映像無断使用のビデオサイト、警告無視し営業継続
 
NBC、CBS、FOXの3社と、テレビ局を保有するオールブリトン・コミュニケーションは5月19日、コンテンツ(ニュース、娯楽、スポーツ)の無断使用を止めるようビデオサイトの「レッドラッソ(Redlasso)」に警告した。
これに対し、レッドラッソは5月29日、4社に「サイトを継続する」との書簡を送り、要求に応じない構えを見せた。
 
【ブロガーの動画ツール】
レッドラッソは主にブロガーたちが利用する動画シェアのサイトで、昨年11月にスタートした。
利用者は、レッドラッソの提供するテレビやラジオの番組の動画クリップを検索して取り込み、他のウェブサイトに埋め込むことができる。
今年4月には2400万人がアクセス、1千万本の動画がみられたという。
動画にはそれに関連する広告が挿入され、レッドラッソはこのオンライン広告もコントロールしている。通常動画の長さは2.5分以下である。
 
【言論の自由を主張】
同社は書簡で、『レッドラッソは、ブロガーがコンテンツを選ぶ手伝いをする単なるツールである。ブロガーによる動画使用は、ニュースに値する出来事について社会的な意見を述べる米憲法修正第一条(言論の自由)に則っている』と述べている。
 
【同時にビジネス交渉も】
ネットワークの要求に従わない一方で、レッドラッソのマックゴーワンCEOは問題を解決すべくネットワークとうまく交渉していきたいとも語っている。
尚、レッドラッソは、ネットワークと同社との仲介役として、CBSの元CEOだったマイケル・ジョーダン氏を雇った。

【削除か、提携か】
YouTubeも、利用者が無断で著作権のある動画をアップロードして問題になっていたが、現在YouTubeは、そのようなクリップを認識し削除するシステムを導入している。
一方、NBCとFOXの合弁ブロードバンド「Hulu」は、利用者に動画クリップの使用を許可している。
 
最終更新:2008年06月07日 05:11