オトナになるもんッ!

86 名前:オトナになるもんッ![sage] 投稿日:2006/11/15(水) 20:01:29 ID:FFVhSbBm
「ちょっと、君いいかな?」
「なんですか? ナンパとかスカウトならおことわ……へ?」
「君、小学生でしょ? こんな時間に、何してるの?」
「え!? 違、違います! 私立派な」
「はいはい。じゃあ、後は向こうで聞くから」
「か、かにぃーーーー!?(何ぃー!?)」

「……いやー、どうもすいません」
巡査が本当に申し訳なさそうに、野村つばさに謝っている。
が、当然野村はそんな謝罪に耳を傾けずにそっぽを向いてしまっていた。
「――あ、そうだ。おれいと言っては何ですが……これ、どうぞ」
巡査が取り出したのは所謂一つのペロペロキャンデー。
それをつばさは嬉しそうに手にとって――
「……ムキーーー!! 子供扱いしないでよッ!!」
交番から飛び出していってしまった。
もちろん、キャンデーは持ったまま。
「……まあ、アレは確かに小学生に見えますよね」
社長は苦笑いしながら巡査に一礼すると、つばさを追って交番から飛び出した。
そして数時間後……
「な、なーなー、俺のペカチョスあげるからさー」
「だーかーらー! なんでポッキモソなんかやんなきゃいけないのー!?」
小学生? と思しき少年にナンパされているところを社長に発見され、なんとか保護されたという。

「あーーっははははは!! で、で? しょ、小学生の彼氏ができたの?」
「できるかーっ!」
同期の小早川に大笑いされてどかーんと爆発したかのようにつばさがキレる。
その背後には可愛らしい蟹の群れのオーラが浮かんでいるかのように見えるのは気のせいではなさそうだ。
「あ、あああ、あんただって前中学生にナンパされてちょっとその気になってたじゃん! このショタコンマタドール!」
「なぁ!? あ、あたしは可愛い子が好きなだけだーっ!」
ポカスカポカスカと地味に喧嘩を始める二人。
微妙に能力の低い二人の喧嘩の為か、やはり被害は零に近いが。

最終更新:2008年02月24日 21:50
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