マイクロソフトとの再交渉望むヤフー株主、株主総会に備える
 
ヤフーマイクロソフトとの買収交渉を成功させなかったことに不満を持つヤフーの株主たちは買収賛成派を味方に増やしつつ委任状争奪戦の準備を行っている。投資家のカール・アイカーン氏が主導しているもの。
 
【石油王、大投資家を味方に】
ヤフーは7月3日に株主総会を開催する予定だったが、アイカーン氏が現在の取締役陣の総入れ替えすべく、新たな取締役候補を立てたため、証券取引委員会の審査が必要となり、株主総会は7月末に延期となった。
アイカーン氏は先週1千万株を買い増し、さらに4900万株の購入権も得て委任状争奪戦への準備に入った。、その後すぐ、テキサスの石油長者ピッケン氏がヤフー株の0.75%にあたる1000万株を買った。他にもヘッジファンド投資会社数社の株主たちがアイカーン氏を支持している。

【総入れ替えは無理か】
しかし、ヤフー株の10%を所有するキャピタルワールドインベスターや、二人あわせて10%を所有するヤフー創設者のデビッド・フィロ氏とジェリー・ヤンCEOなど、ヤフーの独自性を支持する株主も多くいる。
 
【マ社は、部分買収打診】
一方、マイクロソフトは買収提案を撤回したあとで、5月半ばに再びヤフーにアプローチを開始した。
だが今回のアプローチはヤフーの全買収ではなく、検索ビジネスとアジアの資産だけの一部買収の打診であるという。
 
【グーグルも提携狙う】
検索については、ヤフーは今年4月にグーグルのアドシステムをテストし、検索広告ビジネスの提携交渉を進めている。だが、現実的には独占禁止などの障害で実現は疑問視されている。
 マイクロソフトの交渉再開の裏には、グーグル、およびヤフー経営陣にプレッシャーをかける意味もあるとアナリストは見ている。
検索ビジネスでのシェアは、グーグルが業界61.6%、ヤフーは20.4%、マイクロソフトが9.1%である。

 

最終更新:2008年05月24日 03:20