83 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/09/21(木) 04:18:43
ID:r+eMllrU
PM6:30
結局一日中、新日本ドームシティで遊んだ俺達。
やがて日も暮れ、ライトに明かりが灯る。
そして噴水近くのベンチに座る俺と、何故か俺の膝枕で寝息を立てる上戸。
「すぴ~・・・すぴ~・・・」
「ったく、昨日の今日で、よくこれだけはしゃげたもんだ・・・」
膝上の上戸の寝顔は、それだけを見ると、とても普段リング上で激しい闘いを繰り広げているとは思えない、どこ
にでも居る普通の年頃の女の顔をしていた。
ただ違うのは、昨日の試合で出血した額を覆う包帯。
「・・・傷、残っちまうかな」
女子レスラーってのも、大変だ。
「・・・ん、う~ん、しゃちょお~・・・」
「ん?」
寝言だった。
「・・・こんどは・・・シングルのベルト・・・挑・・・せ・・・ん・・・すぴ~・・・」
「・・・ははは」
あれだけ壮絶な試合をして、これだけ酷い怪我もして、それでも、夢の中でもプロレス一色、か。
ったく、レスラーってヤツは・・・。
俺は上戸を起こさない様に、スーツの内ポケットからプライベート用の携帯電話を取り出し、事務所に連絡を入れた。
「・・・あ、井上さん?俺だけど。今後楽園プラザで・・・」
fin