今月の法話

 4月もあと少しで終わり、もうすぐGWですね。例年であればご家族で旅行に出かけたり、友だちと遊ばれたりされると思いますが、今年はそうもいかないようです。
 今年の初めより猛威を振るう新型コロナウイルスは依然として多くの人を苦しめ、生活を脅かしています。

 医療技術が今ほど発達していなかった頃、こうした病は呪いや祟りだと考えられていました。だから病気に罹るのはばちが当たったのだと、病気の人につらく当たることも珍しくありませんでした。

 かつて日本で疫病が流行った頃も、今のように人びとの心はとても荒んでおりました。そんな世の中を、当時の凛世教の僧正さんだった凛世好好撃四股也(りんぜ・すきすき・げきしこや)さまはひどく憂いました。不安にかられて人をいたわる心を忘れ、お互いに傷つけ合うようなことはあってはならないと、凛世さまの教えを説いて回ったわけです。

 ですが当時の政治は仏教と深く繋がっていましたので、こうした教えは異端だとされ、ひどく迫害されました。今となっては目にすることの多い街中での凛世の見抜きも、当時の人々にとっては気の触れた行いに見えたのでしょう。すぐに凛世好好撃四股也さまは捕まり、処刑されてしまいました。

 処刑の前日、凛世好好撃四股也さまはこう言い残されました。

 その凛世すき

 この言葉は今も凛世教の大事な教えとして日々私たちの生活に深く根付いています。

 明日への不安から心の余裕を失いがちな日々ですが、皆さんも凛世を愛する心を大切にしましょう。
最終更新:2020年04月27日 20:31