NBCUの新スポーツケーブル、五輪前に足場固め
NBCUは、6月中旬にワールド・チャンピョンシップ・スポーツ・ネットワーク(WCSN)の主要株主になった。さらにニューヨークとロサンゼルスの主要ケーブル会社と契約し、視聴可能世帯を200万世帯から1300万世帯に6倍近く増やした。
【ユニバーサル・スポーツ】
WCSNは名称をユニバーサル・スポーツと改め、ニューヨーク地区のタイムワーナー、コムキャスト、ケーブルビジョン、ベライゾンのFiOSで視聴可能である。
またロサンゼルスでもタイムワーナーで同チャンネルが見られるようになった。
【2010年から五輪中継】
現在ユニバーサル・スポーツは北京五輪出場をかけた米国内の予選試合を放送している。北京五輪中継は五輪側との契約に入っていないため今年はできない。五輪終了後に、ハイライトシーンなどを放送するにとどまる。
2010年と2012年の五輪については、ケーブル放送権をパッケージ化し、HD放送、VOD、ブロードバンド、双方向コンテンツなどを別料金にして視聴者に提供することを検討している。
【ブランド再建、無料化】
WCSNのウェブサイトはこれまで有料で月々4ドル95セントであったが、これをuniversalspots.comと改名、広告をつけて無料にする。
NBCUには、スポーツブランドのケーブルチャンネルがない。テニスのUSオープンを過去25年間放送してきた「USA」は娯楽チャンネルだ。来年からUSオープンはESPNとテニスチャンネルに移行する。NBCUは今後ユニバーサル・スポーツを五輪やスポーツ放送に有効活用していくものと思われるが、現在NBCスポーツが契約している主なスポーツイベントを同チャンネルに移行する予定はない模様。
WCSNは、元AT&TブロードバンドCEOのレオ・ヒンドリーの投資会社であるインターメディアパートナーズが所有していた。
NBCUが主要株を買収するまでは、デトロイト、アイダホフォールズ、リノ、バッファロー、オルバニーでのみ、視聴可能であった。
最終更新:2008年07月03日 09:12