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アラン「君のポケモンはムクホークか。なら戦う理由はない」

アランは相手のポケモンを見るなり武器を収め、去ろうとした。

カルティエ「そんなこと知るか!殺る気がないなら殺ってやるよ!」
アラン「ふぅ。しょうがない。行け!ネンドール!
    全く、俺が会いたいのはカイリューだけなのに」

カイリュー。一瞬にしてトリトドンを奪った討つべき敵。

アランとトリトドン。二人はそれなりに長い間付き合っていた。
二人の交際には派手さこそなかったが、その相思相愛ぶりは学校でも有名だった。

トリトドン「私達、大変なことに巻き込まれちゃったね・・・」
アラン「俺は君を守る。無事に帰れたら・・・結婚しよう」
トリトドン「アラン君・・・」
アラン「もし帰れなくても、最後まで一緒だよ」
トリトドン「うん・・・」

この島に来てすぐに誓った約束。それはゲームが始まってすぐに叶わぬものとなった。

アラン「じゃあちょっと果物でも採ってくる」

二人の支給品には食料がなかったのでアランは自分で調達することにした。
幸いこの森は果樹が豊富なようで、すぐに果実がなっている樹を見つけた。

アラン「よし。これくらいかな」
両手に果物を抱えるアラン。戦う気などなかったが、生き残れる可能性があるなら
出来ることはやっておいたほうがいいと思っていた。

アランが微笑みトリトドンも微笑み返す。
その時、急に目の前に大きな影が現れた。翼があり尻尾もある。ポケモンの影だ。
空を見上げるとそこにはカイリューが羽ばたきながら力を溜めている。

アラン「っ!こっちを狙って・・・いや、違う!」

カイリューが狙っているのは自分ではなく目前のトリトドン。
その大きな口が開かれたときにはもう手遅れだった。

アラン「にげろぉぉぉぉ!!」

降り注ぐ閃光。光と砂埃で視界が奪われる。
彼も直撃はしなかったものの、その衝撃で吹き飛ばされた。

アラン「げほっ!げほっ!ト、トリトドン・・・」

暫くして回復した視界に映った抉られた地面にはトリトドンがいた形跡など微塵も無かった。

別れの言葉もなく引き裂かれた二人。打ち砕かれた約束。
この時アランは戦うを決意をした。生き残る為でなく愛する人を殺した者に復習する為に。

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最終更新:2009年04月26日 15:07