スーパーボウルでの品位問題、高裁がCBSへの罰金を無効に
 
2004年のスーパーボウル・ハーフタイムショーで生出演したジャネット・ジャクソンの胸が露出してしまったのをご記憶でしょうか。
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品位に関わるとして、FCC(連邦通信委員会)は中継したCBSに罰金の支払いを求めたが、フィラデルフィア高裁は7月21日『過去30年間のFCCの品位問題についての処分から判断すると、今回のCBSへの処分は不当で気まぐれである』と罰金を取消す判決を行った。
 
【予期せぬ出来事】
FCCはCBSの直営局20局に対し1局あたり2万7500ドル、総額55万ドル(5900万円)の罰金を課した。だがCBS側は、これは予期せぬことで出演者に故意にさせたことではないとして裁判所の判断を求めていた。
 
【FCCはどうする】
FCCのマーチン委員長(共和党)は、今回の判決について、「驚き、落胆している」と語っているが、最高裁に上告するかは未定である。
最高裁はいま品位に関わる別の訴訟を抱えているため、その判決が今後の品位問題の行方を左右すると周囲は見ている。
その別の品位問題とは、2002年と2003年、FOXが放送した別々の番組で、歌手のシェールとタレントのニコル・リッチーが放送禁止用語を発したことである。
FCCはこれをきっかけに品位問題についての規制をさらに厳しくするよう望んでいた。この秋に判決が出る予定である。
 
【来年はFCC委員長交代】
今年の大統領選挙後、新大統領は新たなFCC委員長を指名する。テレビネットワーク側は新FCC委員長が、品位問題の規制について、より現実に即した規制を採用することを期待している。
 
最終更新:2008年07月26日 06:59