TV周波数帯の隙間利用、実験申し出相次ぐ
 
テレビ局が使用していない周波数帯のことをホワイトスペースと呼ぶ。現在IT企業やモバイル企業がこの隙間の周波数帯をインターネットやワイヤレス機器に使用したいとして米連邦通信委員会(FCC)に申請を行っている。
 
【テレビ局は電場干渉懸念】
FCCは放送免許を必要としないインターネット/ワイヤレス機器がホワイトスペースを使用できるよう、この周波数帯を開放することを検討している。しかしテレビ局は、電波干渉が発生することを懸念し反対している。
FCCは電波干渉を起こさずにホワイトスペースを利用することが可能かどうか、様々な試験を実施する予定だ。ワシントンDC周辺の10箇所の娯楽、スポーツ施設で行われる。
 
【音楽祭での実験提案】
7月18日にはグラミー賞の主催者で知られるレコーディングアカデミーがFCCに書簡を送り、ホワイトスペースを利用したワイヤレス・マイクの試作機の実験を、8月1日にシカゴで開催されるロックの祭典で行うことを自発的に提案した。
 
【党大会での実験提案】
また8月25~28日にコロラド州デンバーで行われる民主党の党大会、9月1日~4日にミネソタ州セントポールで開催される共和党の党大会で、実際のイベントが開始される前に各会場でホワイトスペースを利用したワイヤレス・マイクのテストも検討されている。これを仕切る党大会委員会がFCCに実験を申し出た。
 
【NFLのスタジアムも】
スポーツ施設では、NFLがボルチモアのレイバンズ・スタジアムか、DC郊外のレッドスキンズのスタジアムを実験会場に申し出た。
FCCはこの実験提案について、現在受けるかどうかを検討中と答えている。
  
 
最終更新:2008年08月02日 05:05