「どうやら、話は決まったようだね」
「ああ、いつでも来い」
爽やかな笑顔で俺は言った。
『前原さん。僕達もどこまでもついてきます』
後輩二人組もきりっと引き締まったイイ表情で頷いた。
「じゃあ、とりあえず服を脱いで洗い場に行こうか。……話の様子からすると、富田には沙都子が、岡村は梨花ちゃんが相手をして、圭ちゃんには私とレナが相手をするっていうことでいいのかな?」
「ああ……それでいいぜ」
俺は頷いた。
「それじゃあ圭一君。レナの服……脱がせてくれないかな。かな」
レナが俺の前にまわって俺を見つめてくる。
「あ、ああ。分かった」
うあ……前々からそりゃレナは可愛らしいというか女の子らしいと思っていたけど、やっぱりこういうシチュエーションで見るとドキドキするというか。
ちらりと富田君と岡村君を見ると、彼らも同様だった。
ええい。覚悟は決まっているんだ。男の中では俺が一番の年長者じゃないか。いつまでもドギマギしていられない。一気に行くぞ。
しゅるり
俺はレナの服のリボンを外した。
止められていた胸元が開き、そこからレナの胸が覗ける。
慌てて目をそらしながら……いや、そんな必要はないんだと思いながら年少組を見ると、どうやら彼らも同じようだった。
レナの肩に手をやる。
「なあレナ。……この服って上に脱がすのか? それとも下に引っ張ればいいのか?」
「どっちでもいいよ。……圭一君の好きな方で」
「じゃあ、下に下ろすよ」
布一枚を隔てているのに、手に伝わってくるレナの温もり。
俺は襟首を大きく開いて、ゆっくりと下に下ろしていった。
するすると服を下ろしていくに従って、当然俺の視線もレナの体を下りていく。
真っ白のブラが……ヘソが通過していき、腰、そしてその更に下……。
パンティが現れてくる。ブラと同じく白色の……。そして、うっすらと透けて見える恥毛と緩やかなふくらみ。
頭の中が沸騰しそうな中で、俺はレナの服から手を離した。
何の音も立てず、ワンピースは床に落ちた。
次は……屈んだ状態から考えて、靴下だ。
俺はレナのハイソックスに手をかけた。
「はうっ。……圭一君。くすぐったいよ~☆」
「あうあっ。……ごご、ごめん。気を付ける」
くそっ 何やってるんだ前原圭一。落ち着け、クールになれ……。
でも、レナのすべすべした肌が……でもってむっちりと締まって柔らかい太股が……俺を悩ませる。
「圭一君、次は下着だよ? だよ?」
「ああ、分かってる。……って、レナ?」
何とか靴下を脱がせて立ち上がると、レナが抱きついてきた。
レナの柔らかな感触と、匂いが……。
「このまま、ブラジャー外してくれないかな?」
つまりは、抱きしめた格好で。
俺は言われるままに、レナを抱きしめた形で、ブラのホックを外した。
すると当然次はパンティで……、これでレナを覆うものはすべて無くなる。
ずっと抱きしめていたい衝動を抑え込んで、レナの体を離す。露わになったレナの上半身。
そしてその胸は……なんというか……ええと、その、あれだ、美乳。美乳だ。俺の頭にはそんな言葉しか思い浮かばなかった。
均整がとれたほどよい膨らみ。小さく、桜色をした乳首が白い肌に上品に映えていた。
「……ダメかな? やっぱり私、魅ぃちゃんほど大きくないし……」
とんでもない。俺は大慌てで首を横に振った。もう少し理性が残っていなかったら、きっと俺はレナの胸にむしゃぶりついていたに違いない。今だって、そうしたいのを必死に抑えている。
俺は無言でレナに近づいた。
「け……圭一君?」
びくりと震えるレナを無視して、強引にパンティを脱がす。
これでもう、本当にレナを隠すものは何もない。
まじまじとレナを見上げる。
くそっ いったい誰だよ。女の子のはグロいなんて言った奴。
そりゃ確かに、アワビだとか生肉の塊だとか、そんな風にも言える形だよ。でも……でもレナのは……それでも慎ましやかで……それこそ、俺がイメージしたのは、まだ開ききっていないチューリップの蕾だった。
「圭一君。……そんなに見つめないでくれないかな。恥ずかしいよ。はうぅ~」
その声で、我に返る。
「ああ、ごめん。……あまりにも、こう……」
綺麗だったから、とは続けられなかった。はっきりと言えない俺に、レナは少しむくれたが。
「じゃあ、次は圭一君の番だね。……レナが脱がせてあげるよ」
「ああ、よろしく頼む」
レナは頷くと、屈んでズボンのベルトに手をかけた。
裸のレナがかちゃかちゃと、金具をいじる。その顔は当然、大きくなっている俺のオットセイ☆の間近にある。それが何だか気恥ずかしい。
でも、ものの数秒もしない内にベルトは外れた。
「じゃあ、圭一君。腕挙げて。……シャツから脱がすから」
「んっ」
……みると、レナの顔も上気して、ほんのりと赤くなっていた。やっぱりレナも恥ずかしいらしい。恥ずかしいのが俺だけじゃないと分かって……それが何だか、少しほっとした。
「じゃあ、行くよ」
そう言って俺の服を持ち上げていくレナの顔は、俺の体から十㎝足らずしか離れていない。その息が俺の体を愛撫して……くすぐったくて気持ちいい。
「ん……しょっと」
レナが俺のシャツを完全に脱がした。
「て……、レナ。俺の服。どうかしたか?」
レナは俺のシャツを抱きしめていた。
「え……、うん。圭一君の匂いがするって思って……はうっ」
「? 俺? そんなに汗くさかったか?」
「あはははははははっ。……そんなんじゃないよ。何でもないから、気にしないで」
レナは笑いながら、俺の服をたたんで、どこか名残惜しそうに、備え付けの籠の中に入れた。
「じゃ、次は下だね」
「おうっ。頼むぞ、レナ」
「うんっ」
レナは満面の笑顔で――、
ずるっ
「……え?」
ズボンごとパンツも一緒に脱がされた。
当然、心の準備も何もないままに俺のオットセイ☆がむき出しに……。
「ちょっ……レナ。おま……」
ぱくぱくと口を開ける俺を尻目に、レナは俺のオットセイ☆を見つめていた。
「圭一君も、レナのを見たんだから、おあいこだよ」
「いや、でも俺のはそんな……」
ああっ レナの吐く息が当たる。
「はうぅ。……圭一君のぴくぴく震えている。なんだかかぁいい☆」
「かぁいいはないだろ。そりゃ、まだ成長途中だが、これからもっと……」
「ゴメンゴメン。……そういうのじゃないよ。もっとこう、男の子のって怖いかと思っていたけど、圭一君のはそうじゃないなって……」
ああ、そういうことか。正直、俺もレナにこんなものを見せて大丈夫なのかっていう不安はあったけど……そう言ってもらえて安心した。
「あ……レナのも……その……綺麗だった……ぜ……」
しどろもどろに、俺はさっき言えなかった感想を白状した。
瞬間。レナの頭から蒸気が噴き出す。
「はうっ。あ……ああ、ありがと」
俺達は二人して、真っ赤になりながら視線をそらした。
「……ちょっとお二人さん~? 何二人だけでいい世界をつくってるのさ? おじさんだけ除け者~?」
拗ねた魅音の声が俺達の間に割って入る。
「いや、別にそんなつもりは……。っていうが魅音。お前の方こそその格好は何だよ?」
そう、レナに夢中になっていたというのも本音だが、どうして魅音は着替えに参加しないのか疑問に思っていた。
魅音も服は脱いでいた。しかし全裸じゃなく、胸の下から腹にかけてサラシを巻いていた。
「魅ぃちゃんの背中には刺青があるから……」
「園崎家のしきたりでね。背中に
鬼の刺青があるんだけど、人に見せちゃだめだから……ゴメン」
「いや、……そういうことなら仕方ないよな。別に俺は構わないぜ」
そう言うと、魅音は胸をなで下ろした。
「よかった。圭ちゃんがそう言ってくれて……。実はちょっぴり怖かったんだ。ひょっとしたら、興醒めしてしまうかなって……」
「興醒めなんかするものか。……魅音は、綺麗だ」
「ありがと……圭ちゃん」
魅音は静かに、笑顔を浮かべた。
「ちょっと魅音さん。レナさん。いつまでそうしているんでございますの? 着替えが終わったんなら早くシャワーを浴びに行きますですわよ~?」
「ああ、ごめんごめん。そうだったね。今行くよ」
見ると年少組も既に全員素っ裸になっていた。