アナウンス「えー突然ですが皆さんに連絡があります。少々ルールの変更を。
殺したプレイヤーのポケモンが消える前に自分が所有すると宣言した場合、
そのポケモンをゲーム終了まで使うことが出来る事に致しました。どんな言葉でも構いません。
自分のものにするという旨のことを言って頂ければ結構です。それでは引き続きお楽しみください」
せ略「だってよ。これでお前のポケモンは俺の物だな」
カゲ「ん?それはどうゆう意味だ?」
川の畔に少年が二人。ポケモンが二匹。
一人は殺気満々だがもう一人はそうでもない。
せ略「お前が死ぬってことだよ!」
ハッサムの手刀がカゲ向かって振り下ろされる。
ガキン!
しかしそれは届かない。カゲをぴったりガードするダイノーズによって何度も攻撃は防がれた。
せ略「チッ」
カゲ「はっはっは!無駄無駄。 ほれ!」
カゲが手榴弾のピンを外し、ダイノーズの後ろから投げつけた。
それは目標に当たる前に飛び出してきたハッサムに触れ炸裂する。
少しして煙が収まりほぼ無傷のハッサム現れた。
せ略「お前だってそんな爆弾じゃコイツの体は傷を付けられねぇよ!
ハッサム 羽休め!」
さっきから二人はこんな攻防を繰り返している。どちらもガードが固くお互い無傷のままだった。
せ略「(これじゃあ埒が明かないな。俺の武器は毒針の吹き矢だけ・・・。
そうだ!次の手榴弾の煙で視界が悪くなった時、横に回って奴に打ち込んでやる。長期戦なら毒は効果的なはずだ。)」
カゲ「よし。次のいくか」
せ略「(さぁ 来い!)」
カゲ「ダイノーズ マグネットボムだ」
せ略「何っ!?」
ダイノーズの鼻から丸い物体が4つほどゴロゴロと出てくる。
それは宙を漂い、やがてせ略の両手両足に一つずつくっ付いた。
せ略「何だこれ!取れねぇ!」
どれほど引っ張っても腕を振り回してもそれが外れることは無い。
カゲ「じゃあまずはその危ないものを持ってる右手からだな」
カゲがパチッと指を鳴らすとマグネットボムの一つが爆発しせ略の右腕を吹き飛ばした。
せ略「がああああああ!」
カゲ「ようやっとダメージ与えられた。さて次はどこにしよう」
せ略「ヤ、ヤバイ・・・このままじゃ殺される!ハッサム!逃げるぞ!」
死の危険を感じた彼らはこの場から逃げ去ろうとした。
しかし二人の体はこの場から全く動かない。
せ略「なんで・・・体が・・・。!! ダイノーズか!」
せ略に付いたマグネットボムとハッサムの鋼の体。二人はダイノーズが発する
強力な磁力に完全に縛られていた。
カゲ「ふむ。次は逃げようとしたその足だ。ほれ」
両足が同時に爆破され、支えを失った体が地面に叩きつけられた。
せ略「ち・・・くしょ・・・」
彼はカゲの顔を見上げた。
最後に目に映ったのは少し嬉しそうなカゲの顔。最後に聞いたのは指が鳴らされる音だった。
残りの左腕の爆弾が炸裂し、四肢を失ったせ略の体が宙に舞う。
それを止めとばかりにダイノーズの電磁砲が貫いた。
どさっと落ちたそれが死んだ証拠にハッサムの体は消え始めている。
カゲ「うん。僕の勝ちだ。あ、ハッサムはいらん。鋼ポケモンはコイツだけで十分だからな」
先程まで戦っていた者の死体には目もくれず、カゲは満足そうにダイノーズの鼻をこつんと叩いた。
最終更新:2009年04月25日 18:27