マッキーSSその1-4(ED2)

84 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/09/21(木) 04:19:18 ID:r+eMllrU
PM6:30

「あー楽しかった!」
結局一日中、新日本ドームシティで遊んだ俺達。
「ったく、そんな身体でよくまああれだけはしゃげたもんだ。さあ帰るぞ、みんな心配してるし」
「ちょっと待った!まだメインイベントが残ってるんだって!」
そう言うと、上戸は後楽園プラザ前のチケット売り場へ俺の手を引いた。
・・・ん?今日は確か、プラザで新女の興行が・・・。
「おっちゃーん、大人二枚ね」
「おい!お前何する気だ!?」
「言っただろ?“メインイベント”だってな」
そう言って、小悪魔の様な笑みを浮かべる上戸。
「お、おい待てって!」
会場に入ると、リング上では新日本女子の看板タッグ、マイティ祐希子とボンバー来島が、IWWFのフェンリル軍団
とのメインイベントを繰り広げている。
観客のボルテージは最高潮。
そんな会場で、上戸は一体どうする気なんだ?
ただ単に、デートの延長でライバル団体の試合を見に来たとでも言うのか?
いや、断じてそんな筈はない。それだけで済む筈がない。

何故なら、上戸は「プロレスラー」なのだから。

85 名前:名無しくん、、、好きです。。。[sage] 投稿日:2006/09/21(木) 04:19:48 ID:r+eMllrU
「・・・おいあれって」
「・・・もしかして・・・マジかよ!」
どうやら俺達の周りの客の一部が、上戸の存在に気が付いたらしい。
そんな事は意にも介さず、腕と頭の包帯を解き、額の傷の絆創膏を剥がすと、上戸はゆっくりと花道を歩いてゆく。
やがて花道を中心に、観客がざわめき始める。
それがゴングだと言わんばかりに、一気に花道を駆け抜ける上戸。
異変に気が付き止めに入ろうとする新女の若手選手を、勢いのまま両の腕でなぎ倒す。
そしてリングサイドの本部席からマイクを奪うと、一気にリングイン!
何事かと呆気にとられるフェンリル軍団をスープレックスで蹴散らし、ニュートラルコーナーに陣取り雄叫びを
上げる!

「アーターシーがぁー!マッキィー!!上戸だあぁぁぁぁ!!!」

やっちまった。

「新女ぉー!!ウチと勝負しろーーー!!!」

歓声と怒号、拍手とブーイングが綯い交ぜとなったプラザは、そこだけプロレスという名の異空間に包まれた。

「なんだぁ?ゆっこ!あたしはこんな話聞いて無いぞ!」
「私だってそうよ!・・・でも」

鳥肌が立った。
交錯する。
ウチの上戸と、新女のマイティ祐希子の視線が。

「・・・おもしろいじゃない!」

騒がしい夜は、終わらない。

最終更新:2008年01月21日 23:00
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