俳優組合の契約交渉大詰め。番組へ影響軽い。
アメリカには二つの俳優組合がある。
★撮影・録画作品に出演する俳優達が加盟するの
SAG(Stage Actors Guild:会員12万人)と、
★生番組の出演者や記者などが所属する
AFTRA(American Federation of
Television & Radio Artists:会員7万人)である。
この2組合と、プロデューサー団体(AMPTM)との契約更新期限が6月30日に迫った。
【AFTRAは仮合意】
トム・ハンクス、ケビン・スペーシーらなど100名以上の会員がサポートするAFTRAは、5月28日にプロデューサー側との仮契約に合意した。今後、全会員の投票ががあり、7月7日に大多数が賛成すれば正式合意となる。
しかし、もし否決されれば、翌8日以降にストライキ突入の可能性が出てくる。
【SAGは合意せず】
SAGは、ジャック・ニコルソン、マーチン・シーンといった67名の会員がAFTRAの会員に対し、簡単には合意しないよう促すキャンペーンを行っている。
もしAFTRAが正式合意すれば、プロデューサー側は強気になってSAGの要求を跳ねつけることが予想されるからだ。
【二重会員や内部分裂問題】
ハンクスはSAGとAFTRAの両方に属している。こうした二重会員は4万4千人いて、このうちAFTRAの仮合意に賛成した二重会員は2万6千人に達している。
SAG内では内部分裂も起きており、意見をまとめることが難しい状況にある。
SAGは、日当の最低賃金、ガソリン代や旅費、DVD、インターネット番組への出演料、商品プレースメントを含むコンテンツへの出演規定について、現在の契約案に反対している。
【番組への影響は軽微】
昨年11月から3ヶ月間に及んだ脚本家組合のストライキの教訓から、テレビのドラマやコメディーは、、例年より早いペースで制作を行っている。このため、仮に俳優達のストライキが始まっても、秋シーズンに大きな影響はない模様である。
最終更新:2008年06月28日 06:25