NBCU、ウェザーチャンネルを正式に買収
 
NBCUは7月6日午後、正式にウェザーチャンネルとの買収取引をまとめた。
買収額は公表されていないが、関係者の話では、NBCUと投資会社ベイン・キャピタル、ブラックストーン・グループは、ウェザーチャンネルの所有者であるランドマーク・コミュニケーションズに32~35億ドル(約3500億円)を支払うと見られる。
ランドマークは今年1月時点で50億ドル前後の売却を望んでいたが、景気後退の中、値下げを余儀なくされた。
NBCUの他にはタイムワーナーも興味を示したが、6月13日に撤退を表明した。
 
【天気予報のブランド】
 ウェザーチャンネルは視聴可能世帯が9600万世帯、天気チャンネルの「ブランド」である。ウェブサイトは1ヶ月4千万人が利用。グループ内の気象情報提供会社ウェザー・サービス・インターナショナルは5500社の顧客をもつ。
買収後、NBCUはウェザーチャンネルの独自性を尊重し、これまで通りアトランタにオフィスを置く。これから同チャンネルのウェブサイトとモバイル分野を拡大する計画である。
 
【クロスプロモーション】
ウェザーチャンネル獲得は、NBCUにとってクロスプロモーションの良い機会でもある。NBCの朝番組「トゥデイ」の看板ウェザーマンのアル・ローカーがウェザーチャンネルに出演し、逆にウェザーチャンネルの天気解説者がNBCニュースに出演することもあり得る。
ケーブルの視聴者規模は近年ネットワークを凌ぐ勢いを見せており、NBCUは今後ケーブル資産を拡大させて広告増収を期待している。
 
【既存の天気chと重複】
NBCUは4年前にウェザーチャンネルに対抗するべく
24時間デジタルケーブルの天気チャンネル「ウェザープラス」を設立した。
これはNBCUとその加盟局とのベンチャー会社だ。だがまだ黒字に転じておらずNBCUはこれから加盟局と同チャンネルの評価作業に入る。
同チャンネルとウェザーチャンネルを一つにするということはない模様だ。
 
最終更新:2008年07月12日 06:32