Webサーバの基本動作

 Webは多くのネットワークサービスと同様に、サーバ/クライアント型のサービスで、WebブラウザなどWebコンテンツを要求する側がWebクライアント、要求されたコンテンツを返すのがApacheなどのWebサーバである。通常我々がWeb上のドキュメントを指定する場合には「URL」(Uniform Resource Locator)という表記を使用する。

 多くのWebブラウザはHTTPのほかにFTPなどのプロトコルにも対応している。そのため先頭の「スキーム」でプロトコルを決定する。この部分が「http:」の場合にはプロトコルとしてHTTPが使用されるわけである。なお、HTTPプロトコルのWell-knownポートは80番のため、通常は「:ポート番号」は省略される。

 ※TCP/IPでは、主要なプロトコルに標準で割り当てられているポートをWell-knownポートという。

 Webブラウザは、URLの情報をもとにWebホストに指定したファイルを要求する。上記の例のようなURLが指定された場合、WebブラウザはHTTPプロトコルによって、Webサーバが動作しているホスト「www.peachpress.co.jp」の80番ポートに接続し、ファイル「sample/index.html」を要求するコマンドを送る。

 Webサーバは80番ポートで接続を待ち続けている。コマンドを受け取ったサーバはそれを解釈し、正しいコマンドであれば要求されたファイルをクライアントに返す。なお、ファイルのパスはWebサーバの設定ファイルでDocumentRootとして設定されているディレクトリからの相対パスと見なされる。

 Webブラウザは受け取ったHTMLファイルを解釈し、画像などへのリンクが張られていれば、さらにそれらのファイルを要求するという流れになる。

 なお、HTTPでは、多くの場合1つの処理が完了するとクライアントとのコネクションを切断する。したがって、1つのWebページに複数のイメージファイルなどがあれば、その都度コネクションが張られることになる。
最終更新:2007年06月05日 14:18