、今や朽ち果てどちらがどちらなのやら・・・
またその分かれ道には一軒の家があり、そこの住人に尋ねればいいのですが、そこの住人は絶対に真実しか言わない
『正直人』か絶対に嘘しかいわない『嘘つき人』のどちらかと言われております。見た目ではわかりません。
正直人ならいいのですが、もし嘘つき人なら大変なことになります。さぁ私と一緒に元来た道を戻りましょう。」

辻「ボク知ってるよ!その話。よくナゾナゾであるよね。」
市ヶ谷「まぁまぁジャリガール。この話はちょいとそこいらのなぞなぞとは違うんですのよ。黙ってお聞きなさい。」

 旅の尼様のご助言には感謝しましたが、この市ヶ谷麗華ともあろうものが、愚かな庶民にひるんでいるようでは
末代までの恥・・・尼様には丁重にお礼をいい、私は先に進んだのです。
尼様の言う通り、しばらく行くと分かれ道があり、朽ち果てた道しるべも近くに放置されておりました。
そして・・・正直人か嘘つき人か分からない住人の家も・・・私は意を結して住人に声を掛けたのです。

辻「うんうん、間違えると大変なことになっちゃうんだよね・・・ボクもこのナゾナゾは苦労したよ。」

市ヶ谷「誰かある!このゴージャス美人セレブ市ヶ谷麗華と知ってのことか!誰かある!!」
すると中からいかにも庶民といったみすぼらしい姉妹が出てきたのです。
私の脳裏に先ほどの尼様の言葉がよぎりましたわ・・・私は持ちうる知恵と勇気を振り絞ってこう問いかけたのです。
市ヶ谷「今宵の宿を一晩所望ですわ!勿論、食事つきですわよ!!」

50 名前:名探偵香澄Refrain[sage] 投稿日:2006/11/13(月) 23:22:37 ID:BMo7A9Km
辻「ちょ、ちょっと待ってよ!!何さそれ!そこは『街に行く道は右ですか?』とか『闇の森に行く道は左ですか?』とか
とんちを利かせて切り抜けるんじゃないの!?」
市ヶ谷「何をスットコドッコイなこと言ってるんですの、このジャリガールは!これまで己の美脚を使って
歩いて旅をしてきたんです。いかな私とはいえ休息は必要不可欠ですわ!
その姉妹は見てくれはチンケな庶民でしたが、心づくしのもてなしをしてくれましたわ・・・今では良い思い出です。
翌日、ブリュンヒルデを呼び寄せ、無事に春日部に戻ってまいりましたのよ・・・」
辻「・・・・・なにそれ・・・・だいたいこの話のどこがオバチャンが探偵になったきっかけなのさ!!」
市ヶ谷「あら・・・長い話になると最初に言ったではありませんか!これは『美人名探偵市ヶ谷麗華・誕生編』の序章ですわよ!
この後にあの忌まわしい事件と私はめぐり合うことになるのですわ・・・・」
辻「・・・・・ボクもう先にお休みするよ。」

辻「ところでさオバチャン。>>38で出演依頼のお話がきてたけどいったいどうしちゃったのさ?」
市ヶ谷「なにを言ってるんですの!ちゃんとご希望にそえましたわよ!」
辻「え、あの四人がどこにでてたのさ?」
市ヶ谷「まったく・・・よろしくって・・・旅の尼様が柳生さん。住人姉妹が成瀬さん、野村さん・・・」
辻「?オバチャン以外の登場人物って三人しかいないじゃん。中江さんは?」
市ヶ谷「中江さんは・・・朽ち果てた道しるべ役ですわよ!こっそり出たいとのご希望通りでしょう?あぁ私ってやはり
器の大きさが違いますわねぇ~自分が恐ろしいですわ・・・オーホホホホ!!」
辻「・・・・・・ホント、恐ろしいよ。」

最終更新:2008年02月10日 22:28
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