幸子ちゃんを守るためガンダムを駆って頑張る話

 色々と世界情勢的に色々ゴタゴタが起こった世界で輿水幸子ちゃんが地球連邦統合の象徴として祭り上げられた世界の話をするね。

 血塗られた権力闘争の道具として利用されてるんだけどそんな汚い思惑を幸子ちゃんに知らせたくないからぼくは頑張って隠しながら幸子ちゃんのプロデュースをするわけよ。ライブステージを開いては地球連邦の民衆を沸かせて大きな声援を受ける幸子ちゃんはとても嬉しそうだからその笑顔を曇らせたくなかったわけ。そんな幸子ちゃんを見てぼくもこの一時だけは全てを忘れて幸子ちゃんのステージに見惚れるのよ。それがこの腐敗した世界で唯一の癒しだったの。

 だけどそんな幸せは長くは続かなかった。

 とあるライブの最中にテロリストやら地球外コロニー群の独立を目論む軍隊やら月の使者やらコーディネーターの義勇軍やらあらゆる紛争に武力介入する私設軍隊やらネオドイツ代表やら火星ネズミやら木星人やらが一気にMSを引き連れて襲撃してきたのよ。当然ライブ会場は大混乱。MS同士による戦闘によって会場は地獄絵図と化したわけ。

 その混乱のさなか、幸子ちゃんの暗殺を目論むディビニダドの一機が幸子ちゃんの目の前に降り立つのよ。幸子ちゃんは突然の事態にパニックに陥りただ呆然とするしかできなかった。そんな幸子ちゃんをあざ笑うかのようにディビニダドのメガ粒子砲の砲口が幸子ちゃんに向けられエネルギーのチャージが始まった。幸子ちゃんは覚束無い思考の中自分が死ぬだろうなということだけはぼんやりと理解して、絶望しながら静かに涙を流したその時だった。

 白いMSが目の前に現れ、目の前のディビニダドを葬り去った。

そう、それこそがこの俺、フジエルガンダムを駆るふじえるだったわけ。
最終更新:2016年05月30日 20:18