Joseph Phelps Vineyards(2011年12月訪問)
第1回ナパ旅行6日目のこの日は、まず午前10時に予約をしていたJoseph Phelpsへ。
このワイナリーのフラッグシップワイン"Insignia"は、かねてより飲んでみたいものだった。2005年度ワインスペクテーター誌年間TOP100の第一位に輝いたほか、日本のブルータス誌には「玄人のためのオーパスワン」と呼ばれたことがあるのだとか(オーパスワンに比べると大衆の認知度は低いが、ワイン好きには大変な人気だということだろうか)。
今回は、セミナー等を含まない"Terrace Tasting"という簡素なテイスティングを頼むつもりだった。このテイスティングは25ドルで6種類程度のワインが試飲でき、その6種類の中には最新ヴィンテージのインシグニアが含まれている、とホームページには書いてあった。
見栄えのする門をくぐって敷地に入ると、美しい葡萄畑が続いた先に、木でできた大きな建物が。
駐車場に車を止めて受付に向かうと、テイスティングには2種類あるがどちらにするかと訊かれた。1つは、自分の調べてきたとおり、2008年のインシグニアを含む6種類からなるテイスティング。もう1つは、さらに2006年のインシグニアと、2005年の"Bachus"という畑のカベルネ・ソーヴィニヨンからできたワインが加わって55ドルという。試飲だけで55ドルとは高い!…が、ここは果敢に高い方のテイスティングをお願いした。
ここからはWine EducatorのMarkさんという方が自分をアテンドしてくれた。Markさんは、挨拶程度なら日本語を話せる。もしかしたら、予約したときの私の名前を見て、この人に決めておいてくれたのかも。
まずは受付からテラスに向かった。
おそらく本来はこのテラスでテイスティングするのだろうが、この日は前日の雨でテラスが濡れていたし、外は寒かったので、建物の中で試飲させてくれた。
まず飲んだのは以下。
2010 Sauvignon Blanc, St. Helena
2009 Freestone Chardonnay
2008 Freestone Pinot Noir
2008 Cabernet Sauvignon
Freestoneというのは、Joseph Phelpsの姉妹ワイナリーのようだ。Joseph Phelpsの2008年のカベルネはフィニッシュの味が濃く、実に美味しかった。「このカベルネは充分に美味しいし、それでいて値段はInsigniaの4分の1なんです」と、Markさんのおススメらしい雰囲気。確かにこれは後日買ってみようと思った。
続いてはお待ちかね、Insigniaだ。
2008 Insignia
2006 Insignia
2008は、おだやかながら甘くエレガントな香りがして、味も厚くバランスが良い感じ。2006は、2008よりも香りがグッと強く、やはりバランスが素晴らしい味わい。ジューシーで後味も長く、大変美味しかった。
ここで、通常であれば2005 Buchus Cabernet Sauvignonにいくところなのだが、Markさんが、こっそり2006と2008のBuchusも飲ませてくれるという!Markさんとしてもかつてないことだというこの垂直試飲サービス、古い方と新しい方のどちらから飲むのが良いかと問われ、私は新しい方からお願いした。
2008 Bachus Cabernet Sauvignon
2006 Bachus Cabernet Sauvignon
2005 Bachus Cabernet Sauvignon
2008はハーブのようなスパイシーな香りがあり、2005は甘く艶のある、熟成した感じの香り。2006はその中間というか、甘い香りなのだが2005よりクセがなくエレガントで好ましい感じ。 2006が一番おいしいと思った。
最後にデザートワイン。
2009 Eisrebe
刺激的なのだがイヤじゃない素敵な酸味のおかげで、甘いのにくどくない。これに合わせて、甘く煮た梨を食べさせてくれた。実に良く合った。
試飲の後には、葡萄畑を背景に家族で写真を撮ってもらったりした。Markさんは最後まで実に親切だった。
値段は高かったが、オマケが素晴らしかったので大変満足。
最終更新:2013年05月06日 09:57